見出し画像

今でも版画が魅力的!

クチブエの平塚です。

大学生の時に版画を専攻していました。

一概に版画と言っても大きく分けると凸版・凹版・平版・孔版と4版種ありまして、僕は孔版、つまりシルクスクリーンを選び作品制作していました。

大学を卒業後は国内外で展覧会をし版画作品を発表していた時期もありました。展覧会を開催するには作品制作だけでなく様々なスキルが必要になり多くのことを学んだ時期でもあります。

その経験は今デザインの仕事をする上でも大いに役立っています。

例えば版画技法は、イベントTシャツのご依頼ではデザインするだけでなく自らプリントまで行ったり、名刺やポストカードなど紙印刷のご依頼では紙の種類やインクの質などの知識をいかしご提案できたり。

展覧会の経験は、他の作家さんの展覧会ディレクションのご依頼や商品のプレゼンや販促方法などにもいかせています。


個人的に版画の魅力をお伝えするならこんな感じ。
3つご紹介します。

ひとつ目。
偶然性を味方にできる。

基礎を学ぶ時期は鉛筆や筆で支持体に直接表現する方法がメインになるのですが、版画は読んで字の如く版を介しての表現ですのでいくら技術を磨いても思い通りにならないこともしばしば。でもその思い通りにならない偶然性が思いがけない奇跡を呼ぶことがあるんです。たまたまそうなっただけとも言えるのですがそれはそれ。そこが版画の面白いところなんです。

ふたつ目。
購入がしやすく展示しやすい。

版画はエディションがある、つまり本物が複数ある為お手頃な価格で購入できます。シートでの販売も可能なのでスペースも取らず収納にも便利。小さな作品も多く日本家屋で日常的に展示するのも向いていると言えると思います。

みっつ目。
本物が複数あること。

ふたつ目でも述べたように版画はエディションがあるのが特徴です。つまり本物が複数あると言うこと。制作した作品を販売しても手元に残るのが個人的にはとても安心感があります。利点は他にもあって作品を交換してコレクションし合える点。これは版画家同士ならではですが私も多くの版画作品をコレクションしています。

と、魅力的な版画なのですが、仕事にいかすことができていてもここ最近は版画で作品を制作することからは少し遠ざかっています。

またいつかタイミングがあれば制作してみたい気持ちがありますが、なかなかそうもいかないのが今の現状。

でも今は美術館やギャラリーに出かけたり、自分のコレクションの版画を眺めているだけで幸せです♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?