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変則青黒サカズキ【6.5弾環境】

(2024/1/10追記:有料部分の冒頭がMASTERさんの無料記事のリーダー考と丸かぶりだった(リンク)ので、記事の手入れと合わせて該当部分を開放しました。ワンピカについて非常に高度な分析・言語化がされている記事だったので、万一まだ見てない方がいたら必見です。)
(2024/1/24追記:昨週末にbox争奪戦の優勝4-0と非公認の4位を獲得してきたので、その内容とサカズキ強化という視点でメモリアルコレクションでの注目株を有料部分で追加しました)

 始めまして。
MTG全6のジョン(@acediasloth)と申します。
軽く自己紹介をすると、MTGの競技を6年ほど続けており、そこで
2020年 日本選手権秋 6位
プロツアーバルセロナ 158位
Arena Championship 4出場(年3回・世界中で32人だけ出られるオンライン大会の最高峰)

といった戦績を持ってるカードゲームオールイン狂人です。

 12月頭からワンピカに本格的に参入して、今回独自構築のサカズキで
町田cup12/27昼の部準優勝・夜の部入賞の同日賞金獲得
という戦績を達成できたので、折角ならと構築について解説を入れていこうと思います。

それぞれ昼と夜の商品

使用したリスト

 リストはツイッターにも載せているのでここで載せてしまいます。
見てわかるとおり、非常にリストの採用枚数が散ってます。
 こうしている構築思想や個別の採用枚数・理由については後述します。


当日の詳細な戦績

 昼の部
黄黒ルフィ〇
赤黄サボ 〇
ニューゲート〇
エネル  ×(トップから重いカード連打されて最後アマルケアしきれず負け)
ナミ   ×(対面自体2回目だった&要らんカード重ねすぎて紅蓮含めた打点が引けなさ過ぎた)

 決勝
エネル〇
赤黄サボ〇
サカズキ×(最初のたしぎがデッキ下に2枚モリア送り込んでシンプルにリソース負け)

 夜の部(固定スイス5回戦)
黒黄ルフィ ×(カウンター値・捨てで引くカード・試合通して引いた順番全てが噛み合わずアグロされて負け)
ナミ    〇
カタクリ  〇
エネル   〇
ヤマト   〇

 運が良くて拾えた勝ちもありますが、負けも偏りによる部分はあるのでそこまでの上振れというわけではないかなと自認しています。

 基本的に上の構築の現時点でのメタゲーム範囲の体感値では、
カタクリ、三兄弟(エースルフィサボ):微有利~有利(構築で幅は出る)
黒系(モリア・サカズキ・ペローナ)、レイジュ:微有利
エネル・ヤマト:五分(大和は運ゲー・エネルは噛み合い)

メジャーどころはこんな感じで、白髭はプリン2採用の結果超有利になりました。



記事の構成

 有料記事になるので、先に有料部分で書く内容を述べておきます。
基本的に、構築思想と採用カード・枚数の解説がメインで、ゲームプラン的なプレイングについては個別の段落を取って解説はしません。

 これはいくつか理由がありますが、主なものは以下の3点です。
『デッキの構成上、プレイングは文字で読むより実際に回した方が早く習熟できる』
『自分の50枚と推測上の相手の50枚とその場所を正確に把握し、確率を計算しながら時間内に勝敗が付くよう素早く正確に回すだけである』
『同様に、今現在のリストに焦点を合わせてプレイング指南しても賞味期限が長くない(すぐに最適解は変わる・応用して1枚でもリストを変えると話が変わってしまう)』

 カード解説がどんなものなのかは下で無料範囲にブランニューと4ボルサリーノだけ見えるように置いておきます。
 構築思想については話の肝なので有料範囲となりますがご承知ください。

 ブランニューはキープ基準でもあり、デッキで1番強いカードの1つ。
 モリア・レベッカと三角シナジーを生み出していて、この3種類が6.5弾までのサカズキを構成していると言っても過言ではない。
 ここを後半まで引けないと他のカードの欠損(特定のカードが見えないこと)も発生確率が上がることもありデッキの要。
 こいつが1回でも濾過(デッキ上N枚から1枚手札に加える行為・ワンピカ民のいうサーチ)に失敗するとそのゲームは途端に負けが近づいてしまうので、基本的に海軍のカードはブランニュー以外で32~3枚は必須。
 採用枚数調整をする際は気を付けること。
 逆を言うと特に同型などでモリアを意識したときに、相手のこいつをデッキ下に送る・殴り落とせても敢えて落とさない・自分が使いまわすためにドン盛って殴ることで殴らせるというプレイングは意外と差が出るので覚えておきたい。


 4ボルサはメタとデッキの方向に合致しているカードで、4枚が安定。
 1000カウンター、実質4/6000効果KO無効、海軍全部がサカズキのためにあるようなテキスト。
 1000カウンターが意外と切れる枚数少ないデッキなので、6000ブロッカーでカウンターの使い方を節約しつつ、本人も1000として切りやすいのは守護神としか言えない。
 現行のメタだとアマルのレストだけ受けてしまうが、サカズキ同型以外の除去はほぼすべて無効化出来るのが本当に偉い。
 4・5ドンのパスが大分致命的なデッキなので、こいつを減らすには6.5弾環境では相当他の採用カードでの4コス帯の補完が必要になる。
 実質的にサボと入れ替わるとき以外はほぼ抜けない。



構築思想

 前提としてサカズキは『強いリーダー』だが、『リーダーが強いわけではない』と言うところから始まる。
 正確に言うと、『リーダー自体がテンポやアドバンテージを取ることをしない』ので、同じカードを同じように使っているとモリアやペローナなどに普通に負けてしまう。

 では何をして勝つかというと、『強いカードを、強く使って勝つ』
 起動メインの捨てて引く効果(以下ルーティング)はダブっていたり、そのマッチアップで役割のないカードを捨てて必要なパーツ・メタカードを引き当てに行ける。
 また相手のムーブに合わせて要求値を調整して、上振れでしか倒せない相手には上振れカードを拾いに、安定択を取って居れば負けない状況ならそれなりのカードを残す(なんなら起動しない)択を取れるので兎に角相手の丁度一歩先で勝つ確率の高いルートを切り開けるのも特徴。

 攻撃時の効果も青黒のレベル参照除去の範囲を調整して、強いが狭い除去の範囲を安定して押し上げる。

 青黒という色の強カード特有のコンボに近い、『カードの組み合わせで爆発的な除去・展開を達成する』行為のデメリットである手札事故やパーツ不足の確率を下げ、安定して組み合わせの暴力を達成することが出来るのがサカズキの強みといえる。
 逆にリーダー効果までフル活用して10ドン前にゲームの趨勢を決めるような、いわゆる『アグロ』構成は絶望的なので、必然的に『ミッドレンジ・コントロール』と言われる中速・低速の戦法を取ることになる。


 強いカードとは

 では現環境で『強いカードを強く使う』とは何か?
 そもそもこのカードゲームはナミのような例外を除けば『テンポ』と『アドバンテージ』の取り合いでゲームが決まる。
 要は大別するなら『テンポの取られ過ぎでライフが枯れて負ける』か、『切るカードが無くなって相手の物量に潰される』の2つしか負け方はない。
 カウンター値のシステムは『アド』→『テンポ』を変換するよく出来たシステムで、効率的に使えれば効果的な反面、ドン付与でのカウンター値のケアという阻害要素もあるので基本的には効率が常にいいわけではない。
 『テンポ』→『アド』の変換はもっと単純で、クザンやホグバックのような手札の減らないカードを展開したときは盤面分のアドバンテージを伸ばしていると言える。
 こういった変換を通して、『相手のアドバンテージに圧殺されないようにテンポを取ってライフを詰め切る』もしくは『テンポ差を付けられ過ぎないように牽制しながら、カードの枚数で最後まですり潰す』が基本的な勝ち方になる。(もちろん両方勝てるときもあるが、そういう時はいわゆるワンサイドゲームで考えなくても勝ててる)

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