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バランスよくって難しいから、できたら凄い

何事もバランスよく、というのは簡単なようで難しい。

食事内容、仕事とプライベート、運動メニュー、どんなことだってバランスが大事だなと思う。

最近では、子どものピアノレッスン内容のバランスがとても気になっている。

白状すれば、音大生時代に初めてピアノを教えた頃は、バイエルをはじめからずっと教えていけばピアノを弾けるようになると思っていたから、最初に教えた子ども達にバイエルを拒否された(間違えずに弾けても嬉しくない。ミでもファでもどうでもいい)ときには途方に暮れたものです。

スタートラインがそんなわけだったので、間違えないで弾けたら嬉しい曲を必死で探し、考え、その音でなければならない必然性を子どもでも感じられる曲を書こうと思って『ピアノランド』シリーズを書いたのだから、「失敗は成功のもと」と今では思えるわけですが。

それ以来、ピアノを教え続けて学んだこと

たとえ子どもであっても
「いい音とそうでない音の違い」がわかると楽しい、
譜面が読めたらどんな時代の作曲家とも繋がれて世界が広がる、
演奏のための様々な知識を持つと点と点がつながって線になり立体となって、
音楽がリアルに立ち上がってくる、等々
なんだか音楽もピアノも大好きになって幸せになっていく、ということです。

つまり、あれもこれも、これもあれもとても大事だなぁと、
こんなに大事なことがいっぱいあるなんて、音大生の頃は知らなかった!

教える人は子どもが必要なときそれを察して、
スッと取り出して手渡せることや、
子どもが興味を持つ切り口で伝えられることや、
それができたらこんなに世界が変わったでしょう? と
一緒に喜ぶところまでいけたらいいなと思うのです。

でも、それが難しい。
若い頃の私には難しかった。

一つのことに夢中になると他のことを教えるのを忘れ、
何年も経って「ああすればよかったのに……」と自分にがっかりする。

だから今、
私が気がついたことをまとめてピアノを教える人に伝えられたらなぁと思います。

転ばぬ先の杖

自分で頑張りたい人には
「転ばぬ先の杖」はお節介かもしれない。
でも、上手くいけば、習う人の人生の時間を少しだけ有効に使えるかもしれない。
教える人も、後悔がひとつ減るかもしれない。

大事なことを取りこぼさないで、バランスよくレッスンをしていきながら、
その子に足りないものを補い、その子の素敵なところを伸ばし、一緒に喜びたい。

ただ、誰かから杖をもらっても、使いこなせるまでにはやっぱりある程度の努力が必要で、聞いたからすぐできるってことではないかもしれない。

それなら、聞いても聞かなくても一緒なのかな? と言えばやはりかなり違う。
なぜなら、
自分の頭の中にはない「項目」というのかな、
「アンテナ」と言ったらいいのか、
意識していなかったことを意識できるようになる、というのは
やはり「進歩」につながっていく可能性が高いと思うのです。

そんなことに「ふむふむ」と思って暮れた方、ご一緒に勉強できたら幸いです。

1月30日(火)10時半から、町田のスガナミ楽器でお待ちしています。


音楽の実態は「音」である

そのことを忘れず、頭でっかちにならないで、
楽典的な知識というより、
音楽そのものの内容を表す「概念」を伝えられるようになることを目指し、
(この、概念ってやつが実は一番大事だったりする)
限られたレッスン時間を限りなく有効に使うにはどうしたらいいか、
お伝えしたいと思います。

ピアノランドで育った樹原孝之介(息子)が音楽家になり、
一緒にセミナーをするようになろうとは夢にも思いませんでした。

当日は樹原孝之介がオペラやミュージカル、手がけたゲーム「俺屍2」や「桃鉄」シリーズなどと同じレコーディングクオリティの伴奏音源を聴いていただき、
今できる最高の耳の使い方についてもレクチャーしていきます。


今年初セミナーは、町田で



あるところまでしっかりと目配りして指導をすれば、
あとは子ども自らが勝手に伸びていく

そんなことを実感しています。


当日は、ピアノランドの強力な仲間たちが連携して、「バランスよく育てる」ための話や演奏を聴いていただきます。紹介する楽譜たちはこちら。


1月30日(火)10:30~12:30
スガナミ楽器 町田店 TEL:042-722-3458
一般 3,000円
会員 2,500円(ピアノランドメイト・SSC、PTNA町田支部会員)

セミナータイトル
「曲を楽しむこと」と「演奏のための知識」をバランスよく育てよう


足を運んでくださったみなさんが、
ピアノってやっぱりいいなぁ、
音楽を仕事にしてよかったなぁと思っていただけたらいいな。


音楽をお好きな方、よろしく!

今年は、音楽で幸せを感じること、運ぶことが私のテーマだから、
ちょっとnoteも続けてみようかな、と思っています。

フォローしていただけたら励みになります。

 樹原涼子 Lioko Kihara


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