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CL京都使用 三神キバナ構築【全文無料】

 こんにちは。密林と申します。

 今回のCL2022京都で使用した三神キバナに関する構築記事を書かせていただきます。
 戦績は4-3ドロップと極めて悲惨なものでしたが、多少の下振れがあったことと、その原因となった問題も改善できるものだったことから、構築記事として簡単にですが紹介させていただくことにしました。デッキのコンセプトとしては応用が利き、強力なものと言えるのではないかと思います。
 投げ銭制になっているので、もし「いい構築だな」と思ったらご支援いただけますと幸いです。

1.戦績

1 NOSHOW
2 連撃ウーラオス 6-5 ○
3 スイクン裏工作 種切れ×
4 一撃ブラッキー 種切れ×
5 ゲンガーウーラオス 6-3 ○
6 雷レックパルスワン 6-3 ○
7 白馬スイクン 種切れ×
予選4-3ドロップ

 ご覧の通り、予選落ちの最大の原因は事故による種切れが頻発したことです。(できれば初戦のオポ低下も避けたかったですが……)まともに組み合った試合はすべて勝っているので、そこをなんとかできれば戦えると思います。元の構築も決して再現性の低いものではなかったのですが、それを更に上げて改善することとしました。本稿では改善後のデッキをベースに解説を行います。

2.構築

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 これが当日使用した構築です。この時点ではいくつか弱みを抱えているので、改善が必要かと思います。現在使用しているリストが下のもの。紹介は先述の通り、こちらで行おうと思います。

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3.コンセプト

 三神が倒された返しにキバナを打って、ザシアン、ファイヤー、サンダーのいずれかを即起動し、相手の白馬、ミュウ、ゲンガー、ムゲンダイナをそれぞれの弱点を突くことでワンパンすること。これによりエネ供給が間に合うので、三神がアルティメットレイを打ててなくても途切れずに技宣言ができます。
 テンプレートな予想展開としては以下の通り。
先1 三神に手張り
後1 何かしらの技宣言
先2 三神に手張り、オルタージェネシスGX
後2 VMAXに進化、各種技宣言により三神が倒される、サイド6-3
先3 キバナ使用、サイド二枚アタッカーを即起動してワンパン、サイド2-3
後3 前のVなり裏のデデクロなりを取られる、サイド2-1
先4 キバナやファイヤーなどでアタッカーを起動、裏の非Vを取って勝ち
 これの良いところは、先2で三神がワンパンされなければ、後手でも同様の展開を取って勝ちに持っていけるところです。現状、現実的な確率で三神を先2からワンパンしてくるのはダンデを採用している白馬くらいだと考えているので、十分戦えると考えました。

 三神が倒された返しのターンにキバナを使用。それぞれ有効な対策札を持ってくることで、確実に前のVmaxをワンパンします。
① 相手が白馬(マホイップ)の場合
 新しくザシアンを置いてエネを加速。追加でメタルソーサーをもってきて加速。手張りすることでブレイブキャリバーを即起動。
② 相手がミュウ(こくば、ドラパルト)の場合
 新しくファイヤーを置いてエネを加速。追加でうねりの扇をもってきて相手のウィークガードエネルギーを剥がし、手張りとじゃえんのつばさでオーラバーンを即起動。
③ 相手がゲンガー、ないしムゲンダイナ、雷Vmaxの場合
 新しくサンダーを置いてエネを加速。手に闘エネルギーが無い時はこれをもってきて、ある時はリセットスタンプや次のキバナを持ってきます。らいめいげりを2エネで起動。

 これらのコンセプトを前提とするため、ほとんどボスの指令に頼る必要がなく、また新しく置いたポケモンを即起動するために、弱点アタッカーをボスで先殴りされることにおびえなくて済むのがこのデッキの強みだと言えます。

4.採用カード

・三神、ザシアン、ファイヤー、サンダー各2
 それぞれ二枚ずつ。理由はサイド落ちをケアするため。三神に初手からエネを張ることがかなり重要なので、心配な人は三神を三枚採用しましょう。連撃ウーラオス対面では三神を二枚使わないと勝てない場合が多いので、雑に切らないようにしましょう。

・デデンネ2、クロバット1
 回すための札。相手にサイドを五枚とらせた上で先に六枚とって勝ち切ることをコンセプトとしているので、スタートしようと何体置こうと負け筋にはなりづらいです。

・ワタシラガ1
 超重要カード。トラッシュのキバナを拾って打つことができるので、最初にキバナを落としておく意味が生まれます。グズマハラから使うことが多いので、キバナトラッシュがやりやすいのも高シナジーです。

・マーシャドー1
 このデッキはトキワを張れない状態とリセスタ雪道に弱いので、先に置いておくことで最後の詰めがやりやすくなります。CLでは二枚採用していましたが、あまりにスタート事故が多かったので外れを減らす意味で一枚にし、ボールに割きました。

・クイックボール4
 このデッキではすべてのポケモンに触れるカードです。無論4枚採用。

・タッグコール3
 基本的な初動である三神とグズマハラに触れるカード。初手に欲しいものの、触れるカードの種類自体は少なく、手札の展開に資さないので三枚としています。

・プレシャスボール1
 事故軽減のために妥協の採用。とりあえず三神とデデンネに触れるのでスタート事故を軽減します。キバナを流されたときに触りに行くのにも使えます。

・メタルソーサー2
 ザシアン即起動用。一回使えればいいのでサイド落ちケアで2。弱点対面以外では、最後のアタッカーを育てるためにちまちま使うこともよくあります。

・うねりの扇2
 ミュウを絶対に取るため。一回使えればいいのでサイド落ちケアで2。弱点対面以外では、各種特殊エネ依存のデッキに対してテンポを取れるので雑に使えて便利です。

・あなぬけのヒモ2
 詰め札です。相手のVmaxをワンパンした返しに次のVmaxが出張ってきたタイミングで紐を打ち、裏の育っていないポケモンVや非エクのポケモンに220~260の打点をぶつけることで受けを成立させません。ボスの指令が無くてもこれで十分に詰められます。

・ふうせん2
 グズマハラで持ってきて、相手の弱点を突けない裏のサブアタッカーに事前に貼ったり、スタートしたポケモンに貼っておくことで、三神のオルターを安定させつつ、三神が倒された後、本命のポケモンを置いてから即起動させるための逃げ0として前に出させる役割を負います。絶対に使いたいカードなので2枚採用。

・リセットスタンプ1
 キバナで持ってきたいカードに余裕が出た場合、これを打つことで相手の手札を三枚にしながら前のVmaxを落とす展開に持っていけます。これは、相手の復帰を困難にするというよりは、こちらがリセスタを打たれる確率を減らす狙いがあります。本当は2欲しいですが枠の都合で1。

・博士の研究4
 後2で最も打ちたいサポート。このデッキは手札を強くすることが大事なので、これ以外の下手なドロサポはむしろ邪魔になります。博士があればそれでいいので4枚採用。強い手札にするために、デデクロ博士を2手目に連打することもしばしば。

・キバナ4
 コンセプトカード。絶対に使いたいので最大枚数の4採用。普通の三神ではフル投入は警戒されづらく、一気に試合展開を持っていくことができます。これに触れないとサブアタッカーを先に置いておく必要が生じてしまいます。

・グズマ&ハラ2
 後1ないし先2で最も使いたいサポート。ふうせんの準備、三神にエネを張ることがこれ一枚でかなり安定します。サイド落ちケアで2枚採用。

・ボスの指令2
 このデッキは裏を呼んで勝つ、というコンセプトではないためそこまでボスの指令を打つ機会がありません。ただ、使用する機会は必ずあるのと、そもそもがパワーカードなので2枚採用にしています。もしかしたら1に減るかもしれません。

・シロナ&カトレア1
 事故回避のためと、後半のタッグコールのバリューを確保するための一枚採用。採用するかCL前日に悩んで抜いたカードですが、やっぱり入れればよかったかなと思っています。ここの枠がいわゆる「自由枠」になるかと思いますが、いずれにせよデデンネの三枚目やドロサポのような、事故軽減・リセスタからの復帰を重く見たカードにするのが良いのかなというのが個人的な感想です。

・トキワの森3
 こちらの動きを通せば勝てるこのデッキにおいて、相手のエネ補助は大した問題になりません。好きな色のエネに触れること、基本エネをトラッシュする下準備ができること、いずれも強力なので3枚採用。スタジアムの多投と、グズハラ2マーシャドー1の構成が実質的な雪道耐性になっています。

・基本鋼5、悪4、水1、闘1
 この構成はよくある三神ファイヤーと大きく変わっていません。必要十分量だと感じます。

・オーロラエネ3
 色事故を防ぐためのカードとして3枚採用。うねりの扇対策と、トラッシュに基本エネを落としておきたいこと、手札を減らしたくないことから、グズハラで持ってきたこのカードをトキワで基本エネに変換するというテクニックはほぼ毎試合と言っていいほど使います。三神の二枚目や即起動時の手張りに関しては、割られても大した問題にならないのでオーロラでも大丈夫です。三神の一枚目の手張りにこれを使うのはなるべく避けましょう。

5.非採用カード

・エネルギー付け替え
 枠が無いのと、加速はキバナに一任しているため非採用としました。

・ポケモン入れ替え
 Vmaxをワンパンしたい時に紐を使うと逃げられてしまうので採用していましたが、そもそもふうせんが付いていることがほとんどで、無かったとしてもファイヤーなどがエネを切って逃げる筋もあったので非採用としました。

・大きなおまもり、マオ&スイレンなど
 耐久するデッキではないので切りました。

・やまびこホーン
 枠の都合で切りました。本当はベンチを絞ってくる相手に対してサンダーを即起動するために欲しいカードではあります。

・ナツメ&ハチク
 使う暇と手札が無いので非採用としました。基本的には先手なら初手→グズマハラないし博士→キバナ、後手の場合グズマハラ→博士→キバナと動くのが理想です。
 博士で走った次の番に改めてデデクロワタシラガでキバナを触りに行けばよいだけなので、裏にふうせん付きのポケモンを一体置けさえすれば、アタッカー準備→キバナが順不同ではあるものの間に合っています。したがって、先にアタッカーを手札に抱えたりベンチに置いたりするのもマストではなく、削れる札だと判断しました。

・ツールジャマー、ツールスクラッパー
 スイクンやルカメタに採用されているタフネスマントを剥がすのが主な役割です。このうちスイクンは剥がさなくてもザシアンのブレイブキャリバーでぶち抜けることと、そもそもベンチを絞りやすい関係上有利なので不要と判断しました。ルカメタは確かに戦いづらく、あると便利ですが、そもそもルカメタの使用割合が低く、またなくても絶望的というような対面ではないので非採用としました。

・クチートGX
 マホイップやはくばに対してのワンパン要求値がザシアンよりも低いのと、魅惑のウインクがあるのが魅力です。ただ枠の都合上鋼アタッカーを複数枚採用するのは難しいこと、弱点対面以外で最後の詰め札としてVを取る役割を果たせないこと、メタルソーサーがちゃんと機能すればその役割はザシアンで事足りていること、不当の剣が強すぎてザシアンを減らす選択肢はなかったことから非採用としました。あると便利だなとは思います。

6.各デッキとの相性

 Vmaxの弱点を突いてワンパンする、という構成の強力さから、これができる相手には基本的に有利、できない相手には基本的に不利です。また、三神ミラーになった時も、ボスの細さやお守り付け替えの非採用から不利が付くことが多いです。また、そうでない相手にも三神としてふるまうことができるので、三神をワンパンできない相手には基本的に五分が付きます。

したがって
ミュウVmax……有利
白馬バドレックス……有利
ゲンガー系統……有利
ムゲンダイナ……有利
こくばバドレックス……五分~有利
三神ファイヤー(ミラー)……微不利
三神MMファイヤー……不利
連撃ウーラオス……不利
一撃ウーラオス系統……五分~微不利
レックウザ……不利
スイクン単……有利
ルカメタ……微不利
連撃テンタクル等各種非エク……有利

 といった形になるかと思います。今回は環境上位にほとんど有利が取れる点を魅力に感じて使用しました。次回以降の環境では、連撃インテレオンや連撃ウーラオスの増加が見込まれるため、立ち位置はちょっと悪くなるとは思いますが、十分戦えるかと思います。

7.おわりに

 以上が解説になります。大会当日は意図しないスタートから種切れして負けることが三回もあり、練習段階ではほとんど事故ったことがなかったので運の無さを呪ったものですが、ボールを妥協した僕が悪いなと今では思っています。
 悪くないコンセプトとデッキ選択だったとは今でも思っていて、これを活かせなかったことが悔しく、残念です。次回以降はもっとしっかり詰めたデッキを使いたいと思います。福岡に行けるようにお祈りもしておきます。
 もしご質問などがあれば、@miTSUriN_miriのDMまでどうぞ。可能な限りお答えいたします。
 また、本記事は投げ銭制度を取らせていただいております。もし価値を感じた方がいらっしゃれば、お心添えをいただければ幸いです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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