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廉価版ではなく、もう一つの選択肢?Xbox Series XとSの違いについて。

発売日の発表

こんにちは。いろんなゲームをやるのが好きなのですが、そのゲームをやるための家庭用ゲーム機である、新型のXboxについてちょっと書いていこうと思います。

マイクロソフトから、9/10に「Xbox Series X」「Xbox Series S」の2台が11/10に発売することが発表されました。

Xbox Series Xが49,980円、Xbox Series Sが32,980円で、筐体デザインも異なります。一見廉価版のように見えますが、ただの廉価版としてではなく「ターゲットを絞った、Xとは役割の違うゲーム機」のように見えます。

XとS、何が違うのか?

さて、Xbox Series XとXbox Series Sの違いは明確で「4K環境を用意しているゲーマー」と「WQHD、あるいはフルHDの環境のゲーマー」です(Xbox Series Sでも、4Kにアップスキャンで対応しているようです)。

ではXbox Series XとXbox Series Sでは一体どういった要素が違うのか、Xboxの公式ブログや動画などを見て、素人ながら考えていきたいと思います。

特徴的なそれぞれの筐体

Xbox Series Xが発表されたとき、今までのXBOXや既存の家庭用ハードと比べると、かなり大きい筐体となっていることに驚きました。それは次世代機が確実にいままでよりもパワーアップしたことが原因で、廃熱や静穏性のためだとは思うのですが、「置き場所に困る」といった意見をよく見ました。

Xbox Series Sはうってかわって「歴代のXBOXで一番小さい」筐体となりました。Xbox Series Sでは、完全にデジタル向けとしてディスクドライブを搭載していません。ですがディスクドライブを排除したことで、完全に専用に設計された小さな筐体になっていることが見て取れます。

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デザインが大きくことなる二つの筐体。自分はXを買うかな…と思っています。

CPUとGPUの違い

Xbox SeriesとXbox Seriesの大きな差は、ここにあります。

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スペック表の一部分、CPUとGPUの性能部分。

基本的に同じことが出来るCPUとGPUですが、それぞれパワーに違いがあります。

まずCPUを見ると、クロック数に違いがあります。…違いはありますが、自作PCなどでこういったCPUの比較をしてみると、それほど大きすぎる違いがでるような差には見えません。おそらく排熱であったり、静穏性であったり、そのような部分で若干削っている形なのかもしれません。

大きく違うのはGPUです。GPUのCUs(ComputeUnit数)は倍以上差がありますし、動作クロックにも違いがあります。GPUの力を簡単な計算で求めているGPU Powerという項目に注目すると、Xの方は12.15TFLOPS、Sの方は4TFLOPSと、3倍ほど数値に差が開いています。

ここまで差が開いていて本当にゲームのビジュアルやゲームに支障がでないか、当然気になると思います。現行世代機では通常のXbox One Sの他に、4KゲーミングをサポートするXbox One Xという機種があります。現行機種では、このGPU Powerに当たる数値はXbox One Sが1.3TFLOPS、Xbox One Xが6TFLOPSとなっています。

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現行機種。手前の黒い方がXbox One X。MSの海外ストアから

現状の4Kゲーミング向けであるXbox One Xは、GPU Powerが6TFLOPSであるのに加え、Xbox One Sから考えると3倍以上性能が向上しています。ですのでおそらくフルHD・WQHD環境であれば、Xbox Series Sの4TFLOPSという値でも、十分に高品質なゲームを遊べると考えて良いと思います。

(実際のところ、比較映像はちゃんと事前に出してほしい所です)

※補足
GPUのパワーの進化だけではなく、次世代機は今までよりも賢く描画を行い、賢くリソースを使う仕組みがあるため、実際はこの数値以上にパワーを感じるのではないかな、と予想しています。

メモリ

メモリの搭載量、仕様も大きく違う部分の一つです。

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Xbox Series Xでは、6GBのメモリ+高速なメモリ10GBが搭載されていますが、Xbox Series Sでは2GBのメモリ+高速なメモリ8GBとなっていて、高速なメモリもXbox Series Xより遅いメモリとなっています。手持ちのRTX2060はメモリ速度が336GBのため、それよりもさらにいくらか低い速度であり、OSとゲームで合わせて10GBと考えると、ちょっと頼りない雰囲気を感じてしまいます。

おそらくWQHDまでの環境であれば大きなボトルネックにはならないと信じたいのですが、個人的には差が大きそうな、ちょっと不安なポイントの一つとなっています(NVMeのSSDからデータを読み込む、ストリーミングの技術である程度カバーできるのでは、と以下の記事で言及がありました)。

Xbox Series Sのトレーラーを再度見直して確認をしたのですが、開発者にとっては設計しやすいように気を付けていることが強調されていることと、実際にXbox Series Sでのゲームプレイの動画が紹介されていました。

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綺麗じゃん…

大丈夫なのかな…?実際は開発者の方々は並々ならぬ努力で最適化などをしているのでしょうが、動画にでてくるXbox Series Sで実行されているゲームシーンは、どれも綺麗でした。十分選択肢に入れて戦っていけるハードじゃないでしょうか。

SSD

Xbox Series Sの価格におそらく大きく貢献している要素、SSDの容量です。

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本体に内蔵されているSSDはXbox Series Xと違い、半分程度の512GBです。おそらくXbox Series XとXbox Series Sで同じゲームでも容量が違うというような形で配信をしてくるとは思うのですが、特にその辺に発表はないので、よくわかりません…。いろいろなゲームをつまみ食いするタイプの人ですと、ちょっとやりくりが大変かもしれません。

Xbox SeriesはX、Sともに本体背面に専用のSSDを差し込むスロットがあります。USB3.2でつなぐストレージにももちろん対応しますが、専用のスロットに対応したSSDであれば、より高速なSSDを増設することができますので、容量に困ったらぜひ購入をお勧めします(ちょっと高そうですが…)。

Backward Compatible(後方互換)

Xbox Series X、Xbox Series Sは、過去のXbox・Xbox 360・Xbox Oneタイトルの後方互換に対応しています。Xbox・Xbox 360はおそらくすべてではとは思いますが、合計で数千本のゲームをサポートするとしています。

その中でもXbox・Xbox 360の一部のタイトルは4Kに対応した、アップグレードされた後方互換に対応したタイトルとなっていますが、Xbox Series Sではそれらをサポートせず、通常の後方互換として動作するそうです。

後方互換はXbox Oneからサポートされていた機能ですが、Xbox Series X、Xbox Series SではAIで処理されたHDR機能や、フレームレートの安定化などさらなる品質向上がされているようです。

また、ディスクトレイもありますので、4Kに対応した後方互換タイトルを遊びたい!という方や、手持ちのディスクを活かしたいという方はXbox Series Xを選ぶのがいいかもしれません。

Xbox Series XとXbox Series Sの共通部分

ここまででCPU、GPU、メモリ、SSD、後方互換の違いをあげてきました。では同じ要素は何か

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Xbox Series Sの発表動画から一枚

対応解像度での120fpsのサポート、レイトレーシング、高速なローディング等々、Xbox Series X発表時に発表された新しい次世代機の技術すべてに対応しています。

これが3万円台前半のこの価格で発売されることはXboxとしては非常に強い意味を持っているかと思うので、MSさん、もっともっと宣伝して…!

また、Xbox Game Passがあることで、本体+ゲーム機という形ではなく、本体+Game Passといった組み合わせで初期投資を抑えながら次世代機のグラフィックやパフォーマンスを楽しむことが出来ると考えています。

Xbox Game Pass Ultimateでは追加費用なしでEA Playのゲームにも対応することが発表され、さらに遊べるゲームが広がったので、この選択は滅茶苦茶に「有り」だと思います。

まとめ

安い本体が同時にでると、廉価版なのかな…?というイメージになるかと思いますが、Xbox Series S専用の基盤や筐体の設計、狙っているターゲットをみると、はっきりと狙っている層があるんだな、と思います。ですので、「廉価版」とはまた違った表現の物になるのかなーと思います。自分の環境にあったものを選びましょう!

個人的には、Xbox Series X・Xbox Series Sともに、強力な新世代Xboxだと思います。自分の環境や、お財布状況に合わせてハードが選べるようになるのはとても良いことだと思いますし、少なくとも間口を広げることにはなっているかと思います。

Xboxの市場自体が日本において市場がとても小さいこと、また、Xbox Series Xは499ドル→49,980円(税別)、Xbox Series Sは299ドル→32,980円(税別)と後者の方がちょっと割高になっていて、日本で売りたいのはXbox Series Xの方なんだろーなーとは思いますが、是非この機会にXboxも手に取って遊んでみてほしいな、と思います。

日本でも、Xboxが元気でいられますように。あと日本語の音声、もっともっとローカライズしてください。。。よろしくお願いします。

※使用している画像は明記してない部分はXboxのBlogにあるASSETSから使用しました。
https://news.xbox.com/en-us/2020/09/09/introducing-xbox-series-s/

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