5月2日の朝に3.5兆円程度の為替介入か

今回も介入関係に関する簡単なメモです(これも私の備忘録です)。下記に記載してあるとおり、5月2日の朝に大きく円高になり一時、153円台になるということがありました。


今回の介入は、日本時間の5月2日の早朝(未明)に実施したようですが、5月1日の介入取引の決済日にあたり、この影響は、この2営業日後である5月7日の資金需給(財政要因)に反映されます。今回の経験でわかったのですが、日本時間の深夜から朝方にかけて介入がなされると、その日の夕方にはその規模の試算ができるわけですね。

例のごとく、短資会社による財政要因の予測(=介入の影響なし)を把握する必要がありますが、今回は下記の通りです。

上田八木:▲1.1兆円
セントラル:▲0.7兆円 
東京短資:▲0.7兆円

円買い介入をすると、市場の資金が一時的に吸収されるため、財政等要因は介入がある場合、この予測から下ぶれることになります。

今日発表された日銀の(5月7日の)資金需給(財政要因)予測は下記の通りで、-4.36兆円になります。民間の予測が▲1.1兆円~▲0.7兆円程度ですから、ここから介入の規模が3.5兆円程度だと示唆されます。今回も、介入をしたことを表明していないことから覆面介入だと解釈されます。

https://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jp240507.htm

介入は4月29日にも実施された可能性があり、その規模が5-6兆円とラフに推定されることから、10兆円弱の介入が既になされた可能性があります。なお、下記の通り、ツイートしましたが、5月1日の財政等要因の速報値が(▲7.56兆円から)▲8.28兆円へマイナスが拡大したことから、4月29日の介入は6兆円程度になっている可能性もあります。

2024年4月29日における為替介入:5兆円規模か(ラフな推定)|服部孝洋(東京大学) (note.com)

以上がごく簡単なメモですが、自分自身への備忘録です。必要に応じて加筆修正します。

<追記>
なお、その後、日銀の速報が出て、3000億円程度上振れしています。


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