オレの好きなラーメンベスト10

ラーメンを食べるんでしょ?
日本程ラーメンが美味しい国はないよ。
美味し過ぎて普通になっちゃってるもんね。
だけどホントニJAPANハスゴイヨ。
カップラーメン、インスタントラーメン、店舗のラーメン、全部美味い。
こんなに店の数があるのに行列店だらけ。
2時間待ちもザラ。
それでも啜りたい。
啜るんでしょ?

オレは並ぶのが好きじゃないけど並んでたら1時間並んでたなんてこともたまにある。
ドラクエ以外でそんな並ぶことなんてないもんな。
何かに並ぶっていったらやっぱりラーメンの行列に並ぶのが1番多いんじゃないかな。

人生の殆どをラーメンの行列に並ぶことに費やしてる男に会ったことあるかい?
会ったことがあるとしたらそれがラーメン大好きおじさんだ。

ちなみにメキシコではカップラーメンのことは総てマルちゃんと呼ぶそうです。
中にはラーメンのことは総てマルちゃんと呼ぶ人もいるとか(いないとか)。

オレが初めてラーメンを食べたのは生まれ育った岡山県は倉敷市。
ラーメン丼の産湯を使ったワケじゃないけど、子供の頃からラーメンを食べに行くのが好きだった記憶がある。
記憶としては倉敷市役所の通りの向かいにあった『風来坊』、ここには親父とも母親ともよく行った。兄貴とも。姉と行ったかどうかは憶えてない。
親父に付いて玉野競輪に行った帰りは帰り途中の山の下の道でたい焼き買って貰って山陽ハイツの近くの『風来坊』に行くのが嬉しかった。
山陽ハイツの近くの『風来坊』も活気があって美味かった。
親父と市役所の先の温水プールに行った帰りは『風来坊』でカツラーメンを食べた。
ラーメンにとんかつが乗ったやつ。2時間泳いで腹ペコだったからいつもこのカツラーメンが格別だった。
親父はラーメンにバターを入れていた。
ラーメンにバターを入れる人を初めて見た。
それはオレの親父だった。
倉敷には『豚太郎』というコマーシャルでもやってるラーメンのチェーン店があってそこにもカツラーメンがあったし、他の店にもカツラーメンがあったから上京してカツラーメンが岡山だけの食べ物だったと知った時はショックで熱いシャワーを浴びた。
熱いシャワーを浴びてもカツラーメンの思い出が消えることはなかった。
『風来坊』は途中から全店ファミレスみたいな造りの建物に変わってメニューもファミレスみたいなメニューになってフランチャイズ化して店舗も増えたけど味もいわゆるフランチャイズになってしまった。市役所前と山陽ハイツの近くの『風来坊』は最後まで独立店ぽくやっていたが、最終的にはなくなり市役所前の店もファミレスの様な造りになってしまった。ファミレス風になってからメニューに出てきたうまうまチキンセットは最高に美味かったけど、ラーメンは寸胴でスープ炊いてる時の方が美味かった。現在は閉店している。
うまうまチキンセットはそれがのちに油淋鶏だということを知る。
『風来坊』のカツラーメンまた食いたいな。アレがオレのソウルフードだ。
『風来坊』今でも何軒かあるにはあるんだけど。

『豚太郎』も殆ど潰れて店舗が少なくなってしまった。
『豚太郎』のCM、YouTubeにあるので観てください。豚がスーパーマンの格好して空飛んでるやつ。
「あ!空を見ろ鳥だ!」
「飛行機だ!」
「スーパーマンよ」
「いや、ありゃ豚だ」
「豚?」
「ブタ太郎よ」
♪〜ブタ太郎じゃないよ トン太郎だよ〜 豚太郎〜
ってCM。
当時岡山に住んでた人間なら誰でも知ってるCM。
夕方とか19時代に必ず流れてた。
今見ても最高のCM。
これぞ地方CMといえる最高傑作。ロバートの秋山に見せてやりたい。

あとは『8番らーめん』
石川県発祥で北陸の国道8号線にあるチェーン店だが、何故か岡山にも何軒かあった。野菜が沢山乗っていて美味い。なるとに8って書いてあってそれもよく憶えてる。
『8番らーめん』は今でも倉敷に何軒かある。『8番らーめん』も倉敷で育った人にとってはソウルフードだろう。

あとは親父が会社の人に美味いと聞いてきて行く様になった倉敷連島の『百万両』。
初めて食べた時は子供ながらになんて美味ぇんじゃこのラーメンは、と思った。
ざるにお会計入れてお釣りはざるの中の小銭を持ってくシステム。
娘が生まれてからも行った。
もうそんなに流行ってないしそのあとに凄いラーメンは沢山出てきたけど、昔ながらの建物のままだし、昔からの味守ってるし、なくならないで欲しい。また必ず行きたい。
この店の入り口に立てばオレをあの日の少年に戻してくれる。半袖短パンの。肥満児の。

中学になって岡山に行くようになってからは『あまいからい』や『金八ラーメン』に行った。連れの筑波やうめじが岡山の美味いラーメン知ってた。
『あまいからい』は岡山駅の斜め前だし、おでんもあったからよく行った。
高校になってニューロティカのファンクラブに入って送られてきた会報にあっちゃんのお薦めラーメン店が手書きで書いてあって徳島ラーメンと共に『あまいからい』も書いてあった。ニューロティカのあっちゃん(当時はルーフ)も食べてるのかと思うと凄く嬉しかった。
岡山城の手前にある『天神そば』も美味くて上京してからも岡山帰ったら行ってた。後楽園に行く行き帰りに。名店。

倉敷の連島に『一龍』という豚骨ラーメン屋があって中2、中3の時に土曜日の深夜にそれぞれ家を抜け出してつくちゃん(筑波)ん家に集まってそのあと真夜中の倉敷を徘徊して遊んでたときに行ってた。
初めて食べる豚骨ラーメン。
初めて食べる夜中のラーメン。
メチャクチャ美味かった。

あとは倉敷駅前の『又一』
夜のラーメン店だから住んでた時はあまり行かなかったけど高校になって連れが皆んな車に乗るようになってからまた行くようになった。オレは高校の時は東京に出てたから倉敷帰った時に行った。
岡山出身のあの甲本ヒロトさんも食べていたラーメン。
バンドの車の移動で通って看板の又一を見てずっとカタカナでヌーだと思っていたらしい。
すぐ近くにぶっかけうどんが名物の『ふるいち』があるからぶっかけうどんの思い出の方が強いけど『又一』も倉敷の代表的なラーメン。

中学の時、大阪に遊びに行った時に道頓堀で『神座』食った時はびっくりした。
何だこのラーメンは!?
何だこの美味さは!?と。
いやぁ〜美味かったなぁ〜初めて神座食べた時は。
天理のスタ麺もそうだけど白菜が入ったラーメンは関西ならでは。

それも他のラーメンがどんどん超えて行くから恐ろしい。

東京に出てきてからは代々木上原にある定時制高校に通ってたから帰りは色んな所に遊びに行った。
休みの日に遊んだり。
代々木に住んでたから新宿『らぁめん 満来』に1人で行ってみた。雑誌で見て。
あのドデカいチャーシューにはびっくりした。ざるラーメンも岡山にはなかったから珍しくて食べた。
当時都内には『つけ麺大王』が沢山あったけど、オレは当時はつけ麺はピンと来なかった。
でも『満来』のざるラーメンは美味かった。ざるラーメンにもドデカいチャーシューが入ってた。とんかつぐらいデカいのが。
岡山にいた時は灰色の薄いチャーシューしか食べたことがなかったから『満来』のチャーシューにはびっくりした。スープも澄んでて美味かった。
『満来』は大阪から出てきた芸人たちが結構口コミで行ってたみたい。オレもまだ東京進出前のチュートリアルの徳井さんに『満来』のこと聞かれたことがある。
ルミネから新宿駅をぐるっと半周周れば行けるから。

高校の時は同じクラスで三鷹に住んでるサーファーのなっちゃんに『江ぐち』に連れて行ってもらった。美味かった。蕎麦のような麺、THE醤油ラーメン。今でも東京で1番好きなラーメンかも知れない。
1度無くなってしまったが常連客が同じ場所に10年の時を経て『中華そば みたか』として復活させ、今では当時を凌ぐ程の人気店だ。大好きな店。
府中に住んでて車も持ってた山本ゆうじに連れて行ってもらった『江川亭』も美味かった。ライスを頼むと卓上ののりたまが掛けれて美味しかった。
恵比寿で夜遊びした時は『香月』にも行った。いつも混んでた。バブル期のラーメンて印象。

意外だったのが東京にはマズいラーメン屋も沢山あることだ。
代々木に引っ越してすぐ食べた家の近くのラーメン屋は煮干し系だが全くいい出汁が取れておらずマズかった。普通のラーメンを頼んだらチャーシューが1枚も乗ってなかった。それで750円とかだった。
東京で初めて失敗したメシだった。
アレがトラウマになってその後煮干し系ラーメンが流行ってもあまり食べに行く気がしなかった…。
更に意外だったのがテレビで美味しいと特集されててもマズい店が東京にはあるということ。
大久保に王様のブランチでやって2時間待ちとかになってたラーメン屋があった。近くに友達が住んでたし当時オレは中野の鷺ノ宮に引っ越してたから帰るのに大久保駅超えて新大久保駅行って高田馬場行って西武新宿線に乗り換えて帰るから大久保駅をいつも通ってたんだけど数ヶ月経つと2時間待ちのそのラーメン屋に全然人が並んでなかったから友達と入った。

美味く…ない?か?
テレビでやってたしあんだけ人が並んでたんだから美味しくないワケないだろう?と思って食べた。
店を出て勇気を出して
「美味しくなかったよね?」と友達に言ったら友達は「俺も全然美味しくなかった」と言った。
テレビであんだけ美味い美味いってやっててもマズい店があるのか東京は。
恐ろしいコンクリートシティだ。
その後もそんな店は何軒も見てきたラーメン屋じゃなくても。

高校の時、戸越銀座の手前の仕出し弁当屋でバイトしていた。
同じクラスの高橋たかし(タカシタカハシ)君の叔父さんがやってた店。
定時制だから朝から午後まで働いてその後学校に行くんだけどたまに人手がない時は夜まで働いた。
夜までやるとたまに社長やコックのおじさんが飯に連れて行ってくれた。バブルの頃だから焼肉か五反田駅超えて坂上がって『リベラ』に行ってステーキを食べた。子供の頃からプロレスファンだから初めて『リベラ』に行った時は嬉しかった。
これがブロディやウォリアーズが食べてたステーキか、と。
倉敷にはこんなステーキ喰える店なんてなかったし。
1ポンドのデカいステーキは1日中働いた身体に染み渡る美味さだった。
『リベラ』から坂を降りて行って浅井企画の事務所の反対側、五反田駅のすぐ側の不二家の前にラーメンの屋台が出ていた。
ここも美味くて夜の閉店まで働いた時に社長やコックの人とよく行った。
ラーメンともつ煮と瓶ビール(大瓶)。
ここのラーメンが美味かった。
東京には美味くない屋台ラーメンも沢山あったけど、ここの屋台のラーメンは本当に美味かった。
屋台だから名前も分からない。
だけどここでもつ煮をビールで流し込んだ後に食べるラーメンは最高に美味かった。
ネットで調べたらこの屋台は『くろちゃんラーメン』だ、ということが分かったが、その後移転したのか?店舗になったのか?その系譜の店はあるのか?は分からなかった。

無くなった店といえば新大久保にあった『北京亭』のラーメンも美味かった。若かりし頃の北島三郎さんが好きだったというラーメン。500円だったかな?美味かった。オレが新大久保に住んでる頃はまだあった。松田さんと組み始めた頃。
そして、その『北京亭』の先を左に曲がってしばらく進んだ住宅街の中にあった『めとき』というラーメン屋がオレのフェイバリットラーメン屋だった。『江ぐち』と並んでオレの東京での1位。いや、『めとき』が1位だった。
永福町 大勝軒系のラーメン屋らしいけど、『めとき』は『めとき』だった。
小さなラジオから流れる文化放送か何かの番組をBGMに狭いカウンターだけの店内で黙々とラーメンを作る寡黙な職人のおじさん。多分めときさん。食品衛生責任者の札に「目時」って書いてあったから多分あのおじさんはめときさん。
そんなめときさんの作るラーメンは美味しいこれまたTHE醤油ラーメン。チャーシューも美味かった。チャーシューの追加は出来なかったが、麺を少なめにすればチャーシューが2枚貰えた時期があったからその時はチャーシュー2枚食べたさに麺少なめにしたりした。麺少なめと言っても永福町 大勝軒系だから麺量は多かった。
2000年代はオレはここでラーメンを食べるのが楽しみだった。
2009年、吉本に移籍してルミネの出番の間に行ったりもしていたが、ただでさえ短い営業時間は更に短くなっていた。
行き始めた頃で午前中11時くらいに開いて14時半くらいには終わっていた。
最後の方は13時代には終了だった。
1回オレの前で終了と言われたことがあった。
次の出番まで時間があったので、悔しくて新大久保の風俗に行った。
それが『めとき』に行った最期だった。
その後、『めとき』は閉店した。めときさんも高齢だったから引退したのだろう。
『めとき』に弟子入り志願したがめときさんに断られ、その後『めとき』の系譜を踏むラーメン店をオープンさせた人がいると聞いた。上北沢の『中華そば はな田』この店にも行ってみたい。

ラーメンも時代と共に流行りが変わって行く。その時1位でも数年後はベスト20からも外れていく。下手したらベスト50、ベスト100からも。
オレが上京してきたのは1990年。
90年代は荻窪がラーメンの聖地と呼ばれ『春木屋』が不動の1位と言われていた。
そして恵比寿の『香月』、環七ラーメン戦争の『なんでんかんでん』が不動の1位の時代もあった。味噌ラーメンの『えぞ菊』の人気も凄かった。
『香月』も『なんでんかんでん』もあんなにオーバーしていた(流行っていた)のに潰れてしまった。

スマホの無い時代、タクシードライバー数百人が選ぶ人気ラーメン店の1位は浅草の『弁慶』だったり湯島の『らーめん天神下 大喜』だったり駒沢の『せたが屋』だったりした。
それでも時代は流れていく。ラーメンの流行りも流れていく。
最近の流行りは淡麗系の色の濃い醤油ラーメンに細めの麺を綺麗に折りたたんで低温のチャーシューと鶏チャーシューが乗ってる感じのラーメン。
それを真似する店が沢山。

お笑いも一緒だ。
流行りもの真似してしばらくある程度稼ぐ奴もいるし、クラシックな伝統を守る職人もいるし、産み出す人もいる。産み出したものをすぐ真似する奴もいる。
誰が残るか?
何が残るか?
ラーメンもお笑いも一緒だ。
大きく儲けるならチェーン店にして海外にも進出するのがいいだろう。
金を稼ぐのもいいだろう。
だけど本当にそれが自分の作りたいものなのか?
職人の葛藤はあるだろう。
金かこだわりの味か?自分の作りたいラーメンか?
オレは産み出す人が好きだし自分もそうありたい。
だから産み出してその味をずっと大切に守ってるような店が好きだ。
『めとき』のおじさんの様な職人が好きだ。

新しいものは探すけど割とリピートするタイプだから新規開拓に夢中にはあまりならない。
だけど新しいものを若い人が創り出すのは素晴らしいことだからそんな新しい味があると聞けば食べに行く。


ここからは厳選に厳選を重ねて考慮したオレの好きなラーメンベスト10を発表します。
ベスト10つっても全国40軒以上有りますけど。
映画もベスト10とか言いながら沢山あったでしょ?

ラーメンを作る原材料高騰につき、ここより先200円だけ頂きます。
しかし、必ず貴方が美味しいと思うラーメンが見つかるハズです。40軒以上有りますから。

オレが日本一美味いと思うラーメンも発表しています。

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