34.「魔法」はイメージの世界だ
僕はこの話がけっこう好きです。ウォルト・ディズニー自身は成しえなかったとしても、彼にはきっと明確なイメージがあったのだと思います。そうでなければ、別の人間がその意志を引き継ぎ、成就させるなんて出来ないはずです。大きな言葉ばかり用いてイメージが曖昧であったなら、ディズニーワールドの開業には至らなかったでしょう。
最近アニメがヒットした『葬送のフリーレン』で「魔法はイメージの世界だ」というセリフがあります。とてもいい言葉だなと感じます。作中では多くの魔法使いが戦うのだけれど、そこで用いられる魔法はいかにしっかりとイメージ出来るかが大事です。例えば水を操る魔法を使えて、人間の体の多くが水で出来ているとしても、そこに具体的なイメージが無ければ人間の水を操作することは出来ないという具合です。逆に言えば、イメージさえ出来ていれば困難なことも行えるということです。
「ディズニー」や「フリーレン」に比べるとかなり卑近な話になっちゃうけれど、仕事も同じことだと感じます。事前にイメージ出来ていれば大抵のことは出来るし、逆にイメージがおぼつかないと失敗のリスクは跳ね上がります。このイメージには濃淡があります。大規模かつ複雑な仕事となれば、全ての作業に対して完璧なイメージを持つことは不可能でしょう。けれど「技術的に可能である」とか「〇〇さんに任せれば大丈夫」といったイメージを持つことが出来ればリスクは軽減されます。
こうしたイメージを持つことは一朝一夕にはかないません。人生における様々な経験、情報の蓄積。人間関係の構築。勉強。計画。色んなものの積み重ねがイメージを確固たるものにします。そしてそれらの結晶として現れるのが「魔法」なのです。
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