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ももクロにお仕事でお会いしたとき「そりゃ人気あるわ」と思った話。聞き手にとって最高の話し方。

どうも。
花仁ハレです。

今回は誰もが知る大人気アイドル、ももいろクローバーZのお話です。
私はしがないライターですが、以前とある番組でももクロがゲストに来ることになり、その打ち合わせでご本人達とお話する機会がありました。そのときのお話です。

朝早い打ち合わせ

打ち合わせはとある撮影スタジオの休憩スペースのところ。朝9時30分ぐらいでした。ももクロメンバーが別番組の撮影に入る前の時間をもらって打ち合わせをすることになりました。
普段、この早い時間帯で打ち合わせをすることはなかなかないです。業界的に深夜まで仕事や収録などが掛かりやすい分、朝の始まりは遅い傾向にあります。以前、とある芸人のマネージャーさんは「この前テレビ局から朝10時に電話掛かって来たんですよ。ちょっと早いと思いません?」とボヤいていたことがあります。一般的な始業時間・終業時間とは2、3時間ほど感覚の時差があるっぽいです。なので朝9時半は、朝6時半です。
そんななか、他のスタッフと打ち合わせ場所で待っていると、マネージャーさんとともにメンバーの皆さんがやって来ました。

ちょっとお疲れ気味?

皆さん、ちょっと表情は若干お疲れ気味な感じで眠そうに見えました。おそらく前の日もたくさん仕事をこなし、今日も撮影前に朝早くから打ち合わせ。「売れてる人達も大変だな」と無責任なことを思い、ちょっと悪い気がしました。
とはいえ、遠慮していてもおもしろエピソードは掘り出せません。コチラも番組をおもしろくするため、なんとかいろいろ話を聞き出さなきゃと緊張しながら出迎えます。

プロの切り替え

心臓がクマムシぐらいの大きさの私は、他のスタッフとともに緊張しながら「おはようございます」とメンバーの皆さんを出迎えました。すると、さっきまで若干お疲れ気味に見えたメンバーの皆さんでしたが、すっとスイッチを切り替え、マネージャーさんと一緒に「おはようございます!よろしくお願いします」と、しっかりコチラを見ながら挨拶をして席につきました。この業界、悲しいかな我々のようなしがないスタッフに対しては無愛想なタレントさんも多いのですがちゃんとした態度で接してもらえるととても嬉しいものです。

その後、まずはコチラから番組の概要説明をしたのですが、皆さんしっかり頷きながら聞いてくれます。正直他のタレントさんは「ああ、はいはい。了解です。だいたい感じはわかりました」とサラッと流しながら聞くことが多いです。まあ正直、テレビのトーク企画はどれも似たり寄ったりなので、しょうがないかなと思うのですが、こういうところもしっかり聞いてくれるのは嬉しいものです。
一通り説明が終わり「こんな感じのトークをしたいのですが…」とメンバーに聞きます。普通ならいきなりエピソードを話してと言われても出て来ないものです。しかもだいたいのテレビ番組は事前アンケートを送って回答してもらうというやり方が一般的です。
しかしももクロは違いました。「そうですね~」と少し間を置くとすぐ「この前のことなんですけど…」と、次々とエピソード案をお話してくれます。その瞬発力だけでもすごいと思ったのですが、その内容が素晴らしいものでした。

聞き手にとって最高の話し方

「私は以前コレにハマってたんですけど、最近はコレにもハマってます。流行ってると聞いてやったら…」「ただこの前それで失敗したことがあって…」
⇒近況エピソードを具体例を交えつつわかりやすく教えてくれる。流行ものの話題も入れてくれる。しかもそれにまつわる失敗談など、話のオチや〆になりそうなことまで含めて。
⇒いろいろなタレントが集う番組の中でももクロをカテゴライズすると「人気者」「若い」「可愛い」「女性」「ライブがすごい」などの要素があります。なので若い人の間での流行や、彼女たちだから話せるプライベートな話・ライブの裏側などの話があると番組としてはありがたい情報になります。

「最近○○(メンバー名)と○○(場所)に行ったときの話なんですけど…」「ああ、○○(場所)にも行ったよね…」
⇒メンバー同士でのエピソードも話してくれる。1人が淡々と喋るよりもクロストークになるとツッコミやテンポや厚みが出て盛り上がりやすくなります。

「メンバーの中ではこういうゲームが流行ってて…」「ルールはシンプルなやつなんですけど…」
⇒スタジオで実践・再現できそうなエピソードがある。トークだけではなく動きがあるとスタジオが盛り上がりやすくなる。さらには他のゲストも巻き込んでやれるかもという相乗効果も期待できる。どんな堅物大物ゲストでもももクロメンバーから「一緒にやりましょうよ!」と言われたら断れません。

「○○さ、この前あれにハマってるって言ってたよね?」「あ、そうだった。あのですね…」
⇒メンバー同士でエピソードを引き出してくれる。1人で記憶を思い出そうとしてもなかなか出て来ないものです。そこでメンバー同士のコミュニケーションや連携がちゃんと取れるのは一見当たり前のようですごいことです。

「例えばこういう話はどうですか?」「この話はできないですかね。だったらこういう言い方ならどうですかね…」
⇒自分から積極的にアイデアを提案。言い方や表現なども自分でプラス方向に修正できる。スタッフ側から「こう言って欲しい」みたいな無理強いはなかなかできないので自分たちの方でいろいろ工夫して考えてくれるのはかなり助かります。

「そういえば、前にライブ配信でこんな言い間違いをしちゃったんですよ…フフフ(と自分で笑って言えなくなりマネージャーさんからちゃんと言いなさいと突っ込まれる)」
⇒自分達の恥ずかしいエピソードも明るく話してくれる。さらには自分で笑って言えなくなって周りに突っ込まれるという良い意味の隙がある。打ち合わせの場がだいぶなごみました。

そりゃ人気あるわ

挨拶や態度がしっかりしている。エピソードトークがおもしろいだけではなく、様々な要素を織り交ぜられる。これらを考えながらやっている部分もあるだろうし、素でやっている部分もあると思いますが…いずれにせよすごく優秀な人達だなと思いました。そして人として愛される良い意味の隙もある。「そりゃ人気あるわ」と思いました。

あと、近くにはマネージャーさんもいたのですが、スマホで別の仕事の話を忙しそうにしつつも、メンバーの話す様子をしっかり見て、時にはつっこんだり、エピソードの補足を言ってくれたり、とても助かりました。やはりマネージャーさんも優秀なんだなと感じました。おそらくメンバーの皆さんの挨拶などがしっかりしているところは、メンバー自身の性格とともに、マネージャーさんをはじめとする運営マネジメントがしっかりしているところもあるのではないかと思いました。アイドルや女優だからとかではなく、ヒトとして愛されるよう育てることは大事ですね。

私が以前ほぼバイトで少しだけかかわった「超お金を掛けて一時期人気が出掛かったように見えたけど運営マネジメントが迷走し過ぎて大失敗に終わったアイドルグループ」とはえらい違いです。そのエピソードは別の記事で詳しく書きたいと思います。

何はともあれ、とにかくももクロが、ファンだけではなく、裏方の人間からも愛され人気がある理由がわずか30分ほどの打ち合わせからでもわかった気がしました。


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