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筒香選手に学ぶ夢の優先順位

こんばんなまらステ💙Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ⭐️

昨夜、NPB横浜DeNAベイスターズに復帰した筒香嘉智選手が1軍復帰戦で逆転3ランホームランを放ち、鮮烈なインパクトを残した。

でも失礼を承知で書けば、彼が今後継続して活躍できるのかは断定できない。

彼はMLBのデビュー戦でホームランを放ったけど、結局その後結果が出ず放逐されたことを忘れてはいけない。

これから相手球団は徹底的に研究するだろうし、最低でも50打席は見ないとね。

夏になっても彼がガバガバホームラン打ってたら、徹底的にディスってくれて構わない。むしろそうあってほしいし。

選手として結果が出せるのかということはさておき、彼が帰国を決断したことについて大いに学ばせてもらった。

彼は高野山の麓、和歌山県橋本市で生まれ育ち、父親により徹底的に野球漬けにされ放課後に友達と遊んだことがない野球サイボーグといえる子どもだった。

名門横浜高校へ進学、1年生からレギュラーというか4番になり、2年生の夏に甲子園に出場して4強入り、横浜高校から横浜ベイスターズという王道コースでプロ選手になり、父親の鼻も高かったことだろうと思う。

プロでも結果を残し続けて、侍ジャパンにも選ばれ2015年のプレミア12に参戦したことが彼を大きく変える。

世界の野球を目の当たりにした彼は球団に直訴してプレミア12直後の冬にドミニカ共和国のウィンターリーグへ参戦、楽しそうに野球をする選手達に衝撃を受けて自身も野球を初めて楽しいと思ったのだという。

以後、少年野球改革を中心に日本の野球のあり方に疑問を投げかける発言が多くなり、一方で渡米への想いも強くなり英語・スペイン語を学び始める。

そして2019年オフにポスティングでタンパベイレイズへ移籍、ちょうどCOVID-19によるショートシーズンだったという悲哀もあったとはいえ、結果を残せずマイナーや独立リーグを転々とした挙句帰国して今に至る。

個人的にはドジャース傘下のマイナーチームに所属しながら大谷翔平選手&山本由伸投手の新通訳をやればいいんじゃないかと思ったんだけど、それはさておき。

帰国決断という報道を見たとき、最初は誤報なんじゃないかと思った。

独立リーグだろうとなんだろうと、アメリカか直結している中米に居続けるだろうと。

実際、彼は片道切符のつもりで渡米したはず。

だけど、昨年末に完成した橋本の新球場筒香スポーツアカデミーのことを思えば、ああそうかと。

彼はドミニカ共和国からの帰国後、2つの夢を描いたはず。

ひとつはメジャーリーガーになった最先端の野球を吸収すること、もうひとつは野球サイボーグだった自分とは違い子ども達が楽しんで野球をやれる環境をつくること。

それは渡米した時点では完全に繋がったものであるはず。

メジャーリーガーとしてアメリカの野球を吸収して子ども達に伝えるというのと同時に、メジャーリーガーのギャラで運営していけばいいと。物心両面でメジャーリーグからインプットしたかったはず。

そして彼は私費2億円を投じて地元橋本に新球場を建設し始めたけれど、NPB時代の年俸が3億円とか4億円とかだったので、レイズとの契約金1,200万ドル(約18億円)がなければ、なかなか捻り出せる金額ではない。

逆にいうと球場を建設できた、というだけでもMLBと契約したことは成功だし正解だったんだといえる。

でも今度は球場のランニングコストだけでも相当なものになるし、チームも運営していかなければいけない。

メジャーリーガーの端っこにいれば、それを出していくことは難しくないけれど、ハンバーガーリーグ(毎日ハンバーガーしか食べれない程度のギャラ)と呼ばれるマイナーリーグ、それ以下の独立リーグでは厳しいだろうと。独身ならまた話は別だけど、妻子もいるしね。

彼の先達として同じ横浜ベイスターズから渡米した大家友和氏がいる。

母子家庭で育ち、家族を楽にさせたいという理由でプロ野球選手になった背景は筒香選手とは異なるけれど、野球を草の根から振興させたいという想いは共通しており、私費を投じて滋賀県草津市や高島市に少年野球や社会人野球のチームを立ち上げてきた。

ちなみに草津のチームからは現在横浜DeNAベイスターズで活躍する京山将弥投手を輩出し、横浜DeNAベイスターズの投手コーチとなった大家氏が京山投手を指導するというドラマみたいな展開もあった。

大家氏が横浜DeNAベイスターズのコーチに就任した2018年からの2シーズン筒香選手と同じチームにいたから、恐らく筒香選手は大家氏からの影響も受けている。

大家氏自身は大投手とはいえず、マイナーリーグも含めて転々としたけれど、それでもMLBで51勝を挙げ、10年在籍したことでMLBの選手年金も受給している。自身の生活がある程度保証されていることは、野球チーム運営への大きな原動力だといえる。

大家氏が筒香選手に帰国を勧めたのかどうかは知らないけど、大家氏の野球チーム運営が筒香選手に帰国を決断させたひとつの材料かもしれないとは思う。

これ以上アメリカで挑戦し続けることよりも、NPBでプレイした方が折角立ち上げた少年野球チームのためになるんじゃないのか。

子ども達が楽しく野球をプレイする環境をつくることこそ、自身の夢だろうと。

ということで帰国の決断自体はスパッとしたものだったんじゃないかな。

NPBの複数球団からオファーがあり、一時内定と報道された讀賣ジャイアンツなどは恐らくもっと高額のオファーをしていた可能性が高いけど、恐らく彼が横浜DeNAベイスターズに再入団を決めた要因は、自身の夢を応援してくれるかどうかではないかな。

当然ながら、古巣にはその想いを度々伝えていただろうし、渡米時に「彼の夢を応援したい」と言っていたのは単にMLBで活躍するということだけじゃないだろうと。

渡米した選手の帰国時は古巣に帰るのが当然だ、みたいな風潮は気に食わない。

でもやっぱり古巣だからこそ、彼の夢を一番理解できたというのは間違いないんじゃないのかな。

これからの人生、自分にも夢同士の対立って出てくるかもしれない。

そんなとき、ちゃんと優先順位をつけられる人間になりたいって筒香選手に教えてもらったよ。

それじゃあバイバイなまらステ💙厚沢部煮切でしたっ⭐️




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