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Politicoによるスクープ(?):ウクライナとモルドバのEU加盟交渉開始正式開始の決定は6月25日?

まだPolitico一紙しか報じていませんが(Politico紙は「スクープ」と位置づけている)、昨年12月に原則合意されたウクライナのEU加盟交渉ですが、いよいよその正式開始が6月25日の欧州理事会の際に決定されるようです。

EU加盟交渉は、昨年12月のような欧州理事会での原則合意の後、ただちに始まるものではなくて、現在は正式開始のための準備作業中です。その間に双方が交渉の態勢を整えたり、欧州理事会で指摘された課題・問題点の対処を行います。

ウクライナだけが正式加盟交渉をなかなかはじめられないのではなく、過去の拡大においても、欧州理事会での原則合意から加盟交渉の正式開始までのあいだに時間がかかるケースが多いのです。
EU加盟交渉というのは、それだけ時間のかかるプロセスなのですね。

このPolitico記事でも言及されているとおり、今年6月の決定においても、やはりハンガリーがネックとなりそうです。

ハンガリーはウクライナのEU加盟交渉開始の条件として、いわゆる「11項目」をウクライナ側に提示しています。この11項目は主に、ウクライナ国内のハンガリー語の保護、ハンガリー語教育の権利などに関するものでした。
この「11項目」をめぐり、ハンガリーとウクライナは今年に入ってから綿密な協議を続けており、ウクライナ側としてはほぼ、「11項目」の要望に応える状況が整ったと主張しています。

このハンガリー側の希望(少数言語の保護)は、過去のEUの拡大の際にも重視されてきた条件でもあり、EU側はこのハンガリーの主張・要求はある程度受け入れ可能なものとしてみなしているようです。

またもう1カ国、加盟交渉正式開始を待っているモルドバについても、EU加盟を睨んだ憲法改正のための国民投票が実施されることが明らかになるなど、動きが活発化しています。こちらは少し前にYahoo!のコメントを書きました。
よろしければ読んでみて下さいね。

6月25日まであと1ヶ月。
このnoteでもできる限り、EU拡大について分かりやすくお伝えしていきますね。


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