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Loot

「Loot」NFTについて書き殴っていきます。「Loot」的発想で眺めていくと、あらゆるNFTプロジェクトが”Loot純度”100%〜0%のグラデーションになっていることに気付かされると、あらためてNFTの本質的な特性を見極めた「Loot」の凄さを思い知ることになります

「Loot」をざっくり言えば、みんなでゲームを創る企画で、設定資料にあたる”文字”をNFT化したもの。最小限の素材という意味でレゴ・ブロックのようなものです。NFT上の「Loot」という規格に乗ることで、あらゆるコンテンツが同士が、”NFTという価値が担保されたデジタルデータ”で繋がるイメージです

「Loot」が革新的だったのは、ゲームを創るという大きなビジョンを打ち立てたあとに、用意されたのは、”戦利品”の設定資料の文字だけのNFTを8,000個(コミュニティには7,777個)を無償配布され、直後に数百万円を超える価値がついたことです

NFTの活用がアートやイラストや動画など、みんながビジュアル中心のものなんだと思い込んでいたところに、”文字”の羅列だけの「違和感」は逆に映える存在となりました。「なんで、この文字の羅列が何百万円もの価値を持つの?」と思う人も多く、それも注目を集める理由になりました

なぜ単なる文字の羅列が価値を持ったのでしょうか。それは、「Loot」を持つことで、世界中の人たちが自由なゲーム構築コミュニティに参加できるから。今後、初期の設定資料から、参加者たちの手によって、親・子・孫・ひ孫と設定が細分化する、その一番最初の「親」を決める共創に参加できるです

設定資料の保有者に勝手に配布された「ガバナンス・トークン」によってインセンティブが生まれ、ゲーム創出の軍資金となった点も注目です。ガバナンス・トークンとは、企画の方向性を決める投票権利で、提案された議案に対して、トークン量に応じて投票が行え、意思決定に参加できるようになります

「Loot」はそういう意味で、Web3で定義されている「メタバース世界の構築」を最先端で行うプロジェクトとも言えます。「Loot」の場合、NFTでまず「ロングソード」という言葉を設定資料的に定義して、そこに紐づく画像などを参加者が自由に創造し、関連付けていくということができます

「ロングソード」という概念がフルオンチェーン上でできあがると、それを許諾なしでいろいろなサービスに展開できるようになります。ブロックチェーンに刻むことによって、また新しい活用が生まれていきます。コンポーザビリティとも言われ、一度定まるとデータの参照や連携が容易になるのです

こうしておくことで、様々なプロジェクトで同一の設定を使うことができます。サービスAで「ロングソード」は「ドット絵」x「大きな剣」「重厚な剣」...でも、サービスBでは「アニメ塗り」x「大きな剣」「重厚な剣」...となったりします「親」>「子」の「子」の部分の設計も勝手に進んでいきます

今まさに創造されている「親」が一周したら、今度は「子」の概念の創造が進むでしょう。それにも経済的インセンティブや対価がともなったエコシステムを備えるのです。まるで国家が高速道路というインフラを整えたあとに、運輸業が生まれビジネスが発展していく、みたいなことに近いのですね

現実世界のように、Lootから派生する世界もどんどんと発展していきます。「Loot」の”戦利品(装備品)”はそれだけだと世界の0.001%くらいしか定義できていないので、派生Lootとして、「地図」や「スキル」や「キャラクター」など、同じ”レゴの形”をしたブロックが次々に生み出されています

レゴとレゴが組み合うと、世界が立体的になっていく。文字だけだと情報量が少なくて、想像の余地が大きすぎるが、イラストになって音楽もつくと、それはいま人間がいる三次元世界と同等になってきます。オープンソース的に編集がなされるWikipediaのように壮大なメタバースが始まります

Lootは今後どのように進化していくのでしょうか。自律分散なため、すでに複数のゲームプロジェクトが生まれています。派生プロジェクト同士が合体、もしくは新しく派生プロジェクトが生まれています。最初の設定では網羅できなかった補助パラメータなどをあとから設定することもあるでしょう

最初から完全な世界に向かって進んでいくのではなく、コミュニティ内の価値観や意見が分かれた場合は派生してフォークされていきながらも、徐々に進化を続けてます。設定が受け入れられなければ淘汰されるだけ。また新しい設定を作ることで、「Loot」はさらに姿を変えていくでしょう

今回起こっていることは、エンジニアに限定されがちだったブロックチェーンの世界が、アーティストやクリエイターも気軽に参加できるようになっていき、インターネットやメタバースの世界がリアルな人間社会に近づく表現が備わる=リッチかつ立体的になることだと思います

派生Loot同士を組み合わせた「レゴ」と「レゴ」を組み合わせて「恐竜を創る」もできてしまう。そうした価値ある合成物ができあがると、この世界で使える「設定資料」ということで評価があがり、元のLootの価値もあがっていく構造にもなっています。初期宇宙の”かけら”を保有するようなものです

個人が、それぞれの得意な才能を発揮して、世界の構築を行います。プログラミング、イラスト、ストーリー、音楽。人の才能をリアルタイムで見られる体験は本当にゾクゾクします。まるで、あなたはどの世界の一部を創りますか、とLootは問いかけているようです

#Loot

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