衝動買いの禁足地・古本市
新橋駅に降り立つと見てはいけないテントがズラリと並んで「ほら、ほら。こっちおいでよ!」と誘っていた。
大掛かりな古本市が開催されていたのだ。
普段であれば一軒一軒、訪ねて回らなくてはならない古本屋が一堂に会し、選りすぐりの商品をこぞって並べている。正に衝動買いの聖地!
衝動買い癖を持つ私にとって踏み込んではならない禁足地である。
実は、ずっと探し続けているマンガがある。
古本市を見かけるといつも探している。
昭和の名作「ちょいまちミータン」。
今でも地味に売れ続けているようで、アマゾン・メルカリで販売されている。昭和の名作なだけあり、値崩れしない。
発売から40年ほど経過するだろうか。定期的に読みたくなり、その度にネットで探す。毎回「これにこんな出すのか……」と踏み切れず、断念する。
ちょいまちミータンは、かわいいキャラなのにユーモアたっぷりで、ギャップが楽しい。
「ちびまる子ちゃん」や「お父さんは心配症」のユーモアも大好きだ。二作品がコラボしたことがあり傑作だった。
まるちゃんとパピーがお化け屋敷に行く、という内容で、ハチャメチャな展開が少女マンガのバイブル「りぼん」の中で型破り極まりなく、もう大絶賛だった。
おっと、ちょいまちミータンから話が逸れてしまった。
古本市である。
できることなら一店舗ずつじっくり見てみたい。
絶対に衝動買いしてしまうと思うけど。
内容がすごい。
まず、絵本の横に成人向け雑誌が平気で並んでいる。
時代劇に出てきそうな本が3,000円とお手頃価格だ。
(ちょいまちミータンの方が高いじゃないか!)
昭和初期のガイドブック、缶詰めのラベル、切符等など。時間を忘れて見入ってしまう。
外国人観光客も何やら話しながら楽しげに見て回っていた。心の中は“Wow,amazing”の連発だろう。
ひとつ苦手なのがプロマニア的なおじさん(たいていリュック&野球帽もしくはパンパンの肩掛けカバン)が「ちんたら見てんなよ」オーラムンムンで側に来る。落ち着かない。
結局、おじさんオーラに耐えかね、志半ばで古本市を後にした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?