詩 華は誰かの屍体に咲く
詩 華は誰かの屍体に咲く
真昼間の街路樹のあわい潜り抜け辿り着くのは冥界の桜
少女は
意識さえしないだろう
蓮台野だけでない 地表のどこだって
誰かの墓場だということを
中には
祈りや弔いさえも
得られずに留まる 霊魂があることも
華は咲く
祈りの希求に
耐えられない、永遠の孤独に
華は咲く
街路樹の隙間に
学び舎の校庭に
誰かの、何かの
なきがらに
そこからは
いつも、華が覗いてる
『秘封倶楽部』シリーズの作品『蓮台野夜行』を基にした詩です
あと、詩のタイトルは、amazarashiの楽曲名からいただきました。