ハンドクイズの自分なりの回答と解説

昨日と一昨日(3月15、16日)、ツイッターでハンドどうするクイズを4問出しました。その自分なりの回答を書きたいと思います。




こちら4問ですね。NLHEの問題は最後に。


まずは、Baceuceyの238r+7sですね。

このハンドはUTGからでもオープンするハンドですが、UTGのオープンレイズの中では下の方です。そして、UTGレイズに対して、コールドコールが入ってます。

基本的にマルチウエイになると、ハイもローもまあまあ、というハンドは、別々の人にハイとローをそれぞれ負けてスクープされるということが増えます。

逆にヘッズアップだと、片方がナッツでももう片方が非常に弱いと、取れて半分(チャラ)ということになりますが、マルチウエイだと、4人で半分なら投資金額は2倍になります。そして、ハイもローもまあまあ、というのはどっちもまあまあだと結構スクープ出来ますし、相手に両方とも強い手を引かれない限り、そんなにスクープされません。

そして、238r+7sのこのハンドは1枚チェンジでプレイするのが自然ですが、2-7もBadugiもどちらもまあまあ、というハンドになりやすいです。なので、単純なオッズでは足りてそうに見えますが、インプライドオッズまで考えると割に合いません。ということでフォールドを選びたいです。


次のArchieの問題

A64sss+64、ボタンから当然のオープンのハンドです。

まず、相手が一人だけの場合。

これは99+ルールでも66+ルールでも、絶対に6644を選びます。

基本的にロードローというのは、引けて初めて成立します。

もし相手がペアハンドを持っていたら、スタートした瞬間からフリーロールされているのです。逆に言えば、ペアハンドを持っていれば、相手のロードローがストレートにならない限り、フリーロールしているのです。

こちらは弱い2ペアです。相手がロードローでもA64sssで若干フェイバリットだとは思いますが、6644ならほぼフリーロール。相手がハイハンドでも、6644は五分以上あります。まあ、相手がハイハンドでこちらが発展しなかったら不利ですが、25%の確率でフルハウスに発展します。


さて、問題は3ウエイです。

6644はさっき説明した、マージナルハンドになりやすいんですよね。一方で、A64sssを選択すれば、ハイもローも強いハンドになるポテンシャルがあるし、次に引いたカード次第でどっちに行けば良いか考えることが出来ます。例えば、Ksを引いたらフラッシュドローに行くし、2を引いたらロードローに行きます。

しかし、これ、ローのsの5アウツを引かない限り、結局そこまで強くないドローハンドにしかならないんですよね。そう考えると、実はA64sssもビミョーなハンドです。

なので、自分は3ウエイだとどちらも同じくらいだと判断します。


次にArchieでUTGレイズに対して、HJでのAA479

これ、以前はコールを選ぶことが多かったですが、データが手元にあるわけではないですが、コールして+EVになるイメージが全く湧きません。

そもそも、UTGはKK953のようなハンドをオープンしていいか微妙だと思います。そうなると、2ペア+かガットショット以上が付いた1枚ロードロー、A246のような6ロードローなどが出てくる可能性が高いです。コールしてマルチウエイになっても難しいハンドだし、HUで相手がロードローじゃない限り参加が得になるとは思えないです。なので自分はフォールドします。


さて、最後に、8マックスで、UTGが10bbのオールイン。自分が+1で35bb持ってて、AJs。左二人にカバーされてて、その後ろはみんな25bb持ち。どうするかですね。


まずは、ナッシュのプッシュ/フォールドを見てみましょう。

画像1


はい、ここですね。

88+、ATs+、AJo+なので、AJsはイージーオールイン・・・


簡易的な回答はこれです。

まあ間違いではないですが、多分そこで議論が止まってはだめだと思います。もうちょっと深く考えてみましょう。

ここで、UTGのオールインをみます。

すべてのペア、全てのAXs、AT+、K8s+、KJo+、Q9s+、T8s+、98s

でオールインしてきたときのリアクションです。

これを見て、

「え、そんなに広いの?それと分かってればそりゃあ降りないけどさあ」

と思った人、結構いるのではないでしょうか。少なくてもフォールドを選択した人の多数意見だと思います。

実際UTGからここまで広いオールインをして来ていない人の方が多いですよね。ではどう考えていきましょうか。

画像2


プッシュの下限のATsでUTGのオールインレンジに対する勝率を計算して見ました。すると、51.27%です。ちなみにAJoでは52.47%なので、ATsの方が下限ですね。

つまり、相手のレンジに対して51%程度の勝率が必要だということになります。

UTGとヘッズでオールインになると確定しているなら、必要勝率は

10÷(20+2.5)=45%

あれば良いのですが、後ろに突っ込まれてエクイティを落とす分で5%から6%程度は追加の勝率が必要ということですね。

そして、レンジに対して45%を切っていたら、そのコール(オールイン)は論外ということになります。


ここで、UTGのオールインレンジをいじってみましょう。

もっとよくありそうなかなり固めのオールインレンジ。

22+,A4s,A5s,ATs+,AJo+,KTs+,KJo+,QJs

とかでどうでしょうか。


画像3

このレンジに対しては、AJsの勝率は48.79%しかありません。

ナッシュのレンジに対するATsの勝率より低いです。もっと言えば、ナッシュに対するAToの勝率すら下回ります。

この条件だと、フォールドが正解になるでしょう。


結構いろんな反応を頂きましたが、

「フォールドは無いとして」

「フォールドすると思います」

と結構きれいに分かれてました。それは、UTGからのプッシュをしっかりナッシュ通りにやっているフィールドでプレイしているか、かなりタイトなレンジで構成されているかで変わってくるのだと思います。






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