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大人のピアノを応援する動画 その1 独学より習う! グループもいい 樹原涼子の大人のピアノクラスの方針

大人になってせっかく始めるのだから

レッスンは初めから楽しく! 
取り返しのつかない失敗をしないで済むよう
(取り返せる失敗は沢山あってもいいですが!)、
長年ピアノ曲を書き、教えてきたことを生かして話をしようと思います。

動画を撮ってみたのは、
文字だけで見るよりも安心してもらえそう、
という理由です。
コロナ禍には多くの子どもたちに動画で演奏を送ってもらって
私も動画でアドバイスをするというイベントをやったので、
ちょっと慣れてきた、ということもあります。

では、自己紹介を兼ねてこれまでの動画をちょっと紹介します。
2022年は、レッツプレイ♪ピアノランドというイベントで
166本の動画にアドバイスして
ちょっとヘロヘロになりました。

でも、子どもたち、親御さん、ピアノの先生に喜んでもらえたので気をよくして
2023年は新刊のピアノランドプラスシリーズの下記の2冊に絞って募集して、


レッツプレイ♪ピアノランドプラスも開催、55本アップしました。


それで、ここからが今日の本題。
大人の初心者のために撮影した短い動画、その1です。


独習したい気持ちは、尊いと思う

本当に、1人で勉強するって凄いことです。
あれこれ調べ、選び、自分で考えて、積み重ねていくのは
とても素晴らしい。
楽器の練習ほど根気のいることはありませんから。

ですが、楽器の習得においては、
どんな楽器でも、
先生についたほうが後々後悔せずにすみます。

一度ついた癖は、直すのに手間と努力が必要です。
そして、それは、初めから知っていればそうならずに済んだものですから、
全くもって時間と労力を無駄にしたことになります。
誤った方法では、真面目に頑張れば頑張っただけ、
悪い癖が固定されていきます。
それだけはなんとしても避けてほしいところです。
教える立場としては、
「あああ、その癖を直してから、一からスタートだ……」と
なってしまう場合があるのです。

だから、先生に習って軌道に乗ってから、
その実力の中で演奏できる曲を独習されることをお勧めします。

そして、最初につく先生はとても大事です。
なぜなら、

一度習ったしまったことは、
習わなかったことにできないから

これは、古くからの作編曲家の友人が言ったことです。
うちの講師がお嬢さんを教えることになったときに、
「一度習ったことは、取り消せないでしょ。
 その子の中で、一旦習っちゃったことは、消せないんだよね」と。

つまり、
「一旦教えたことはチャラにできないから
 よくよく考えて教えてくれよ」という意味かと。
「一番最初に教える人の責任ってすごく大きいよね」とも。

本当にその通りです。

ピアノの教え方には、様々な流儀があり
(どれが正しいというのではなく、国や学校や演奏家によってかなり異なる場合があり、それぞれの良さ、違いというものがあります)、
それぞれの先生がそれぞれに研究して辿り着いた結論のようなものがあり、
それは一般的なものから専門性の高いもの、
とてもユニークなものなどがあって
素人の方が選ぶとなると、なかなかに大変なことだなぁと思うのです。

そこで大切なのは、

先生の選び方、教室の選び方

となってきます。

音大時代の友人に子どもの頃習った先生の話を聞いて、
一度もピアノを弾いてくれない先生、指導が具体的ではない先生、怒鳴る先生など
信じられないような指導をする先生が世の中にいることを知りました。
人との出逢いは、運、とも言えるかもしれません。
「私は運が良かった、引っ越す度にいい先生に恵まれた」と思っていましたが、
よくよく考えたら、母が考えに考えて探してくれた先生に習っていたので、
母の努力の賜物だったのだなぁと思います。

だから、思い切って始めるピアノに「運任せ」はちょっと。
自分で納得した先生、教室をしっかり選びましょう。

できればその先生の演奏会や発表会に行って、
生の演奏、生の音を聴いてあなたが惚れるかどうか。
その人柄や雰囲気、選曲やセンスが好きかどうか、
書いたものがあれば、それが尊敬、納得できるものかどうか。
こうなりたい!と思えるかどうか。

そんな風に選んだら、後悔することはないのではと思います。

また、日本人は真面目なので、一度習ったら一生?というくらい
師事することに特別な感じを持っている方もいますが、
「大人のピアノ」の場合は、大人同士なのですから、
もう少しカジュアルに考えて「選び合う」のがいいのではと思います。

つまり、お互いに選び、選ばれる。
相性は大事です。
そう考えてお付き合いしていくのがいいのではと思います。

樹原涼子の大人の「ピアノクラス」の方針

私の、大人の初心者、経験者クラスの指導方針は、
大手の教室とも多くの個人の先生とも少し違うかもしれません。

ピアノで美しい音色を奏でるための大切な準備を
何通りも並行して行います。
「ピアノを弾く」ということを、多面的に理解していただき、
自分なりの解釈と方法論を持って演奏できる基礎力を
あらゆる角度からつけていくレッスンです。

70分の時間を5〜7つに分けて、
様々なメニューを体験しているうちにそれが統合されて、
コードネームやスケールやモードの意味を理解して
ピアノで繊細に表現できるようにしていく、というものです。
グループでそこまで? と思う方も多いと思いますが、
講義と実践を組み合わせた形でそれを実現します。

グループだからこそ学べるギュッと凝縮した講義時間。
グループだからこそ沢山の事例を観察して上達する。
考え抜いて、私はそのような方法に辿り着きました。

グループだと個人の力、進み具合が違うのに、
ついていけるかな? と心配な方、ご安心ください。
コード塾というピアノの先生の数十人の講義で毎回宿題を出しましたが、
全員の得意不得意が異なる中でどのように課題を出して
どのように演奏にアドバイスしていくかを大いに学び、
解決方法を編み出しました。

そんなわけで、
好きな曲が弾けるまで頑張る、というのとは
ずいぶん違ったアプローチですが、
結果的には
好きな曲が弾けるようになるまでの道は「急がば回れ!」
とわかる合理的な学び方です。

「音の高さや長さを読んで次の音を出していく」だけではなく、
「その音が配置された意味を理解して、
 ストーリーを表現していく」ためのレッスン。
それは、私が作曲家だから辿り着いた方法かもしれません。
指を動かすのではなく(動かしますけど)、
頭と心を徹底的に動かすレッスン。

樹原涼子の「大人のピアノクラス」は、
そう、ちょっと学校みたいな感じかもしれません。
そうか、そういう言い方をすればよかったかも!

2月開講クラスは締め切っていますが、
3月、4月も順次開講していきますので、
興味のある方はwebをご覧ください。

では、また次の動画も近いうちに紹介します。
誰もが自分に合った、素敵な先生に出逢えますように。
お元気で!       
               樹原涼子











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