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#7「球蹴り合戦に意味を持たせよう」4年 藤澤周弥

初めまして。
関西学院大学4年の藤澤周弥です。

趣味は「サッカー」特技も「サッカー」
学生時代に打ち込んだことも勿論「サッカー」

就職活動を機に自分の人生を振り返ると、本当にサッカーの思い出ばかりの学生生活だったなと良くも悪くも感じます。

甘酸っぱい青春も同級生とも遊びも犠牲にし、サッカーに打ち込んだ学生生活。
「なぜ、サッカーをするのか」と大学入学時から常に考えていました。

そこで今回NOTEを書く機会をいただいたので、僕の12年間のサッカー人生で得たものについてお伝えします。

僕の文章を読む前にまずは僕の高校の先輩で元プロサッカー選手である井筒 陸也さんのNOTEを是非読んでください。



僕はこのNOTEで最も印象に残っているフレーズがあります。

重要なのはスポーツをなぜするのか、
どう関わるのか、
何を創り出せるのかを考えることです。
意味に向き合い続けることです。
それをやめた瞬間、例えばサッカーはただの球蹴り合戦に成り下がります。

「敗北のスポーツ学」井筒陸也 氏

この文章を読んだの高校3年生の時でした。

当時、最も人生でキラキラした高校時代をサッカーに費やしていた僕は、この文章を読んで以降、人生で初めてサッカーを続ける事に疑問を覚えました。

それまでは「サッカーが好きだから」という安直な思いでサッカーに時間を費やしていましたが、10代後半〜20代前半の貴重なリソースを果たしてサッカーに捧げて良いものか、と不安になりました。

「自分がサッカーを続ける意味は何か?」

この問いが喉に詰まった魚の骨のように頭から離れず、全く練習に集中できませんでした。

そして時は流れ、大学1年生。
この悩みに答えは出せず、僕は「大学でサッカーを続けるか否か」を葛藤していました。

サッカーへの関わり方は実に多様です。
視聴者として、毎週行われるJリーグを応援しても良い。
指導者として、これまでの経験を子どもたちに還元しても良い。

数ある選択肢の中、
最も時間を費やす必要のある「選手」をあえて選択する必要はあるのか?

選手として与えたい価値は何か?

サッカーを通じて何が得たいのか?

このような問いを悩み抜いた末、選手を続けると決断し、
現在も関西学院大学体育会サッカー部に所属しています。


この決断に至った理由は僕がサッカーを通じて与えたい価値が明確になったからです。

それは「サッカーの面白さに気づかせ、好きになるきっかけを与える」
という価値提供です。


この結論に落ち着いた理由として自分のサッカー史が関係しています。

僕は決して華やかな選手ではありませんでした。

それも当然、
180cmで小柄と言われるGK界で168cmという小柄な体で高みを目指す僕への風当たりは決して弱くありませんでした。

「お前はチビだからGKは向いてない」

相手選手だけではなく、味方からも馬鹿にされる日々。

小学時代
Jユースに全て一次試験落ちした経験。
中学時代
周囲は強豪校から進学する中、スタメンで唯一スカウトの声がかからない経験。
高校時代
周囲から『GKとしては流石に小さすぎる』と嘲笑われた経験。

時には、
周囲に下手くそと言われるのが嫌でグラウンド向かうのが怖くなる時期もありました。それでも逃げずに、成長してきた過去があります。

そんな過去の自分を肯定するために、自分を評価しなかった人達を見返したいと心底思いました。

そしてこれに加え、自分と似たような体験をした人に原動力を与えたいとも強く考え始めました。

この想いから大学サッカーへの挑戦を決意します。


サッカーを続けると決意したは良いものの、井筒さんのNOTEで述べられているように、脳死でスポーツに打ち込んでも、サッカーはただの球蹴り合戦にしかなりません。

だからこそ、
僕は大学入学時にサッカー人生に意味を持たせるための目標設定を行いました。


「球蹴り合戦に意味を持たせる」


ただサッカーを脳死で取り組んでいる状態では何も成長していません。

1日2時間の練習に対して
「貴重な時間を犠牲にして、サッカーに向き合う意味は何か」
と常に考え続けました。

このスタンスで物事に向き合うことで結果も当然に変わっていきます。

大学一年生
BチームでIリーグの日本一を経験。(ベンチ)

大学2年生
運良く1軍に昇格し、関西学生リーグ優勝&インカレ3位を経験。

大学3年生
カメラマンとして総理大臣杯準優勝を経験。

豪華なタレント陣と夢の共演


僕の3年間の功績をどう捉えるかは人それぞれですが、僕はある程度の満足感があります。
(チビGKの自分を起用してくれた宏次郎さん(監督)に感謝しかありません)


またサッカーだけの学生生活では、サッカー引退後のキャリアに悪影響が及ぶと考え、サッカーに全力を注ぐことは勿論ですが、空き時間の有効活用法も模索しました。
そして練習終了後、ベットに直行するのではなく、眠い目を擦りながら興味ある領域への行動するよう意識しました。

以下が僕の大学生活に意味を持たそうと行動した結果です。

大学1年生
正体不明なビジネススクールに加入し、アクセサリー物販に挑戦し、全く売れずに大量の在庫を抱えた経験。(今でも購入お待ちしています)

大学2年生
英検2級にも受からない英語力で留学に行き、出川イングリッシュでサッカーコーチを経験。

大学3年生
動画編集を独学で学び、サッカー部のyoutubeで発信し、多くに人に自分の手がけたコンテンツを届けた経験。

YOUTUBE作品(チャンネル登録お待ちしています)


行き場のない在庫(買ってください)

このように興味ある事に対して積極的に挑戦し、貴重な4年間に価値を持たそうと行動し続けました。

この行動力の根源には、サッカーだけに打ち込む学生生活に焦燥感を抱いたことが一番にあります。

その結果、
小さなGK(高校生)から助言を求められたことや外部への動画発信へと繋がり、
部内外に微力ながら「サッカーの面白さに気づき、好きになるきっかけを与える」という価値提供ができ、大学生活に意味を持たせられたのではないかと考えます。


このメッセージが来た時は正直泣きました。


長くなりましたが結論、僕の12年間のサッカー人生の最大の学びは

「自らの行動で意味付けをしよう」という事です。

僕たち関西学院大学サッカー部は球蹴り合戦に「大学サッカー界を牽引する」というvisionを設け、その手段として「日本一」を目指す事を決意しました。

このような意味付けを行い、目標に向け試行錯誤する事で球蹴り合戦が意味あるサッカーに変化します。

優れた組織に所属していると、所属していること自体に価値を感じてしまいがちですが、重要なのは「そこで何をしているのか」です。

そして、何より価値を見出そうとするスタンスが重要で、そのスタンスを結果に左右されずに保ち続けることが大切です。


このNOTEを読んだ方が所属する組織での自分の在り方について考えるきっかけになると嬉しいです。

そして、僕も自身もサッカー人生最後の1年を大学サッカーに打ち込み、引退時に「大学までサッカーを続けた価値があった」と思える状態にしたいと思っています。

その為の手段として「日本一」がありますし、「日本一」への障壁に対して
どのように乗り得るか考える過程に価値があると僕は思います。

皆で日本一を本気で目指し、本気でぶつかり合い、
「大学までサッカーを続ける意味は何か」を模索し続けましょう。


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