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記事紹介:新型コロナウイルスの持続感染

今日は下記のような記事を見掛けたので紹介しておこう。

いつも言っている通り、新型コロナウイルス最大の危険性は神経系感染・神経系症状である。これらはワクチンでも防げないし、長期的に治療法もなく悪影響を及ぼし続けるからだ。今回の記事でも類する状況が紹介されている。

まず記事の前半では長期的な持続感染に関する知見が紹介されている。

新型コロナ感染発症から約200日後に嗅覚消失を訴える患者で鼻腔上皮にウイルス抗原(N抗原)とウイルスRNAが検出されている。また、新型コロナ感染から100~400日後に後遺症症状を示す患者がたまたま手術を受けたところ、虫垂、皮膚や乳房組織にN抗原(ウイルス抗原によって作られた抗体)やウイルスRNAが検出された

新型コロナ感染から約7ヵ月後まで糞便中に持続的にウイルスRNAが検出された例や、新型コロナ感染から3ヵ月以上経った後遺症患者の3~6割で血中にスパイクタンパク質が検出されたという報告が複数ある

この他にも中枢神経系においてウイルスRNAが検出されるなど、新型コロナウイルスが体の各部位において長期的に持続感染するというのは間違いない事実なのである。それが長期的な後遺症に繋がっていることは想像に難くない。そして、その影響が神経系に現れる事も多い。

A医師が半年前の冬に新型コロナウイルスに感染した。幸い、若くて体力のあるA医師の回復は速く、すぐに熱が下がり、退院して職場に復帰した。ところがその後、体調がなかなか戻らない。論文を読んでも頭に入らず、外来で処方箋を書こうとしても薬の名前がなかなか出てこない。1~2ヵ月すれば良くなるかと思っていたが、次第に症状が進み、だんだん患者の名前が覚えられなくなった。

記事では医師の症例を紹介しているが、明言はないものの職業柄この医師はワクチン接種済みであろう。ワクチンによる獲得免疫応答では感染そのものが防げない為、この様な後遺症に対する効果がほとんど期待できない。発熱や炎症だけではなく、ウイルスによる長期的な影響というのは確かに存在するし、それは脅威なのである。

新型コロナウイルスに対して油断している人間は多いだろうが、記事にもある通り科学的には全くの間違いである。現状でも一定の確率でウイルスの長期的持続感染が起こり、後遺症のリスクは全く変わっていないのだ。ワクチンの影響も含め、短期的な呼吸器症状が軽くなっているだけである。自分の健康を守りたいなら正しい感染対策を徹底するしかない。非科学的な経済学者や社会学者などが書く記事では新型コロナウイルス対策の弊害を紹介するなど全く間違った内容の記事も多いが、正しい記事を参照し、定期的に意識を新たにしてほしい。

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