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大阪環状線の値上げはなにわ筋線の布石

こんばんなまらステ💙Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

JR西日本が大阪環状線だけやけに安かった運賃体系を改め、大阪近郊の運賃を一元化。郊外では安くなるところもある。

厳密に書けば「大阪環状線内」には大和路線(関西本線)の今宮ーJR難波間とゆめ咲線(桜島線)が含まれる一方で、大阪環状線内に食い込んでいるJR東西線は含まれない。

JR難波とゆめ咲線を含む大阪環状線のみに乗る場合は、その外に出る場合より安い運賃が適用されるけれど、ひと駅でもはみ出るならそーはならない。

これに対して「電車特定区間」というものがあり、こちらは大阪を中心に京都、西明石、奈良、長尾、和歌山までが範囲となり、JR西日本の一般的な幹線運賃より安い運賃となっているけども、大阪環状線よりは高い。

なお、東京近郊においても同じような運賃体系となっており、中央線・総武線の都心区間を含む山手線と電車特定区間は別になっている。

今回の改定の骨子は大阪環状線運賃をなくして電車特定区間に一元化することと、電車特定区間を京都から野洲・堅田・城陽・亀岡、長尾から松井山手、尼崎から新三田、西明石から網干まで、そして日根野から関西空港に拡大することにある。

新たに電車特定区間に加わったところを見ると、JRになってからサーヴィス改善で利用を増やしたところという感じで、とくに新快速の存在が大きい。

それはいいとしてもこの改定はJR東西線が開業した1997年にこそやるべきだったと思う。

そーしたら福島と新福島を同一駅扱いにすることで空が晴れてさえいれば大阪と北新地より簡単に乗り換えることができたはず。今回の運賃改定時にこの適用を求めたい。

さて、このタイミングで何故これをやるのか。

郊外を値下げしてるわけで、パンデミックによる減収分を取り戻すためではないよね。

そもそも10km以内なら大阪環状線と電車特定区間に差は出ない。大阪環状線だけで10km以上乗る人がどこまでいるか。

これをやる理由はなにわ筋線にあると自分は考えている。

なにわ筋線は大阪駅うめきたホームとJR難波を結ぶため、JR東西線のように大阪環状線運賃から逃れるわけにはいかない。

しかしなにわ筋線については加算運賃を申し受けたいのが本音だろうと。

大阪ーJR難波間は現状10.1kmで210円、新運賃なら230円になる。先程大阪環状線と電車特定区間には10kmまで差がないと書いたけども、まさにここを狙い撃ちにしている。

なにわ筋線ができると3.9kmになり現運賃でも新運賃でも170円になるけど、それに60円の加算運賃ということで230円のまま据え置きたいんじゃないのかな。

これでも大阪Metroの梅田ーなんばより10円安いから苦情も出にくいはず。

したがってなにわ筋線を利用する場合は60円の加算運賃を申し受ける、としたとして。

例えば大阪から新今宮へ行く場合、なにわ筋線で来たのか大阪環状線で来たのか峻別不可能なので安い方が適用され190円で据え置かれるというパラドックスはあるけどもそれは仕方ない。

大阪ー今宮間は大阪環状線経由で8.8km、なにわ筋線経由なら5.2kmとなり、3.6km差となる。

また大阪ー天王寺間は大阪環状線経由で10.7km、なにわ筋線経由で7.4km、3.3km差となる。大阪環状線は鶴橋周りの方が0.3km短いってことだね。

電車特定区間の運賃は10kmを超えると50kmまでは5km刻みなので、3km以上短絡するとならば運賃は1ランク下のカテゴリに入る可能性が高い。

電車特定区間では1カテゴリで80〜90円差が出るため、なにわ筋線の加算運賃がなければ多くの区間でそれだけの減収になるけども60円の加算運賃があれば減収分をかなり緩和できる。

ここで大阪ー関西空港間の運賃を見ていきたい。

現在は56.7km、関西空港線は電車特定運賃に含まれていないため全線を通常の幹線運賃として計算すると990円。そこに関西空港線の加算運賃220円が加わり1,210円となっている。

新運賃体系によって関西空港線が電車特定運賃に変わるため、950円➕220円🟰1,170円になると思われる。これに合わせて加算運賃を引き上げないのならば。

JR西日本としては本音は260円の加算運賃が欲しかったために、関西空港線を電車特定運賃に組み入れなかったということやね。

この区間はなにわ筋線が3.3km短絡してもカテゴリ変わらんから安い方の経路で判断され、現行運賃に据え置きと思われる。

今度は新大阪ー関西空港間で見てみると60.8km、1,390円。改定後は1,330円になるはず。

ここはなにわ筋線によって3.3km短絡するとカテゴリがひとつ下がるためなにわ筋線加算運賃がなければ1,170円。

なにわ筋線加算運賃60円が加わると1,230円。50kmを超えると運賃上昇幅も増えるためこれでも100円の差はついてしまうけどもそれでもいいよね。

ただし、なにわ筋線開業後は距離が短い南海経由との整合性をどう取っていくのかはわからないので、関空についての想定はほどほどにした方がいい。

はるかとラピートの統合説もあるくらいだし。

とりあえずは大阪からJR難波まで230円にしたくてこーした、というのは確実なのでそこを強調しておきたいところ。

南海はなにわ筋線内の初乗りにつきJRの200円(初乗り3km以内140円➕60円)に合わせるということになりそうだけど、現運賃体系でも梅田ー南海新難波は240円になり、大阪Metroとの対抗を考えたら加算運賃適用は不可能。

したがって南海は既存路線となにわ筋線を通しで乗った場合加算運賃を適用できなくなり、ここは結構悩みの種という気がする。

さらにいえば新今宮だよね。大阪ー南海新今宮間は普通に考えれば240円、JRなら190円。

あえてこのままにするか、JRに揃えるか。

揃えた場合中間改札を無くして新今宮の駅オペレーション自体を一体化、天王寺方面から来た人が南海新難波経由の電車に乗り換えることも、天下茶屋方面から来た人がJR難波経由の電車に乗り換えることもできるようにしたら、なにわ筋線の本数の少なさを補える。

このあたりをどー詰めていくのかも未知数。

個人的にはJRと南海のどちらかだけがなにわ筋線に乗り入れた方が上手くいくと思ってるけど、維新は受け入れないよね。

なにわ筋線については本当にまだまだ未知数なことが多過ぎるだけに続報を待ちたいところ。

それじゃあバイバイなまらステ💙厚沢部煮切でしたっ✨




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