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キット屋さん苦労話〜ケーキ編

今スポンジをひたすら切っている。・・・いや、切っていた。
今挫折して、気分を変えるために書いている。

ケーキのキット注文がきた。
このキット最近少しずつ人気が出てきて嬉しい。


このキットの場合、注文がきてから中に入れる土台のスポンジをカットする。
ワタを入れるより断然スポンジを入れる方が安定するし作りやすい。

けれどこのスポンジカットがとても大変なのだ。
使用しているのは4cmの座布団に入れるウレタン。
まずできるだけ新しい刃の太めのカッターを用意する。
そして裏と表に印をつけておいて、まず表側から刃を最大限出して、真っ直ぐ立てて、できるだけ下に届くくらい、ザクザク刃を進めていく。
一周させて表が切れたら、次に裏側から刃を入れるわけだけど、このときはもうほぼ上を軽く刃を入れる程度だと大成功。
これが裏側もしっかり刃を入れないといけない具合だと、ずれてる、ってことになって側面に段がついてることになる。

作る上で、最終的に布で覆うわけだから、それはそれほど問題にはならない。
だから私自身はイビツなスポンジでケーキを作っちゃうし、最悪歪になっても逆に可愛い、とも思う。

けれどキットになったらなあ。それはダメでしょう。

ということで作品を作る上では許される範囲のズレだけど、キットにするにはNGなものがどんどん量産されてしまった。

実は私はケーキの土台にするスポンジを三角の小さなものを含めて1000個は切ってると思う。
世界で一番ケーキのためにスポンジを切っていると言っても大丈夫だと思う。
だって、このアイディアは私の考えたものだし。

そんなに切っても、難しい。カッターだからだと思って色々と切るための道具も探してみた。熱でカットできるものとか。
でもやっぱり最終的には「カッター」だな。優秀なオルファカッター!

この土台にしているスポンジ。今手に入りにくくなって焦っている。
座布団の中に入れるスポンジなんだけど、今お尻に優し低反発のスポンジが主流。手芸屋さんにあまり置かれなくなった。
まあ、しょうがない。店頭に置いておくと時間が経つとビニールの中に入れておいても黄ばんでしまうから。
私も黄ばまないように、極力しっかり黒いビニールの袋に密閉して入れて、押し入れに入れている。
注文がきて買うには近くの店にないので、ある程度大量に買っておかないと不安だから、その辺り綱渡り的な素材だ。
この大掛かりな作品(街を作るおもちゃ「まちボックス」)のほとんどのものにスポンジが入っている。私の作品には欠かせないアイテム。ちなみに手に入る手芸屋さんは、私が探し歩いたところ、今の所ユザワヤさんくらい。ありがたい、ユザワヤさん!


というわけで、キット屋さんは苦労が多い。作品を作るより、いろんな種類の汗をかく。

あ、スポンジケーキ、おうちにあるもので作れるので、是非!
あと少ししかない夏休みの自由研究の作品にも余裕で間に合う!

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