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ハードルが高いオランダでの家探し

オランダ移住を志す人にとって最大の難関なのは、家探しと言っても過言でもありません。家がなければ当然生活できませんし、住所登録できる住まいを確保できなければビザ自体の申請を完了することもできません。それでは、実際家探しの実情とともに、私の経験から見えてきた家探しの3つのヒントをご紹介します。

圧倒的な家不足で常に売り手市場

オランダの特に都市部は圧倒的に住居が足りないのが近年課題になっています。昨年公表された調査によると、オランダでは2023年に39万戸の家が不足しています。また、最近では「住む場所を申請中の学生の平均待機期間が学部の期間よりも長い」ことを指摘する記事が国内の話題をさらいました。

賃貸物件さえも取り合い

実際に、アムステルダムなどの都市部では、賃貸物件が掲載になったその日に連絡をしないと内覧のアポを取ることもできませんし、アポを取ったとしても20〜35組が内覧をしており、その中で競争になるのが一般的です。オランダで物件を借りた経歴がある人(前のオーナーから推薦レターを書いてもらうなど)は当然有利ですし、オランダ国内での雇用契約書がなければそもそも取り合ってくれない仲介業者も多いほどです。オランダですでに雇用契約があり、EU国籍を保持しており、オランダで働き始めているのにも関わらず3ヶ月経ってもまだ住む場所を見つけられていない人を私は多く見てきました。言い換えれば、オランダに起業家ビザで来たばかりの日本人にとってこの状況の中家を確保することは非常に難関であるということができます。

そんな激戦区オランダで、果たしてどのようにすれば無事住む場所を確保できるのでしょうか。

家探しの3つのヒント

数々の不利な理由があったとしても、必ず方法はあるものです。私は次の通りの方法で無事賃貸物件を借りることができましたので、少しでも皆様のヒントになればと思い公開いたします。

支払い能力があることをまとめる

まず、内覧のアポの間に支払い能力があることを伝える必要があります。例えば、1000万円貯金がある証明を見せる、現在の収入を示す銀行口座の入金履歴を示す、などといった方法が考えられます。大切なのは、読み手にとってひと目で支払い能力があることがわかりやすくまとめてあること。どのような職業についているかもわかりやすく伝えると良いでしょう。

先払いの用意があることを伝える

通常入居前に敷金(Deposit)を1〜3ヶ月分程度支払うのが一般的ですが、まとめて半年〜1年分ほど先払いする用意があることを伝えると、物件の所有者にとってはリスクが低いと理解できるため交渉を有利に進めることができるでしょう。

人柄をアピールする

貸す側にとって、一番困るのは不払いや家をきれいに使ってもらえないことなどのトラブルが起きる可能性です。日本人は多くの場合きれいに家を使う国民性であると認識してもらえることが多いのですが、それに加え、自分がいかに信頼に足る人物であるか、人柄をアピールするといいでしょう。整理整頓が得意であること、大きな音楽をかけて大勢の人を招くパーティなどはあまり好きでないこと、地域のゴミ拾いなどを行うつもりであることなどは貸し手であるオーナーの目には、信頼できるテナントであると映ることでしょう。

難しいオランダでの家探しですが、きっとできることはあるはずです。それでも不安・難しい場合はご相談下さい。
西崎こずえ(visque.europe@gmail.com)

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