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詩 巡りゆく星々



詩 巡りゆく星々


地上を選んで
降り立つ
恒星
天上を見つめて
飛び交う
流星

違う性質の
光源は
広い夜空の
いち情景
二つの星は
よく 話をした
互いの
異なる役割と
違う生まれを
よく 判って
よく 話をした
いつも
同じ惑星を眼差して
違う光路を進む
二つの星は
ほんとは
ただの少女で
けれど
アステロイド・ベルトの
いち部品として
宇宙の一帯にあるだけの
星とも名づかない
者たちにとって
紛れもない 光だった
眩くも 疎ましくもあり
羨望と 遠慮の
対象でもあった
神話の
聖典の
輝きだった

いつか
その輝きが
途絶えるときがきたら
恒星と流星の
光路を
じっと見つめた
塵のひとつから
流れる涙が
そっと光って
暗闇に包まれそうな
惑星の群体を
新たに照らす
星として
また
永遠の夜長を
瞬いて
照らしてしまうのだろう

そこには
かつてあった
二つの輝きの
残滓が
誰も意識しなくとも
宿ってる









東方Projectに登場する二人の主人公『博麗霊夢』と『霧雨魔理沙』を基にした詩です