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R-1 グランプリ 2024 の1回戦の通過率は?

先日、R-1 の予選1回戦をみてきました。途中入場、途中退場でしたが、終わったあとの通過人数をみてびっくり。

20人に1人、5%の通過率?という疑問から、すべての1回戦のエントリー数と合格者をデータ化し、集計してみました。
※そこそこ長いので、時間のないかたは目次から「まとめ」にいってみてください。


調査方法

  • 公式のnote より1回戦の出場者(エントリー)と、合格者をコピペして整形

  • エントリーが重複している芸人(おそらく日程変更)は1件を残し削除

  • 所属(事務所など)のゆらぎを目視で修正

以上のデータをSpreadSheetに入力して、Looker Studioでグラフ化しました。

1回戦の通過率は

エントリー数は4834人、1回戦通過人数は546人、通過率は 11.3%
冒頭の私が観覧した5%よりは多い数値でした。

通過率の差はどこに

私が観戦した5%と全体での通過率11.3%と差があり、より通過率が高い日があるはずなので、開催日ごとの通過率を集計しました。
1回戦は全25回開催され、最高と最低の通過率は

  • 12/30 大阪 なんでもアリーナ 18.1%

  • 1/13 東京 シダックスカルチャーホール  5%

でした。どうやら私が観戦した回が最低の通過率だったようです。

12/30 大阪 なんでもアリーナの通過率は18.1%
1/13 東京 シダックスカルチャーホールでは5%の通過率

全25回のエントリー数と通過数、通過率。ヒートマップにすると、いくつか通過数が少ない(=通過率が低い)日がみえます。

1回戦初日から最終日までの通過率

会場ごとの差

運営側の視点で考えると、エントリー数から通過者数は事前に決めているはずで、この基準をゆるくしてしまうと、2回戦、準々決勝はより多く審査する必要がでてきます。よって1回戦はかなり絞るであろうと考えるのが自然です。
また即日、合格者を発表していることから、全日のエントリー全てに採点するのではなく、当日のエントリーからの上位何名かを選んでいることがわかります。

この仮説のもと、1回戦の初日から最終日までの通過率を会場ごとに区切ってみてみると、高い通過率の翌日は低くする、会場ごとで「調整をしている」ようなグラフの動きがみえます。
もちろんこの「調整する」は仮説でしかないので、このグラフから伝わる印象はそれぞれかと思います。

通過率が高かった翌日は低い規則性がみえる

東京・大阪の差

全25回開催された1回戦では、東京が21回、大阪が4回とエントリー数にも大きな差があります。
東京のエントリー数3563人、大阪1271人とおよそ3倍あり、通過数も比例していますが、通過率でみると、4ptほど大阪が高い結果がでています。

所属ありと所属なしの差

エントリー時には、プロ・アマを選ぶ欄があり、プロであれば所属事務所を書く必要があります。
今回のエントリーの演者から、以下の条件で分類しました。

  • 所属なし

    • 無所属、フリー、アマチュアと書かれたもの

  • 所属あり

    • 上記以外(NSC大阪やワタナベコメディスクールなどの団体も含む)

この条件でエントリー数を55:45(所属あり:所属なし)と半分に近く分割できました。
それぞれで通過率をみると所属ありが15.9%、所属なしは5.5%で、およそ10pt ほどの差があり、所属なしが通過率を下げたとみるのが妥当でしょう。

開催地と所属をかけあわせ

ここまでの東京・大阪と、所属あり・所属なしの差をかけあわせてみました。
通過率でみると所属ありでも東京・大阪でも6ptほどの差があり、所属なしでは5%ほどと、ほぼ差がありませんでした。

通過数順の所属

通過数が多い順では、吉本興業が213人で通過数の約40%を占めていました。通過率は他と同等なので、エントリー数の多さの結果といえるでしょう。
無所属もエントリー数の多さで通過率が低いものの通過人数として20%ほどを占めています。

吉本興業の通過率を、東京と大阪でわけたもので、地元として大阪では高い通過率がでていたが、東京では苦戦したようにもみえます。

吉本興業の東京・大阪での通過率

参考までに、松竹芸能の東京と大阪での通過率で、どちらも20%ほどでした。

松竹芸能の東京・大阪での通過率

事務所でみると

大手事務所はおよそ20%を超えた通過率でした。

通過率は低いもののSMAの通過者が多いのが意外でした。

個人的に注目しているケイダッシュステージの通過者が0でした、残念。。。(2回戦より参戦する、どんぐりたけし、サツマカワRPGに期待したい)


まとめ

それなりに長くなったので今回の調査をまとめると、

  • R-1 グランプリ 2024 の1回戦通過率は11%

  • 開催会場での通過率の差があり、最高は18.1% , 最低は5%

  • 所属ありだと、16%、所属なしだと5%の通過率

  • 通過者の545人の40%近くが吉本興業

以上です。

おまけ

昨年より開催されているお笑いライブでは、R-1グランプリの対策として、それぞれの芸人さんがネタを披露していて、おもしろかった・気になった芸人さんを1回戦通過リストからまとめます。このなかから優勝がでるといいな。

  • のりずむ♪

  • こじま。(ぽっとらっく)

  • サーイコウサイトウ

  • でっかい!くぼた

  • くま-1グランプリ

  • 谷口つばさ

学生だけど、めちゃめちゃおもしろく、着眼点がすごい。

  • 週刊少年龍ちゃん

  • 惹女香花

  • 半谷守備職人

  • 友田オレ

有名どころですが

  • 加藤ミリガン

  • さとなかほがらか

  • マエノリュウタ

  • まるゆか(ゆめまなこ)

  • ひょろし

  • まつなみ

  • 春とヒコーキ土岡

  • まいあんつ

  • みんなのたかみち

  • ペンた丸

  • 群青団地よこ

  • ゆーびーむ☆

  • おべんとばこ

  • ヒガ2000

  • ハギノリザードマン

おまけ2

ここまで読んでくださってありがとうございました。
これらのデータは、Looker Studio にまとめて公開しているので、ぜひ触ってみてください。

こんな感じです。スマホだと見えにくいかも。


左側の会場名をクリックすると、エントリーの事務所の通過率、合格者がでます


こちらも同じく、左側の事務所クリックで、エントリーの演者と合格者、東京・大阪での通過率がわかります

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