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映画『アイアムヒーロー』を見て

こんにちは、読んでくださりありがとうございます。先日、某所で『アイアムヒーロー』が配信されているのを知って見ました。結論として「よくわかんない」でした。

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以降ネタバレを含みます。

そもそも、『アイアムヒーロー』は2016年に公開された映画であり、原作は漫画、著者花沢健吾さんによって描かれたものらしいです。原作は完結済みということですが、私は映画しか見ていないので申し訳有りませんがどのような違いや、同じ点があるのかは存じ上げません。ただ、全22巻らしいので映画ではその全てを描ききれてはいないと推測しています。ジャンルとしてはゾンビもの、終末ものになると思っています。

映画の話全体を俯瞰で見たときに、主人公である鈴木英雄に対して変貌を遂げた世界を生き抜くための解決策や、手段は得られていません。つまり、映画の2時間で描かれるストーリーで納得の行くエンディングは得られませんでした。この点は時間の制約によって原作全てを描ききれるわけではないので致し方ありませんが、私の満足度は低くなりました。途中で終わる物語には慣れていますが、それでも謎が散りばめられていたり、伏線がはられていれば、回収して欲しいのが性です。これが、原作への誘導というのなら映画製作側の上手だと思います。しかし、ゾンビものや終末ものはあまり腑に落ちる結末が用意されていないことが多々あるので、複雑な気持ちです。

主人公の鈴木英雄に対してフォーカスすると、とても共感のもてる人物でした。30代になっても漫画家という夢を追いかけている、同棲中の彼女に現実を見ろと言われても、次こそはと曲げないところは好きです。私の生きることへの価値観に似ていたので、主人公が追い出されても漫画に関わる仕事場に行っていた姿勢が好きです。

一方で、世界が変貌した後の主人公の行動はよくわかりません。世界が変わってしまった中で女子高生を助け、映画のラストではゾンビの大群に大太刀周りをします。しかし、これは主人公の本当にやりたいことだったのかがわからないのです。鈴木英雄は妄想の中の自分のように勇気がある人になりたかったのでしょうか。その妄想が漫画に投影されていたのでしょうか。鈴木英雄に対して私が共感した部分はもしかしたら認識が違うのかもしれません。ただ、全ては世界がガラリと変わってしまった後のことなので、私の想像力では価値観を照らし合わせることは難しいです。

最後に、よくわかんないけど、まあまあ楽しめました。スプラッターなところが多いですが、物語として展開が気になる、謎が気になる良い作品だと思います。ただ、最終的な結末が気になる方にはあまりオススメできないかもしれません。

画像:https://pixabay.com/images/id-4609877/

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