2023年 良く聴いた音楽など、邦楽編
リリースは2023年に限定せず、2023年に実際に聴いて特に良かったと感じたものを挙げています。
まずは邦楽。
■X JAPAN「Angel」 2023年
一瞬のヴォーカルへの歪みのエフェクトや、ラストのピアノのペダルを離す音まで、すべての音が完全に作り込まれた音響とアレンジ。
そして、語り掛けるように、囁くように、想いを歌に乗せる歌声。
「こんなにも心を震わせる音楽、歌声があるのか…」と感動しました。
・X Japan "Angel"
■Sound Horizon「絵馬に願ひを!」 2023年
分岐のある物語をプレイできる音楽作品で、8年待った甲斐のある作品でした。
人生を掛けて生み出された、人生の物語。
・Sound Horizon 7.5th or 8.5th Story BD『絵馬に願ひを!』(Prologue Edition) トレーラー映像
こちらは一部先行リリースされた「Prologue Edition」のトレーラー。
■LUNA SEA「MOTHER」 2023年
オリジナルを丁寧に踏襲しながらも、同時に今のメンバーだからこその魅力が自然に伝わってくる、セルフカヴァー・アルバム。
楽曲そのもののイメージは受け継がれた、ライヴ感のあるエネルギーに満ちた豊かな音。
原曲の寂寥感を豊かに膨らませるストリングス・アレンジの加わった「MOTHER」がフェイドアウトせずにメジャーコードで解決した事に、バンドの今の意志を感じます。
・LUNA SEA - 「LOVELESS」MV
■LUNA SEA「STYLE」 2023年
ライヴでも感じた、静かに燃え続ける焔のような、暗さの中の光を思わせるミドルテンポの曲が、堪らなく格好良いです。
包み込むような、あまりに大きな優しさに涙腺の緩んだ「FOREVER & EVER」も印象的。
・LUNA SEA - 「G.」MV
■高円寺百景「Nivraym Revisited」 2023年
2001年リリースの「Nivraym」に追加録音、リミックス、リマスターの上、ライヴ音源を追加収録したアルバムです。
なんと、曲順の入れ替えが行われており、その結果、通しで聴くのに適した並びになっている気がします。
ボーナストラックで収録されたライヴ音源で、現行メンバーの歌と演奏を聴くことも出来、これがまたとんでもなく格好良いので、買って心底満足しました。
・KOENJIHYAKKEI 高円寺百景 "Becttem Pollt (Live at Club Goodman)" | Nivraym Revisited
■Electric Asturias「DIMENSIONS - ディメンションズ」 2023年
プログレメタル的な激しさ、切なく胸を打つメロディ、そして20分の長さを全く感じない組曲と、集大成を超えて新たなスタンダードだと感じたアルバムです。
特に、組曲「Fourth Dimension」のパート4では、アコースティックなヴァイオリンの響きと、格調の高さと孤高の在り方を想起させるフレージングに、鳥肌が立ち感動を覚えました。
・地獄の門 (La Porte de l'Enfer) / Electric Asturias
■BABYMETAL「THE OTHER ONE」 2023年
様々な音楽的変遷を経て、最終的に新たな王道とでも言えるような、真っ直ぐな音楽に辿り着いた事が伝わるアルバムです。
とにかく信頼出来る抜群の音楽センスと、すべての印象を統一するSU-METALの歌声に、アルバム通しで没入する幸せが感じられる時間。
・BABYMETAL - Light and Darkness (OFFICIAL)
■陰陽座「龍凰童子」 2023年
リフのフレージング、ひとつひとつに意味がある練られた歌のメロディ、自然なリズムと展開の妙。
最初から最後まで通しで、じっくりブックレットの歌詞を読みながら聴くに相応しい作品でした。
終盤も怒涛の勢いで、13曲目に配されたリフも歌も極上の必殺曲「両面宿儺」、14曲目のシングルになってもおかしくない歌詞も美しい「静心なく花の散るらむ」、ラストの情熱的なメッセージに胸が熱くなる疾走曲「心悸」と、一気に天まで駆けて行くかのような展開に感動しました。
・陰陽座「茨木童子」(MV)
■LOVEBITES「Judgement Day」 2023年
序盤から格好良く「Aces High」を思わせるサビが鳥肌ものの「Judgement Day」、キャッチーな「Wicked Witch」、「Stand AND Deliver (Shoot 'em Down)」など、王道メタルでありながら聴きやすいのも素晴らしいです。
ギターソロの疾走感とテンションの高さが最高な「Dissonance」、最後の曲ながら勢いはむしろ上がっていく「Soldier Stands Solitarily」と、1時間近い長さが旅のように感じるアルバムでした。
・LOVEBITES / Judgement Day [MUSIC VIDEO]
■Kokeshi「冷刻」 2023年
ブラックメタルの要素に加え、DIR EN GREYと通じるような情念、濁りの無い昏さがあり、何回でも繰り返し浸れる作品。
音楽性のパッチワークではなく、根底にあるものの表現としての音楽であることが伝わります。
・kokeshi - 冷刻 (Album Preview)
■kamomekamome / SWARRRM「SK split」 2022年
「BEDSIDE DONORS」以来約10年振りのkamome kamomeの新曲は、変わらない叙情性と練られたリフ、小説を読むような歌詞、「これを待っていたんだ」と言う感覚に鳥肌が立ちました。
ものすごく凝っているのに、頭だけではなく心を通って生み出している事が伝わるのも最高です。
SWARRRMは、あまりにも独特なヴォーカルと歌詞のインパクトが大き過ぎて、「激しさ」と言う言葉だけでは表せない、他では聴けない音楽性。聴き流せない音楽。
・Bandcamp
■East of Eden「Forbidden Fruit -1st piece-」 2023年
スーパーバンドと言えるメンバーの揃ったミニアルバム。
1曲目「Evolve」から、メロディラインが耳に残るヴァイオリンのリードギター的な存在感、パワフルなヴォーカル、メンバーが直接手掛ける楽曲と、希望に満ちた魅力。
全編で聴けるベースラインの格好良さと、ヴァイオリンとギターのソロの盛り上がりが最高な「This Moment」、アラビアンなスケールに5拍子を交えた中間部がプログレッシヴな「螺旋回廊」も良かったです。
・East Of Eden / Evolve [Extended Version] (Music Video)
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