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2号館中身見えてた

どんなものであれ大体、断面はワクワクします。アリの巣観察キットとか切り分けたケーキとか。
建物がその断面をあらわにするというのは稀です。それは残念なことに、大体解体のときです。

今まさに2号館の壁がショベルカーに砕かれて、その中身が見えています。解体して新しく建て替わることも、覆いがつけられ解体がいよいよ始まることも、分かっていたのですが、断面の訴求力というもの並ぶものもなく。
やたらな日差しの中でじっくり見るのも嫌でしたが、歯形のように開いた2号館に、ふと階段教室が見えました。

2号館と言えば、言語と基礎演でしたが、朝早くに階段に行列を作りながら上ったり、遅刻したり、早く来たら来たでエアコンついてなくて暑かったり、そんなに楽しい印象もありません。内装も「教室」って感じで、窓から外も見えないし、椅子も硬いし。

そんな2号館ですが、階段教室がオンライン授業受講のために解放されてた間は楽しかったです。そこに行けば誰かしら知り合いがいて、イヤホンつけてミュートにして、授業についてやいやい言いながら受けたり。その後おやつ食べたり。恐ろしい発展演習に耐えたり。あとは大富豪しました。4人で輪読の本を決めた後、なぜか忘れましたが結構長いことやってました。その時の本が何を隠そう「Soft City」だったりしてそこもなんとも感慨深かったりします。

「大学っていつも何かいじってはんねんな」とは友達の談ですが、ほいほい壊されると寂しくてかないません。私などは未練たらたら系男子ですから特に。前半であれだけ嫌なところを列挙しておいて、書き終えてみると寂しくてたまりません。

なかなかままならないものです。

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