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【音楽ジャンル】2010年代のSynth Punk/シンセパンク

2010年代というか、2000年代後半から2010年代の後半辺りというと...

Minimal Wave(label)が始動して80年代のオブスキュアなSynth Pop/New Waveを凄い勢いで発掘していったり、Raw Houseなどハード音源中心の音作りのダンスミュージックがトレンドになったり、Downwards(label)Blackest Ever Black (label)などがEarly Noise Industrial/Post-Punkと今のTechnoを繋げるリリースをしたり、そういった動きとリンクしつつIndie Rock/Post-Punkの分野でもイーブンキックのダンスロックとは違った形で粗い感触の電子音とバンドの音を合わせた人達がどんどん出てきたのが印象的な時代でした。
Factory FloorBlank DogsCold CaveVår(War)Lust for Youth   などなど...

ですが、そういった時代の動きとはそれ程関係なく活動している(していた)シンセパンクの人達の紹介記事です。
好きでよく聴いていたバンドに絞っていますが、もっと沢山いると思います。

名古屋大須のFILE-UNDERで購入した音源が多いです。


Channels 3x4 (CAN)

カナダはバンクーバーのバンド。
Vo./Dr./Syn.という編成でシーケンスに合わせるのではなく手弾きでやる良さが出ています。
2006年リリースのCHRISTIANITY LPの隠しトラック、The Stoogesの1970のカバーはシンセパンクの面白さとカッコよさが分かりやすく表れていると思います。選曲のセンスが良いですね、原曲の印象的なベースラインをシンセでなぞっています。
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Twin Crystals (CAN)

Channels 3x4のメンバーJesse Taylorが参加していたバンド。
Channels 3x4と比べるとパンキッシュな部分は抑えてトーン少し暗くなって厚みがありますね。
こちらの方が好きな人も多いと思います。
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Black Bug (SWE)

シンセの音が分厚い(比較的)
シンセパンクの軽快さもありつつダークで荒んだ感触があります。
2010年代前半の代表バンドの一つ。
おそらく、この方面の中では音源が売れたバンドかなと思います。
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S.I.D.S (USA)

所謂ダンス系のビートのポストパンクリバイバルやインダストリアルロックではない、シンセと生演奏がギシギシ軋むように疾走する音が印象的でした。
リリースは7inch数枚のみというのも儚くて良いと思います。
中心メンバーは後にDeath Domainという Minimal Synth系のプロジェクトもしばらくやってました。
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Ausmuteants (AUS)

来日ライブも行きました。
今回の記事で一番知名度と実績のあるバンドになると思います。
まず基礎パンクロック力が高くて気持ちいい音ですね。メンバーそれぞれ様々なバンドに参加しています。
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Nots (USA)

動画は2022年のライブと、初期の代表曲。
元々メンバー全員女性の4人編成のバンドでしたがKey.の人が抜けてGt./Vo.の人がシンセも兼任するという忙しい状態に。
引き締まったPunk/Post-Punkでかっこいいですね。
メンバーそれぞれ別のバンドにも参加していますが、Gt./Vo.のナタリー・ホフマンのサイドプロジェクトのOptic SinkもMinimal Synth系の音でクオリティも高くてオススメです。
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Cola Freaks (DNK)

スタジオ録音のアルバムとして1枚だけみたいですが、これがかなかな良くてNew WaveよりもPunkを好きな人が気に入ると思います。
Nat Recordで通販したような記憶がある。
動画はアルバムで一番シャープな曲ですが、アルバムのラストトラックのUnder Vandも切なさのある曲調で好きです。
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Volt (USA)

discogsを見る限り、現行のバンドからルーツになる発掘音源まで幅広くGarage Punkを扱うレーベルHoZac Recordsの最初のリリースはこのバンドの7inchのようです(違っていたらすみません)
HoZacのSynth Punk系のリリースというと先述のBlack BugやAUSMUTEANTSの他に、Wizzard Sleeve、Black Orphan、Teledromeが居ますが自分が知らないだけでまだまだ居ると思います。
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Repairs (AUS)

↑に貼ったYouTubeの曲が収録されたHoZac Recordsからリリースされた7インチが好きでした。オーストラリアの四人組。
discogsを改めて見てみたら後にEXEKに入った人もいた事を知る。
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Factums (USA)

今はインディ系と言っても大物アーティストを多数抱える有名レーベルとなったNY拠点のSacred Bones Recordsからアルバムをリリースしています。シンセパンクというよりはプロフィールで引き合いに出している「Chrome, Cabaret Voltaire, Throbbing Gristle, and much of the early Wax Trax」の方が音楽性が分かりやすく伝わります。
Yves/Son/Aceというオブスキュアなテクノ?の人が居たのですがこのバンドでドラムを叩いていた事をdiscogs見て初めて知りました。
Sacred Bonesで近い時期のシンセパンクというとNice FaceGary Warが居てどちらも良いアルバムを残していてます。
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Nun (AUS)

Minimal Synth系の音ですがElectro Popとは違うパンキッシュな疾走感がありますね。
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Queer'd Science (UK)

NO SYNTH , USED GUITAR
音だけ聴いてシンセパンクだとTwitterに書いたらメンバーから↑のリプライが来ました。
しかし、ギターがシンセベース的な役割を担っていて音の感触はフリーキーなシンセパンク。
初めて聴いた時はこれは発明だと感激しました。
今聴いても新鮮です。
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Various – Nostalgia Del Buio - A Cochon Records Compilation

youtube1    youtube2
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Cochon Recordsからリリースされた2007年のレーベルコンピレーションです。当時盛り上がってたDisco Punkの色が強いのですがNervous Patternsなどシンセパンク系のバンドも収録されています。正直全然知らないバンドが殆どですが有名な人だと元ATRのHanin EliasやGlass Candyでしょうか。
このオムニバスにも収録されているAutonervousはMalaria! のBettina KösterとSubtonixやThe VanishingのJessie Evansの世代と国を超えたコラボプロジェクト。
ドイツ産のNew Waveが好きな人は気にいると思います。当時アルバムをよく聴きました。
それと単体の音源は出すに至らなかったようですがNew Collapseというバンドのライブ映像が好きでYouTubeでよく観てました(今もたまに思い出して観てます)

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