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おさるのジョージ、当てるよね

春休み最終日。

年末年始を一緒に過ごした義理の母の元でも目にあまる暴言暴挙を繰り返していた我が家の暴君(もうすぐ「てんさい(10歳)になると喜んでいる息子)に、「愛情不足ね」とひと言。

それに対して新中2になる娘がすかさず「それはないね。むしろ愛情注がれすぎ」と返し、「じゃあ、愛情のかけ方の問題ね」と、義母からの相変わらずの的確なひと言をいただいてから数ヶ月。

「おっしゃる通りでございます」としか言いようがないのでありがたく受け止めるも、対処法がすぐに見つかるわけでもなく、相変わらずの暴言暴挙。「幼稚園時代はこんな子ではなかったのに」と過去を振り返っても仕方がないので、このところずっと夜も週末もまともに相手ができていなかった後ろめたさもあり、ずっと前から行きたいと言っていたドラえもんの映画を観に行く。

映画館の入った複合施設にもれなくついてくるゲームセンター。
半券でメダルがもらえて無料で遊べるあの仕組みよ!
お母さんはゲームセンターの音はうるさくって無理なのよ!
というわけで、サクッとスルーして、必要な買い物を済ませに行く予定が…予約していた席の、一つ空けたお隣に、同じ学校の一つ下のお友だち…しかもお母さんではなくお父さんと2人。楽しく一緒に映画を観て、もれなく一緒にゲームセンターへ行くと言い出した子どもたち。あぁ、これ、父親と母親それぞれ一人引率のビミョーなパターン…。

我が子どもだけならスルーだが、今や少子化の極みにある田舎。普段はご近所のお友だちと遊ぶ機会は皆無で、学童に行っているのはお友だちと遊ぶ機会を増やすためでもあるという田舎の現状。お友だちと遊びたい気持ちも遊べる機会の貴重さもよくわかるだけに、やむなく半券を取得しに、また映画館へ(QRコードで入館していたため)。

半券を取得してゲームセンターに戻ると、長蛇の列。とそれに並ぶ息子のお友だちとそのパパと息子。

「えぇーっと、無料の懸賞会とな?
これに並んじゃうの? あ、パパ、自分の用事より子どもの思いを優先させてくれるやさしいほうのパパなんだね…?」

と、こころの中ですべてを把握し、観念して並ぶ。

息子よ、母はさ、自分から興味あること見つけて寄り道するとかぼーっとするのは大好物だけど、興味ないことに費やす時間は1分でも遠い目する人間なんだよね? よく知ってるよね? と、こころの中で呟きつつ。

10分後、ようやくチケットが配布され、配布され終わるのを待つのにさらに10分(実際はもう少し短かったのかもしれんが。待っている時間感覚的には10分どころではなかった)、その間スーパーの買い物カゴ的なやつに入った景品らしいものに、あれか、あれなのね、懸賞品は? 要らん、要らんけど?? と、こころの中で念を送る。

そして始まった懸賞会。その間もスマフォに入ったKindleで課題図書を読もうと何度も試みるも、その度に息子にスマフォを閉じられるという攻防戦を繰り返し、「確かに感じ悪いよね、スタッフの人の2m先で」、と観念し、大人しく懸賞会に意識を向ける。

ぬいぐるみの恐竜が他の誰かに当たることにホッ。
ぬいぐるみのサメが他の誰かに当たることにホッ。

そして、ついに迎えた最後。
iPadの画面に表示された番号は…32番!

うん、知ってたよ、君はさ、懸賞という懸賞、なにか当てずには済まない人間なんだよね?
きっと何か当てるに違いないとお母さんも思ってたよ?
この前も道の駅のイベントで、あまおう2パックだったか当ててたもんね?
あれは嬉しかったけど。

というわけで、見事引き当てたおさるのジョージの毛布サイズにデカいブランケット。

帰宅後、娘が大喜びで纏っていたので、まぁよしとしよう。
母が許容できるギリギリのラインを狙ってくる感じも君の得意技だよね。

さて、懸賞会後、子どもたちはさっさと2人でゲームセンターに遊びに行き、「パパはあっちにいるね」とのことだったので、その間息子たちに断りを入れて、近くのドトールで一人読書タイムができたのはよかったものの、その後なんと近くの公園に遊びに行くと言い出した子どもたち。

さすがにここで観念して、パパに正式にご挨拶をし直して、公園で世間話。

元々過剰適応気味に生きておるのに、この10年強、「よい人」や「感じのいい人」適応に磨きがかかったのは、「⚫️⚫️ちゃんのお母さん、変わってるよね」と思われることによる子どもたちへの悪影響を懸念してのことだったと思われるのだけれど、これに関しては、「無駄な心配だね。そもそも私は既に不思議ちゃんとか変わってるって思われてるんだから、むしろ“Wちゃんのお母さんだもんね”で終わりだよ」と、娘からの大人で冷静なフィードバックをつい最近受けて衝撃を受けたばかり。

とはいえ、そつなく?世間話をこなしつつ、公園に飽きた子どもたちが映画館の中にあるブックオフに行きたいというので、今度はブックオフへ。ついでに課題図書になりそうなものがないか物色し、息子のほしがった本と一緒に購入したところで、お友だち親子ともバイバイ。


お友だちが書いたドラえもん
どっちが上手?って、ドラえもんとしてはそりゃこっち
息子が書いたドラえもんというよりドラミちゃん

ようやく目的の買い物を済ませて、帰路に着いたのは想定よりずっと遅く、もう夜。元々苦手な車の運転にゲームセンター諸々により、疲れ果てて帰宅。

頭痛と蕁麻疹に襲われて早めに寝るも翌日まで続き、娘の朝の車での送りだけ済ませたらまたバタンキュー(更年期障害か、すぐに身体症状が出るようになっているのには要対策)。ばあばのお叱りの声で目覚めたら、すでにお昼近く。今日の始業日はお弁当を持たせなくてはならなかったとのことで、私が眠りこけている間に、学童で対応いただけることに…。あぁ、ほんっとうにごめんなさい…

つくづく子育ては向いてないよね、と、思うけれど、そんなチグハグした母親でもなんとか子育てできているのは、周りのおかげ。たくさんの人たちが支えてくれてるおかげ。

いつも本当にありがとうございます。
多分よい子…というか、おもしろい子たちには育ってます。

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