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オンライン英会話に3Dアバターを導入したら、クマの先生が大増殖した話

こんにちは、3Dコンテンツでお馴染み(になりたい)株式会社メルタです!

2022年、世はまさにメタバース元年とでも言うべき盛り上がり。現実と異なるバーチャル空間では自分の姿さえ変えることができ、「外見が変わると、振る舞いも変わる」なんて話も聞きますが、これは結構本当のようで。

オンライン英会話レッスンに3Dアバターを導入したら、受講者からも講師からも大人気だった!という話を紹介させてください(※ 文中の情報は2021年12月時点のものです)。


英会話講師を3Dアバターにしてみたら

ことの始まりは、オンライン英会話を手掛けるネイティブキャンプさんからのご依頼。キッズ会員向けのレッスンを提供する中で、時おり保護者から「子どもが25分のレッスンに集中できない」「外国人相手だと緊張して話せない」といった声が寄せられてたそうです。

子供が感じるハードルを下げ、長時間のレッスンでも楽しく過ごす方法はないだろうか? そんな悩みを解決すべく生まれたのが、こちらの「3Dキャラクター先生」です

可愛い見た目ながら実装は"ガチ"でして、講師の体の傾きやまばたき、口の開閉をリアルタイムにトラッキング。カメラの前に座る講師が"憑依"したクマの3Dアバター Teddy が、画面上でレッスンを行います。

キッズ会員向けのレッスンに導入すると「遊びの延長のように、楽しくできました」「Teddy の仕草やしゃべり方がとてもかわいくて、子どもたちが夢中です」とたちまち好評となりました。


クマ化していく講師たち

当初は試験的な導入でしたが、その後も継続した利用が決定。システムを作った弊社も、ネイティブキャンプさまも双方ハッピー!となったのですが、話はここからさらに広がっていき…

台湾でも人気となり、Teddy のレッスン待ちが多発

生身でレッスンをしていた講師にもTeddy 化を依頼

多少の反発は覚悟していたが、
誰からも文句が出ないどころか、みんなTeddy を続けたがる

オフィスで働く600人のうち、いまや 150人がTeddy を利用している

という「英会話講師アバター化計画」のような現象が発生。私たちも想像していなかった驚きの拡散具合で、日に日にTeddyによるレッスンが増加しているようなのです。

画面上の3Dアバターが、みるみるリアルな身体を上書きしていく。そんな近未来感溢れる動向の背景について、ネイティブキャンプの担当者様にくわしく聞いてみました。


「アバターになった講師は離職しない」

ーー Teddy を担当する講師はどのように集めたのでしょうか?
ネイティブキャンプの講師に「Teddy になりませんか?」とお願いしていったのですが、最初は正直なかなか言いづらかったです。主張の強い人も多いので、自らの姿が出なくなることを嫌がるだろうと思い、じっさい結構な人に断られました。100人くらいにアプローチして、ようやく20人が集まってサービスを始めました。

ーー 反応はいかがでしたか?
「今すぐレッスン」という予約なしで受講できるレッスンがウリなのですが、Teddy は人気が高すぎてレッスンが取れない状態が続いていました。需要に応えるために担当講師の数を増やしていき、今ではオフィスで勤務している600人の外国人講師のうち、150人がTeddy を担当しています。

ーー 1年で20人から150人まで増えたんですね。すごいペースだ…!
あまりにも数が足りなかったので、ちょっと無理矢理増やしたんです。フィリピンでは「新しく応募してきた講師は、最初の3ヶ月間 Teddy を勤める」というルールにして。人事がその作業を担当したのですが、多少のクレームや辞職者が出ることも想定していたそうです。

きみ、明日からクマになってくれないか。

ーー 確かに、急に「明日からクマになってくれ」と言われたら戸惑ってしまうかも……?
でも、Teddy をやった人たちは、全然辞めないんです。文句も出なくて、すごくビックリしました。具体的に言うと、アバター講師の離職率は一般講師の三分の一程度。仕事を辞めるサイクルが早いフィリピンでもアバター講師として定着してくれるので、新規の採用コストが下がりましたね。

ーー どうしてアバターを担当した講師の方たちは定着するのでしょう?
おそらくTeddy としてレッスンをすることに、単純に満足しているのだと思います。子供が喜んでくれるし、テンションが高いレッスンになるので、オフィスでの様子を見ていても活気があると感じます。

ーー 着ぐるみを着て子供たちを楽しませるうちに、自分も楽しくなってくるような感じかもしれませんね。貴重なお話、ありがとうございました!

今では3体の「3Dキャラクター先生」が活躍中!

おわりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

アバターを使ったレッスンは、子供から人気なだけでなく、それを操る講師の心も惹きつけていたんですね。見た目が変わると、コミュニケーションの在り方もグッと変わる。そんなことを感じられた事例でした。

なお、現在はオフィスに勤めるフィリピン人講師だけがTeddy を担当していますが、2022年内にはセルビア人やアメリカ人など、さまざまな国籍の在宅講師も「3Dキャラクター先生」として選択可能になる予定とのこと。アバターは世界を越える…!

メルタではこうした3Dアバターのデザインや制作、システムの実装などまるっと相談可能なモデリーなどのサービスを営んでいます。アバターになってみたいかも!と感じた方は、ぜひお気軽にご相談ください!

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