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星の光│詩

今夜
地球の端から星空を眺めている

空っぽの宇宙を旅した光は
生まれた星から遥か遠くの
太陽系の
第三惑星の
身長わずか2メートルにも満たない人間の
小さな小さな眼に飛び込んで
神経回路を駆け巡り
私の脳に記録される

光が生まれたその瞬間に
旅の結末は
定められていたのかもしれない

想像すら難しいほどの
ゼロがたくさん並ぶ距離を旅して
一つの星と私がつながる
そんな奇跡が今夜も起きる

君と出会うことも
子供達が生まれることも

私の運命も
生まれた瞬間に
定められていたのかもしれない

この場所に立つことも
この詩を書くことも

わかるのは結末ではなく
ただ何かがはじまることだけ
そして
起きた数々の奇跡に気づくだけ

命を運ぶ旅の途中
定められた結末を知るのは
もう少し先のようです

2024/5/19

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