見出し画像

吉野家の常務取締役企画本部長の発言にみるエリートの問題

みなさん、おはようございます。
昨晩は帰りに雨が降るのは予報を見て知っていましたが、まさかあんなに雨風激しいとは・・・。
風速10m、1時間に8mmを超える雨なので大粒の激しい雨でした。
帰宅時にずぶ濡れになりました。
ちょっとした嵐?でしたが、みなさんは大丈夫でしたか?

今度、天気が崩れるのは金曜日らしいのですが、そこまでは晴れのち曇りといった天気で気温も20℃前後と穏やかな日々です。
コートを完全にしまえるのは来週ですかね^^;

さて、帰りの電車の中でネットを見ていてひっくり返りそうになったのが、吉野家の常務取締役が16日、早稲田大学が主催する社会人向けの講座に講師として招かれた席で行った講演での発言です。

若い世代の顧客を獲得するマーケティング戦略について「地方から出てきたばかりの若い女性が薬物中毒になるような企画を考えてほしい」などという趣旨の発言をしたということです。

この発言をしたのが、なんとマーケティング界では有名人で吉野家の常務取締役企画本部長の伊東正明氏です。

慶應大学を卒業した後、P&Gでジョイやアリエールなどの商品に携わっていた経歴を持つなどいわゆるエリートで、P&G出身で活躍しているいわゆるP&Gマフィアと呼ばれる方です。

マーケティングを世界最高峰、世界で初めてマーケティングをビジネスに持ち込んだ企業で経験を積んで活躍している人が、人間としては極めて残念で最低な発言をするような思考と心持ちの人物であったということに失望しました。

単刀直入に言うと最低ですね。
ただこういう人が公の場でその馬脚を表す事件は、残念ながら枚挙に暇がありません。
どうしてこういうことが起きてしまうのかというと、それはこの人自身の奢りです。
また、組織に属している方なのでモンスター化を助長した組織の責任もあります。
仮にも乗務取締役という会社の看板を背負い、多くの従業員とその家族の人生を左右する重責を担うポジションにつけているのですから、その一挙手一投足がどれほど重要かは言うまでもありませんが、律したり、助言をしたりすることが環境としては機能していなかったのではないかと想像します。

48歳らしいので、私の一個上です。
まだまだ小僧ですよ社会の中では。
もちろん、ここまでに積み上げてきた実績の数々とそのための努力は言うまでもありませんし、その結果として獲得した様々なことを経験する機会を手にしたことは素晴らしいことです。

しかし、人としても社会人としてもまだまだヒヨッコです。
成功し続けてきていると内省や内観する機会に恵まれないということがままあります。
また、素晴らしい上司や人生の先輩と出会ってもピノキオの鼻と、獲得した実績がそういう人との関係性を築こうとすることを阻害して、手本や師匠などいないと裸の王様道を知らず知らずのうちに邁進してしまい、こういう出来事を起こします。

本人としてはおそらく、これぐらいは社会人講座(おそらくMBAコースでしょう)に来ている人たちだし、少し面白いテーマにしてウケを狙おうと思ったのではないかと思います。
ただ「少し」の基準もちょっと世の中とズレていることに気づけていないわけです。
おそらく、社内でも近しいセンスの言動を日常しているのではないかと想像します。
だから今回のような公の場でも出てくるわけです。

この方は、OFFICE MASAという会社の代表取締役社長も務めています。
事業内容の詳細は不明ですが、伊東塾というものの運営やマーケティングに関する本も出版していますので、個人の活動が主な事業内容で税金対策の会社ではないかと思われます。

P&Gでは、ブランドマネージャーとしてジョイやアリエールのブランド再建を果たしたようです。
今ではほとんどの洗濯洗剤が液体洗剤となっていますが、それまで粉末だったものをアリエールのイオンパワージェルで液体洗剤としました。
これは液体洗剤化の先駆者となり、ブランド再生を果たします。

そんな伊東正明氏の実力が認められ、その後ファブリーズのグローバルチームのマーケティング責任者としても活躍しています。
P&Gの申し子になったんだなというのは、この経歴が証明しています。

2018年には、オンラインで学べる『伊藤塾 入門編』と題して、90分で税別2万円のセミナーを開催しています。

また、入門編の次には通常編があるようで、そちらは3日間の日程で、オフライン(実際に会場に行く場合)は税別12万円、オンラインの場合は税別10万円となっています。

高すぎず安すぎずという価格設定も素晴らしいのですが、受講者は100%『受講してよかった』と答えているようです。
おそらくこの私塾でも似たような発言をしているのではないかと思います。

吉野家が今後どのような処分を下すのか、またご本人が本件から内省できるのか、内省してどのような発言をされるのか注目したいと思います。
人は過ちを犯す生き物ですから、再起の機会も与えて欲しいと思います。
この件を心に受け止めて生まれ変わった時の氏はきっと本物になれるように思います。

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

まさにこれですね。
平安の世から人のサガは変わらぬということです。
奢ることなく、謙虚に、傾聴を忘れず、実るほど頭を垂れる稲穂かなを大切にしなさいと亡き母に言われてきたので、この件を知り、今後も肝に命じて生きていこうと改めて思いました。

記事を読んで頂きましてありがとうございます😃 サポート頂けましたら嬉しいです!頂いたサポートは新たな記事を書くための活動費に充て、より有益な情報発信のための糧にします🙇🏻‍♂️