見出し画像

長谷川反省会①《「長谷川くんのいちるの望!」第1話》


長谷川くんのいちるの反省会!

2023年2月28日(火)に「長谷川くんのいちるの望!」の電子単行本が発売されましたので(くわしくはこちら)、完結&発売記念に個人的な反省会をやっていこうと思います。その名も《長谷川反省会》…!!笑
よろしければお付き合いください!
第1話は試し読みが公開されているのでストーリーの内容がわかる書き方(作画の比較や展開に関する記述)をしていますが、2話以降はネタバレにならないようボカして書く予定です。

第1話試し読みはこちらからどうぞ→ pixiv / note

というわけで反省会スタートでごじゃるよ~!

長谷川反省会①《「長谷川くんのいちるの望!」第1話》

まずはじめに、私みたいなのを最後まで面倒見て下さった担当様、編集部の皆様に感謝申し上げます。
こんなの(私)とやりとりをして漫画を作っていくのはさぞ色々と大変だったろうと存じます………。2020年、別の担当さんに漫画を見て貰いながら「これ(私の実力じゃ)到底仕事には繋がらないぞ…どうしよう…」と思っている真っ只中、そんな私を拾って下さりお仕事を下さったふゅーじょんぷろだくと様には多大な御恩を感じております。その恩返しのつもりもあって、連載中は私なりにできるだけ絵の練習を重ねました。
単行本化にあたり作画修正は任意とのことでしたが、単行本という一つの商品の形になる前に、せめて少しでも良いものになればと思い、頑張って加筆修正をさせて頂きました。

今回は、試し読みが公開されている第1話の画像比較をしながら反省会を進めて参ります。(量が半端なくなるので、全ページではないですが)

連載版第1話を描いたのは2021年2~3月で、単行本版の作画修正を入れたのは2022年10月です。

連載版。このページを描いたのは2021年2月です。
単行本版。2022年10月に作画修正しました。

タイトルが入ってないとちょっと寂しいですね。。
女子も作画修正されてます。
全編通して共通の苦労だったんですが、私は見目麗しいキャラクターの顔を描くのがめっちゃくちゃ苦手なので、このページは最初に大きく長谷川くんの顔を描かなきゃいけないので特に苦労しました…。
(じゃあなんでこの設定にした?って感じですが…。笑)


連載版
単行本版

何気にモブキャラも修正したのですが、3コマ目の左のキャラは一切修正されてなくてなんかジワりますね。笑

長谷川くんのお金持ちキャラ属性は担当さんのアイデアだったんですが、私がお金持ちキャラのことをよく理解していなかったせいで、その属性をあまりうまく扱いきれなかったのが今作のデカめの反省点です。もっとオーバーに、いかにも二次元のお金持ち!って感じで描けば良かったなぁ。

ささやかなるオマージュ

恐縮な話ですが、かの有名な某男装の麗人キャラクター様が生まれた場面(アニメ版)のささやかなオマージュになっています。大好きな作品に敬愛を込めて…。
連載版ではパパのセリフが「跡継ぎ」だったり「跡取り」だったりとブレブレになってしまっていたので、単行本ではどちらかに統一することになり「跡取り」になりました。
3コマ目の上野清史ですが、このキャラはネタに困ったときのためのストック的なキャラクターでした。この上野家にも長谷川くんと年の近い息子がいます。結局上野一家には触れずに終わりました。


西宮高等学校付近

もっと作画修正をしたかったけどタイムオーバーになりちょっと悔しさの残るページ…。(この後のページのほうが場面的に重要なので、そっちを優先した)
このとき(2021年2月当時)、まだ背景素材を使って時短をするという技を知らなかったので、学校を描くためにお気に入りの学校周辺の景色を撮りに行きました。なので第1話の背景は実は、よーく見ると描かれているのは西宮高等学校の付近だったりします。笑

新池の通り

下校ルートの背景資料には、西宮高等学校の近くにある新池のあたりを撮りました。写真を撮りに行った日、とっても天気が良くて気持ちが良かったのを覚えています。

新池→ 新池 |SPOT |西宮の人と人を繋ぐWebメディア「ニシマグ」 (nishimag.com)


ところで、第1話ではデジタルでの影トーンの貼り方がまだよく分かっておらず、アホなことに処理方法を間違えてしまっていて影を消失させてしまうというミスをやらかしています。

連載版、影が消失した悲しみが際立つシーン
単行本版

作画修正ではバッチリ影トーン入れました!


線がピョロい連載版
単行本版

中森望との初対面シーン。重要な場面なので、第1話の作画修正に割く時間はこのへんを優先しました。
編集さんから頂いた掲載用原稿データをチェックする際、4コマ目の中森の名前が写植ミスで「中村」になっていたので、その後わずかに我が家では中森のあだ名が中村になった時期がありました。笑


連載版
キラキラ増し増し単行本版


連載版
キラキラ増し増し単行本版

長谷川の人生に中森が出現する(?)非常~~に重要なシーンにも関わらず、連載版では私の技術不足のためとにかく印象が不足していた大反省のページです。単行本版では作画修正&キラキラを増し増しにしました。

中森くんは作中では別段顔がカッコいいという設定ではなく、むしろ周囲には童顔で歯並びのよろしくない男子だと認識されている感じの人物ですが、人生で初めて「詰み」を味わっている最中の長谷川くんにとって優しい素敵な男の子だったので、美男子のように輝いて見えちゃったということです。
この「美男子に見えちゃう」描写が、2021年2月当時の私には描き表すのが難しく、めっっちゃくちゃ悩みました…。今まで美男子を描く機会があまりにも無さ過ぎたからだと思います。作中では長谷川くんが詰んでいましたが、描き手の私もマジで詰んでいました。
じゃあなんでこの設定の漫画を描いたんだよって言われたら、そいつはまぁ、答えらんねーな…?(何言ってんの?)
厳密に言えば理由があるのですがそれは割愛します。ざっくりいうと提出できるプロットが手元に無さすぎたからです。
で、今は美男美女描けるの?と言われたら、相変わらず苦手なので即答できる自信はありません。。「以前よりかはマシ」くらいかな…?

ところで金持ち設定あるのに思いっきり畳に敷布団な長谷川くん、一応設定ありきでこの描写にしたつもりでしたがどうみても貧乏キャラや!!!泣
(私の描き方のせいで綺麗な和室とかに見えない)


長谷川が右を向いてる連載版
長谷川を左向きにした単行本版

1コマ目、連載版では長谷川くんは右側を向いているのですが、単行本版では左向きに修正しました。というのも、このページは右側にノド(本の内側)がくるので、顔の向きはタチキリ(ペラペラめくる側)の方向を向かせておいたほうが読みやすくなりそうだなと思ったからです。
ただ、単行本は電子なんですけどね…!!!笑
もしも紙の本になったときのために…ということで…。笑


連載版
単行本版

最終ページ。
ここも重要なシーンですし、キラキラ増し増しにしてます。1話目はネームの段階で、「万が一のことを考えて読み切りでもなんとか読めないこともない終わり方にしよう…」と思いながら描きました。(万が一とは…)
右下のパパの机、何も乗ってねーじゃん!!と思いキーボードを加筆。でも今見るとちょっとキーボードのサイズ感デカない?と思わんでもない。

最後の「考えも及ばない」という言葉ですが、「ちょっと日本語おかしいのでは?修正しよ」と思っていたのに、作画修正が修羅場だったのでそっちに必死になり結局放置状態になってしまいました。あぎゃぎゃ~!!


以上、第一回長谷川反省会《「長谷川くんのいちるの望!」第1話を振り返る記事》でした。
お付き合い頂き、ありがとうございました!!


第1話 試し読み→  pixiv / note


【追記】
先行配信を購入してくれた母からの連絡で気づいたんですが、単行本の中の表紙は連載時のままだったようで…!!わ~~~っっ盲点でした…!!!これは作画修正の対象じゃなかったかもしれないですが、ダメもとで担当さんに作画修正しても良いか聞けば良かったです。できるだけ作画修正したのに、こんなところに修正漏れがあったとは…。心の底からめっっっちゃくちゃ悔しい~~~~~~~!!!!ああ~~~~~っっっ
漫画のページに気を取られて、各話の表紙絵の存在が全く頭から消えていました。もうだめだ…ふゅーじょんぷろだくと様に顔向けができない…。こんな…こんな…凡ぼこ凡ミスをしてしまって……ウッウッ。

まあいいだろう!私は頑張った。
この悔しさを生きるパワーに変へて…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?