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オクトパスエナジーを使ってみたら電気代が安くなった│電気代実績を紹介

電力自由化に伴いいろいろな電力会社を選べるようになったいま、昨年から契約している「オクトパスエナジー」について紹介したい。ちなみに個人的には金額に不満はなく、手続きが簡単で便利、時折開催されるキャンペーンに満足なのでまた使ってみたい!というのが使ってみた率直な感想。

以下のURLから申し込むと安く加入できる。私は海外渡航のため今後日本のオクトパスエナジーは使えなくなるのだが、紹介された人が安くなるのでぜひ活用してほしい。紹介した側も割引されるみたいだけど、私のように今後解約する場合はどうなるのかはわからない。が、とにかくオクトパスエナジーを推したいという一心でこの記事を書いている。


オクトパスエナジーとは

イギリスに本社を置く電力会社で、欧州で最大規模の資金力を持つオクトパスグループの傘下。日本では東京ガスと共同で事業運営している。設立は2016年と比較的若い会社だが、公式によると日本を含む9か国で事業を展開し、約770万件の供給実績がある(2024年5月時点)。

このタコ、名前は「コンスタンティン」。
タコのような柔軟性でマーケット変化に対応する、という由来がある。

オクトパスエナジーの電気代は本当に安かった

まずはこれまでの電気代実績を振り返ってみる。

昨年8月に引っ越してから現在までの電気代実績

補足として、私の生活状況はこんな感じ。

  • 東京都23区内一人暮らし

  • 平日は自宅を不在にしていることが多い

  • 帰宅したらエアコンつけっぱなし

  • 非オール電化住宅

政府統計によると2023年の単身世帯の電気代は6,726円(ほんとに?)。この金額と比べるとかなり抑えられている。ただ、必ず安くなるというわけでもなく、世帯規模や使用量によっては高くなってしまうこともあるので公式ホームページで見積もってほしい。

一人暮らしの私の契約プランはグリーンオクトパス

私が契約しているのは「グリーンオクトパス30A」。他にもプランがあったのかもしれないが、特に何も考えずこのプランを選択した。というかオクトパスエナジー側から「このプランが安いよ」とおすすめされた気がする。よくよく見てみるとこのプラン、実質再生可能エネルギー100%活用したプランらしく、環境にやさしいのが売り。「実質」って何よ?と気になった方は後述の解説を読んでほしい。

なんで返金されているの?→激変緩和措置&キャンペーン

①激変緩和措置

高騰する電気代・ガス代の負担を緩和するための日本政府による施策で、一定期間、電気使用料に応じた金額が返金される。オクトパスエナジーはこの激変緩和措置参画事業者で、特に何も手続きをせずとも気づいたら返金されていた。

②オクトパスエナジーのキャンペーン

9月の返金は紹介キャンペーンで5,000円差引されている(SNSで投稿されている見知らぬ人の紹介用URLから申し込んだ)。ちなみに値引分は直接返金されるのではなく、オクトパスエナジーの「ウォレット」にチャージされる。したがって、次月以降の電気代に充当される他使い道はない。

加えて、不定期で「電撃チャレンジ」や「ピークシフト特別イベント」といったキャンペーンが実施される。ユーザーに節電を促したり、電力供給がひっ迫する時間帯を避けた電気利用を促したりするためのキャンペーン。

オクトパスエナジーを好きな理由

①シンプルで見やすいUI、切替や契約手続きが簡単

まず、契約から解約までホームページ上で簡単に&スピーディに手続きができる。余計なメニューがないので、サイト上で迷子になることがない。加えてサイトの色やデザインが好き。私はパソコンの白背景が明るすぎて苦手なのだが、オクトパスエナジーはサイトの背景色が暗い。黒背景って日本の企業じゃなかなか見ないし、まして電力会社のような超コンサバな業界だと絶対に成し遂げられなさそう。

メニューバーはこの4つ。 
マイページに飛べばいろんな手続きが完結する。

契約や解約にかかる手数料は発生しないし、切替時の前の電力会社への連絡はオクトパスエナジー側が行ってくれる。ちょっとお試しにオクトパスエナジー使ってみるか!という感覚でも契約できるのが便利。オクトパスエナジーからのお知らせを受信した際に気になることがあれば、そのメールへの返信で対応してくれる。わざわざお問い合わせフォームに遷移しなくて良いのだ。

②ところどころに可愛らしさがあり応援したくなる

私は普段企業からのお知らせはあまり見ないものの、オクトパスエナジーのお知らせは見てしまう。なぜなら、文体が可愛くてなんだか元気が出るからだ。メッセージ全ての締めくくりの挨拶として「愛とパワーを込めて。チーム・オクトパスより」という欧米らしい茶目っ気をきかせている。メールで愛を込めたことある?私はない。また、各キャンペーンの結果報告をしてくれるのも嬉しいし、その報告の仕方も独特。地球27周分の節電の一部に貢献した!

この夏のオクトパス・チャレンジの参加者合計は、42,457名!
冬のキャンペーンの参加者を上回り、今回は札幌ドームが満員となり約1,000名入りきれないほどに!
参加者の節電量の合計で、EV*を運転すると地球を27周ドライブできちゃう!
*日産社が出している数値を参考に算出しています。

データで振り返る、夏の節電チャレンジ (octopusenergy.co.jp)

③サステナビリティを軸にした事業

オクトパスエナジーのミッションは、テクノロジーを通じて世界にサステナブルで安価なエネルギーを供給すること。

テクノロジーの力で、お客さま、地球、社会のために、より良いエネルギーのあり方を提案していきたい。

企業概要 | オクトパスエナジー (octopusenergy.co.jp)

この「テクノロジー」というのが他の電力会社とは異なる部分で、オクトパスエナジーは電力の管理や供給にかかるコストを下げるためのソリューションを自社で持っている。もはや電力会社というよりはテック企業。コストを下げつつ、地球にやさしいエネルギーの供給を行い、持続可能な未来のために変化をもたらす人々を支援するという素晴らしい企業なのだ。上述のキャンペーンもそうだが、メッセージや取り組みに一貫性があるのが推しポイント。電力を価格だけではなく、環境へのやさしさという新しい価値を押し出しているのだ。

なぜ再生可能エネルギーなのに安いのか?

実質再生可能エネルギー100%のプランを選んでいるが、再生可能エネルギーでイメージする風力・太陽光発電による電力は供給量が少ない上に高いイメージがある。ではなぜオクトパスエナジーは安く供給できるのか?

管理コストを下げるためのテクノロジーを活用しているから

どの企業にも商品や顧客を管理するためのコストが発生する。電力会社も同様だ。しかし、オクトパスエナジーは「クラーケン」と呼ばれる自動化システムを駆使し、テクノロジーによってコストを抑えている。クラーケンはエネルギー分野に特化して構築されており、サプライチェーンの大部分を自動化し、これまでにないレベルの顧客セルフサービスを可能とするらしい。これを使えば間接コストが削減され、より安く電力を供給できる。

電力小売以外の事業で収益を賄っているから

日本におけるオクトパスエナジーの事業はまだ電力小売のみだが、英国本社では、電気自動車販売事業や、クラーケンの販売事業、発電事業を行っている。電力以外の収益源を持つことで、電力を安く提供できる。

オクトパスエナジーの怪しさを考えてみた

オクトパスエナジーについてネットで調べようとすると、「オクトパスエナジー 怪しい」と検索候補に上がってくる。確かに外資で聞いたことのない会社名だし、サイトの配色が普通と違う。怪しいと感じる人が多いのも納得。実はこの怪しさはオクトパスエナジー側でも認識されているよう。

まず、「外資系で聞いたことのない企業」という点は確かにそう。電力という生活インフラで何かあっては困るのに、聞いたことのない企業で契約して大丈夫だろうか…という不安はある。しかし、オクトパスエナジーは東京電力との合弁で事業展開している。何かあったら東京電力も責任を負うことになるのでこの点の怪しさは緩和されると思う。
次に、公式ホームページのサイトの配色。これはスクリーンで文字が見づらい人向けらしい。確かに私もPCスクリーンの白背景が苦手なのだけど、オクトパスエナジーのサイトは見やすくて楽。

紹介用URLから申し込むと割引される

私は契約時にSNSで赤の他人が投稿したURLから申し込み、5,000円の割引を受けた。以下のURLから申し込むと安く加入できる。海外渡航する私はおそらく何も恩恵を受けないけど、紹介された人は安くなるのでぜひ活用してほしい。

「実質」再生可能エネルギー100%ってどういうこと?

解説が長くなってしまったのでここからは興味がある人だけ読んでみてほしい。
現状の電力供給の仕組みでは「実質」とつけざるを得ないらしい。というのも、電力の調達から供給の過程で、発電元が再生可能エネルギーだろうと化石燃料だろうと、現状はそれぞれラベリングができず全て混在されてしまうためだ。(水で例えると、アルプス産の水を調達してきても、現状は個別でラベリングされたボトルに入れることはできず、他の産地の水と一緒にバケツに入れられてしまう。その水が各家庭に供給されても、ピュアなアルプス産の水ではない。)

再エネだろうと化石燃料だろうと、
電力会社が調達する時点でまぶされる

一方で、電力製造会社としては再生可能エネルギーを作るという価値のあることをしている。電力会社としても、環境への優しさを売りにするために再生可能エネルギーを調達したという価値が欲しい。そこで作られたのが「非化石証明書」の仕組み。
例えば電力製造会社が20の再生可能エネルギーを作ったとすると、その20の再生可能エネルギー分の「非化石証明書」を発行する。電力会社はその「非化石証明書」をオークション形式で買い取る。こうすることで、実態としては電力会社は各家庭に発電元がまぶされた電力を供給しているものの、電力会社としては非化石証明された電力を供給しているということになる。(またまた水で例えると、アルプスまで行って調達してきた水20リットル分の「アルプス産証明書」を水調達会社が発行する。飲料メーカーが20リットル分の「アルプス産証明書」を購入する。バケツの水はいろいろ混ざっているものの、飲料メーカーはその証明書をもって「私たちはアルプス産の水を使っています!」と消費者にアピールできる。もっとも、電気とは異なり水は産地によって味や効能といった供給後に得られる結果が異なるのでアピールしてもあまり意味はない。)

20の再生可能エネルギーを各家庭に
供給「していることになる」(実態はそうではない)

オクトパスエナジーは、東京電力と共同で日本での事業を行っている。東京電力が活用する電力製造会社は発電時に再生可能エネルギーも化石燃料も使っている。ゆえに、オクトパスエナジーの供給する電力も発電元がまぶされたものになっている。しかしながら、供給する電力全てに相当する「非化石証明書」を買い取っているため、実質再生可能エネルギー100%ということになるらしい。
電力製造会社は非化石証明書で得た収益をさらなる再生可能エネルギー発電のための設備に投資できるし、収益源としての重要性が高まるのでより環境にやさしいエネルギーが作られていくことになる。エコスパイラル!
(非化石証明書の解説で間違いがあればご指摘くださいませ)

以上が実際にオクトパスエナジーを使ってみた私の感想。帰国したらまた使いたいと思える会社だった!