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春のミニカニ講座④「うたう」自分の呪詞をつくりました

2023年3月30日は、ミニカニ講座④「うたう」でした。

かつて島では、言葉に呪力があると考えられていました。
動植物はもちろん石や木や森羅万象すべてのものに
霊魂が宿っていると考えるアニミズムの世界観の時代です。

言葉にも霊魂(言霊)があり、
言葉にだしたことは現実を動かす力があると考えられていました。

今回の講座の前半では、
どのように呪力のある言葉を使っていたのかをお話しし、
島で使われていた、呪詞の例をご紹介しました。

例えば
雷避けの呪詞
「ひょーむとぅ くゎーむとぅ」(瓢箪のもと 桑のもと)

子どもの成長を祈る呪詞
「ぬびし ほでーれぃ ぬび ぬーび」(伸ばせ 大きくなれ 伸びよ 伸びよ)

点火しやすいように祈る呪詞
「トゥムアゴクリロ トゥムアゴクリロ トゥムアゴクリロ」(意味不明)
などです。

また、「サカ歌」という
歌掛けの相手に呪いをかけることのできる歌についてもご紹介しました。
相手の霊力を弱め、死に追いやるくらいの危険な歌だと言われています。
その「サカ歌」の呪力を無効にする「防御歌」もあります。

昔の人は、直接、武器で戦うだけではなく、
呪力など目に見えない力を利用しても戦いあっていたと言うのが
おもしろいなあと思います。

その感覚の記憶が細胞に刻まれているから
呪術廻戦などの漫画が流行るのかしら、、、、と
想像したりもしました。

「防御歌」のひとつに「蟹口説」というカニの歌があります。
川のカニがものを取って食べるだけの数歌ですが
これは悪霊祓いの呪詞だと言われています。

特に、知らない人と歌あそびをするときは、
いつ相手から歌で呪われるかわからないので
この歌をさりげなく最初に歌って
歌あそびをはじめたそうです。

カニは力のある動物で、はさみで悪いものを
断ち切ってくれると考えられていたのです。

カニはやっぱりかっこいいのであります!

後半のミニカニワークでは、
表現アートワークの手法を使って
参加者それぞれに自分の呪詞を
作っていただくことにしました。

まず、
今の自分に必要な力を色と線で表現した後に
身体をつかってその絵を味わいながら
言葉を紡いでゆきます。

短い時間でしたが
みなさそれぞれの呪詞ができあがりました。

ご紹介しましょう。
(こちらでご紹介することのご了承はいただいています)

言葉を声に出してみると
目で読むだけとはまた味わいが違います。

この言葉を声に出してみると
わたしには、
とても力強い安心感が感じられました。
どんな困難にも立ち向かって行けそうです。

みなさんはどんな風に感じるでしょうか。

他にも
こんな呪詞たちが生まれました。

◯ひかりふぁー くるみふぁー

◯ひかりのにじ ひかりのかいだん 空をかけるみどりの龍 
 まるくなるねこ 流れる水 ヘビが這う

◯静かな流れ こい こい こい

みんなで声に出してみます。

とても柔らかくあたたかな安心感に包まれる感じ。
身体が清められ胸にお守りをいれるような感じ。
祈りを空に飛ばしてつながるような感じ。

声に出した時に
自分の中にやってくる感覚が違います。

声にだしてみることにはパワーがあり、
これが言霊の力なのだろうかと
興味深く感じました。

実は現代でも言霊は生きているように思います。

ただ、それをあまり意識しなくなっただけで
わたしたちは知らず知らずのうちに
言葉の呪力を使ったり受けたり
しているのかもしれません。

今回も
みなさまとご一緒できて
たくさんの学びをいただきました。
ありがとうございました!

* * *

さて、
これで、
春のミニカニ講座はおしまいです。

この3月は毎週のミニカニ講座の準備のために
図書館に通い、カニのことばかり考えていました。
調べれば調べるほどおもしろく
沼にはいってしまいます。

一方で
毎週どんなワークにしようか
どこまでお話ししようか
ちゃんとまとめられるかなあ、、、など
ずっと焦りがあったので
講座が終わったらほっと
解放された気持ちにもなりました。

次のミニカニ講座は夏頃を考えています。

カニというとマニアックに思われがちですが
このミニカニ講座は、
内容的には幅ひろくおもしろいと思いますし、
参加してくださった方の人生を豊かにするために
お役に立てるのではないかと思っています。

なんとなく気になる方
次回はぜひご参加ください。

みなさまにカニサマのご加護がありますように!
カニガトウございました!

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