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打破したい今の世の中

 打破したい今の世の中。

 職場の先輩の勧めで、TikTokを始めてみた。

 まあ見ないだろうなと思っていたけれど、見てみると意外にハマる。

 ショート動画に特化したサイト。

 見たければ見られるし、見たくなければすぐにフリックして飛ばす。

「現代らしいな」と思った。

 あるメンタリストが言っていたけれど、(あるメンタリスト)。

「娯楽」というものが「刹那」になっていく様が見せる人類存続の選択。みたいなこと。

 そのメンタリストがいうには、「娯楽の時間が時代と共に短くなっている。そして、常識を外れたものが、新しい時代を作る」と、いったようなものだ。

 どういうことかというと。

 古い時代の娯楽。

 江戸時代、でいうと、「能」とか、「歌舞伎」とかだろうか。

 それが、明治、大正に入り、「映画」になった。

 銀幕。

 戦争が終わり、戦後、日本の社会ではテレビが出だした。

 そこで、誰かが言った。

「そんなもので人々が楽しめるか、ばからしい」と。

 つまり、娯楽が二時間あまりある映画の世界であった時代に、
30分から1時間の娯楽で人々を楽しませるはずがない。

 という意見だ。

 だが、テレビはヒットした。

 昭和の時代、しばらくテレビというものが人々の娯楽になる。

 時代は平成になり、インターネットの普及により、YouTubeを代表する動画サイトが出始めた。

 そこで、「業界人」はいう。

「10分程度の動画で人々を楽しませるわけがない、ばかばかしい」と。

 テレビ番組を作るにも、たくさんのお金を書けている。そして、1時間弱の番組を作っている。

 娯楽とは、そういうものだ、という「常識」が彼らを包んでいる。

 YouTubeを馬鹿にしていたのだ。

 ところが、YouTubeはヒットした。

 10分から30分くらいの動画である。

 YouTubeが世間を変えていった。

 小学生の「将来なりたい職業ランキングでYouTuberが上位にあがるほどになった」

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 そして、令和になった今、

 TikTokが流行っている。

 TikTokは、ショート動画のサイトだ。スマホで見られるショート動画が集まったアプリだ。

 YouTube業界はいう。

「人々が1分かそこらで満足できるのかばかばかしい」と。

 でも、TikTokは流行った。

 ふうむ、と、思う。

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 常識とは、人々が18歳までに得た偏見の塊である。

 と、誰かが言ったか言わないかわからないが、

 常識が時代とともに変わっていくことをわたしは見た。

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 好き、の保有時間が短くなっている気がする。

 例えばわたしはドラゴンボールが好きで、ドラえもんが好きだったりする。

 それは、幼稚園のころから持っているもので、30年以上になる。

 例えばわたしは、V系音楽が好きで、それも20年以上になる。

 アニメも好きで、10年以上になる。

 長く好きなものはあるけれど、それは「ハマっているもの」とはまた違う。

 ハマるもの、というものもある。

 TikTokを見ていてハマったものは、

『粛清!! ロリ神レクイエム☆』である。

https://www.youtube.com/watch?v=Ci_zad39Uhw

 まあしばらくハマった。

 だが、「飽きた」

 この流れが面白い。

 見る、ハマる、見続ける、飽きる。という流れだ。

 そして人々は新しい「ハマり」を探す。

 最近ハマっているのは

『愛包ダンスホール』である。

 

 現代っぽいなと思った。

 こういうものを見ていて、

 世の中の「常識」というものが変わっていくことがわかるようなきがした。

 どこか、「現在を打破したい」というような印象を受ける。

 娯楽の時間が短くなった。

 すぐに、すぐに、すぐに、「欲しい!」

 我慢できない人間が増えたのだ。

 テレビのニュースで、中国かどこかインフルエンサーがショッピング番組で商品を紹介しているのがたったの2秒だけ、という面白い記事を見た。

 そういう時代なのだ。

 現在を打破したい。

 それはすなわち、現在に満足していないのだ。

 そういう、感覚を覚える。

 TikTokの次は何がくるのか、わたしは楽しみである。

 二秒で何かを見せるのだろうか。


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