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渡辺真知子というひと。(17)

少し前になるが――

真知子さんが2022年6月12日の「渡辺真知子 現在・過去・未来」で、
「デビュー前に友達と行った『神津島(こうづしま)』の民宿で寝転んでいたらUFOを見た」
と、不思議体験の話をしていた。

当時風にいえば「未知との遭遇」……
わたしもDVDを持っているから、時間の余裕があればまた観よう。

「ブルー」の『あなたは優しい目 だけど とてもブルー』という歌詞は、
「未知との遭遇」に出てくる宇宙人からの連想かもしれないとのことなので、観るときには、そのあたりも頭に置いておこう。

――「未知との遭遇」を買ったのは、おそらく真知子さんの世界観を少しでも知りたかったせいだと思う。わたしも、けなげだったなあ。

星降る夜に気をつけて~流れ星かと思いきや?

最近、仕事が一段落したのでいい機会だと思い、古い雑誌や本を読み、画像などを整頓していたら、偶然にも真知子さんの不思議体験エピソードを2つの雑誌で見かけたのでまとめてみた。

1:UFO(未確認飛行物体)

冒頭で紹介したUFO話は2冊の雑誌にあった。まず「音楽雑誌ガッツ(guts)」での伊藤アキラさんとの対談。流れ星を見て願いごとをしていた話から入っていく。

真知子 そうそう。私っていやしいから「100万円!1億円!」とか言って(笑)。そのうち、向こうの小高い丘が急に明るくなって、男の人が走ってるのが見えた。髪がなくって、ポチャポチャと丸くって、よく見るとその男の人が光ってるんです。

「音楽雑誌ガッツ(guts)」1978年9月号

続きによれば、宇宙人らしき人物が見えなくなったらまた流れ星が現れた。けれども今度の流れ星は消えないから、友達に「UFOだッ」と叫んだ。UFOは4機にまで増えて、いろんな動きをしながら長い間飛んでいた……という。

もう1冊は、コアなリアタイ世代のファンなら持っている方も多いであろう「海と愛」。旅行最終日の8月8日の出来事だった、部屋に戻っても真知子さんだけオレンジ色の光が見えた、などと書いてある。

2:幽体離脱(体外離脱体験)

「海と愛」には、UFO話のほかに幽体離脱(雑誌では「遊体離脱」となっていた)の経験なども書かれていた。

これは、夢じゃないんだけど、夜、寝てて、どうも気分が悪いんですよ。
それで、目をあけたら、下に自分が見えるわけ。でも苦しくてしょうがないの。私、なんで立ってるんだろうと思ったんだけど、もうひとりの私は、ちゃんと青白い顔をして寝てるの。でも眠ろうと思ったら、そのまま、”ずるっ”と私が私の中に入って、”ああ、楽になった”と思ったの。

エイプリル出版「渡辺真知子・海と愛」p.71

「海と愛」にも書いてたけど、魂が体に戻れなかったら真知子さんヤバかったんじゃ……と、わたしも思ってしまった。

――宜保愛子の「あなたの知らない世界」(懐かしい)みたいな体験してたんですね。

幽体離脱したのは大学入学の頃だったというし、慣れないことの多かった中で、楽しいながらも無意識のうちに疲労やストレスが溜まっていたのだろうか?ストレスって、幸せなこと――たとえば休暇やクリスマスなど――でも感じるらしいので。

ところで、よく、ストレスは脳を萎縮させ、損傷させるなどといわれるが、幽体離脱――体外離脱体験は、脳が刺激されたとき、または損傷があるときに起こる現象だと、脳科学や認知心理学の研究によって明らかになってきているそうだ。

追手門学院大学(大阪)心理学部は、研究結果から以下のように幽体離脱を説明している。

脳のある部位が損傷することで、他者がいないのに無意識のまま前庭および三半規管による身体を動かすシミュレーションが発生してしまい、あたかももう一人の自分が別のところにいるように認識してしまうこと

幽体離脱のメカニズムも明らかに「他者の視点で考える」脳内メカニズムを認知心理学から解明(追手門学院大学)

3:天の声

中学1年の頃、陸上部にいた真知子さんは、親友と一緒にトラックを走っていた。しかし、アキレス腱を痛めてしまった真知子さんは、走るのをやめて彼女を眺めていたという。そんなとき、こんな「天の声」が聞こえてきたそうだ。

"マチコ、覚えておいでね。
おまえは大きくなって、絶対に芸能界に入って有名になる"

エイプリル出版「渡辺真知子・海と愛」p.73

最終的に真知子さんは「天の声」のとおりに、歌手としての人生の扉をこじ開けていったが、「根性でしがみついていた」「半分はやる気と自己暗示かもしれない」とも、おっしゃっていた。

確かに、寺内タケシ氏のオーディションやポプコンを経て、CMソングを吹き込んで、レコード会社を変えて……など、デビューまで意外と時間がかかっている真知子さん。

いつも楽しそうに最高のパフォーマンスを見せてくれる真知子さんも、相当影で努力しているのだなと、ラジオでお話を聞くたびに思わされます。

★    ★    ★

今回調べてわかったのですが、伊藤アキラさんが「海と愛」に寄稿した記事に出てくる「ある音楽雑誌」って「音楽雑誌ガッツ(guts)」1978年9月号だったんですね……文章を比較して吹き出しちゃいました。

それではこのへんで。

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