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同じ言葉でも国によって意味や受ける印象が違う

日本で「 ジャパニーズ 」と聞くと
「 日本語 」もしくは「 日本国籍の人 」を想起する人が多いのでは。

しかし、ハワイに移住してから
そうじゃない「 ジャパニーズ 」のことを知った。


夫は、日系アメリカ人。

アメリカでは、国籍よりルーツに着目されることが多い。
だから彼は、アメリカでは「 ジャパニーズ ( ・アメリカン )  」
というくくりになる。


ところが、ハワイには、私も含め日本出身の日本人が多い。
日系アメリカ人と日本国籍者の呼び方が同じ「ジャパニーズ」なので
会話で混乱することも。

そのため、場合によっては日本国籍者を
「 ジャパニーズ・フロム・ジャパン 」
もしくは
「 ニホンジン 」
と呼ぶ。( 呼ばずに一括りにすることも )  


ある日、夫とケンカ中
「 君は日本人じゃないから、この感覚を理解するのは難しいんだよ」
と言うつもりで

" You can't understand this because you are not Japanese! "
と言ってしまったことがある。

生まれた時から" Japanese " として育った彼のアイデンティティを否定してしまった。
なんかもう、同じ言葉なのに私が教わってきた意味とネイティブの意味が違うってまどろっこしいって思った。


言葉に付随する意味は、人、国によって違う。

その違う者同士がひとつ屋根の下で暮らすと、まぁそんな食い違いは日常茶飯事。


「 " ジャパニーズ " は、アメリカでは国籍でなくルーツを指します 」
「 " You should " は、" 〜すべき " というより" 提案 " です 」
「 Sorry は、日本の " ごめんなさい " と必ずしも同じではありません 」

なんて、学校では教えてくれない。
アメリカ人の友達がいたって、認識が違うまま会話が進むことも。
知らない間に傷つき、傷つけることも。


言語を学ぶって、その人たちが子どもの頃から触れてきたものを学ぶことでもあるのかなと。

価値観、感覚、常識…
日本で問題なかったことに、腹を立てられたり。逆も然り。

どれが地雷かわからない。自分の普通が、相手にとって普通じゃないのだから。「 そんなつもりじゃなかった 」があまりに多すぎて、時々絶望的になる。

日本人同士でもあるかと。ただ、ここまで多いのは私にとって夫が初めて。


「 国を超えると、私達の想像も及ばないような " 当たり前 " があるんだよ」

何回も何回も、これを彼に伝えた。

いくら " It doesn't make sense, it doesn't make sense " と言われても
世界には、ちっぽけな私達の経験では Doesn't make sense としか思えないようなことがクソほどあるんだよ。

それは体験して、初めてわかる。
旅行経験の少ない夫は、この感覚が理解しづらい。

だから、" It doesn't make sense " と言う代わりに「 僕にとって不快だからこれをしないで欲しい 」と単刀直入に言ってほしい、と伝えた。

彼にとってmake sense するかどうかは問題じゃない。

ポイントは、どうしたらお互いがより心地よく過ごせるか、なのだ。

そもそも make sense しなくて当たり前だ。


アメリカの経験で、アメリカの常識で、日本人の感覚を捉えようとするのは難しい。逆も然り。


他にも、たとえば中国では、大きな声で元気よく話す方がいいとされる、と聞いたことがある。

日本人にとって「 うるさい 」とも映り得る彼らの元気さは、
中国の価値観に基づいた教育で培われたものかもしれない。


国際結婚って日本人同士とはまた違った良いこと、大変なことがあるなぁ、という日記でした。

良いとこは、違うからこそ、相手に期待しすぎないこと。
だから、失望が少ない。



navyyさん、素敵な写真のご提供ありがとうございます。おいしそう!

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