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経理業務は実質2割?ファンド管理の仕事について聞いてみた【GB社員インタビュー】

ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン(GB)で情報発信全般を担当している桜川です。

GBは100名を超えるメンバーを抱えており、投資を担当するキャピタリストや、投資先企業の成長を支援するチーム、ファンド運営に必要な各種業務を担当するバックオフィスのチームなど、それぞれが様々な業務に従事しています。

今回は縁の下の力持ちのような存在である、ファンド管理チームにて経理業務を担当している、柴田さん、齋藤さんにそれぞれの業務について話を聞きました。

──まず最初に、それぞれの業務内容について教えてください。

柴田:ファンド管理チームでCVCファンド(事業会社が出資するファンド)を担当しており、ファンドにおける経理・管理業務や、各ファンドのLP(Limited Partner:ファンドの出資者)さん、監査法人さん、社内の関係者との日々のやり取りなどを行っています。

時期によっても違いますが、全体的に見るとおよそ2割が経理業務で、残りの8割がコミュニケーションを取りながら進めるファンド管理業務といった感じです。

齋藤:私も柴田さんと同じファンド管理チームで、純投資ファンド担当という点以外は同じです。LPさんへの投資状況や売却状況の報告なども含め、ファンドレイズからファンドクローズまで管理・運営を行っています。また、四半期ごとの決算時期では、会計業務の中でLPさんや監査法人さんとのやり取りも多く発生するため、経理の実業務よりはコミュニケーションに割く時間のほうが多いと思います。

周期としては四半期ごとに決算があるので、その時期は1カ月強ほど決算対応に終始することになります。その合間で経理業務やコミュニケーションを行っている感じですね。

柴田:そうですね。ルーティン業務というのはほんの一部で、1日の流れは日によって本当に違います。投資委員会で担当ファンドの司会進行をしたり、スタートアップへの払い込みのための資料をキャピタリストにお願いしたり、CVCのLPさんからの質問に答えたりと幅広い動きをする日もあれば、経理業務に専念する日もあったりと、本当に様々です。

柴田理絵:CVCファンドの経理・管理業務に従事。税理士法人を経て、2021年にGBへ参画。

──一般的な経理のイメージとは違うところも多そうですが、日々の業務の中で、面白みを感じるところってどういった部分ですか?

柴田:ひと言で言うと「難しい」ところが面白いところでしょうか(笑)。リクエストへの対応やスケジュール調整などが業務の大半を占めますが、特に頭を悩ませるのは投資有価証券の評価ですね。上司からも最初に「そこがこの仕事の一番の醍醐味」と聞きました。

監査法人さんへの説明の在り方など、どのように投資有価証券を評価するかを検討する部分が一番難しくもあり、面白みを感じるところですね。

齋藤:経理業務としては具体的な科目や会計基準などの細かな違いはあるものの、基本的な作業や考え方は同じです。ただこの仕事ならではの魅力は、会社の中核である「ファンド」にいち早く触れられるところですね。会社の戦略や方向性なども、ファンドのことを知っているからこそ他のチームのメンバーよりも直感的に理解できますし、正確に発信できる立場にいるとも思ってます。

守りにいながら実は最先端で会社のことを理解できるという点で、面白いポジションにいると感じます。

齋藤毅:純投資ファンドの経理業務・管理業務を担当。監査法人を経て、2022年にGBに参画。

──お話を聞いていると、経理のキャリアとしては特殊なルートなのかな?という印象を持ちましたが、入社後に感じたギャップなどはありましたか?

柴田:コミュニケーションをとる相手が非常に多いところですね。経理の仕事としてのイメージはできていたんですが、先程もお話ししたようにコミュニケーションに関わることが業務の大半なので。

齋藤:以前は監査法人にいたので作られたものをチェックする立場だったんですが、作る側に回ったことでその難しさを実感しています。

チェックする側としては間違いが起きそうな部分を中心に俯瞰して見ていきますが、作る側では本当に細かいところを1から作らないと、信頼に足るものにはなりません。神経を尖らせながら業務に当たるという点で、これまでやってきたこと、入る前に想像していたものと大きく違いましたし、魅力を感じているところでもあります。

──働く上で大事にしていることはどういうものでしょうか。

齋藤:正確性と迅速性ですね。VC業務の制約になるようなことがあってはならないと思ってまして、不正確だったりスピードが遅かったりしてボトルネックになるのは一番避けたいところです。

柴田:そうですね、そういう意味で心配性であること、慎重であることが大事だと思います。メールを送る際にしても、もう一度読み返すなど、これでOKと決めつけず確認を怠らない姿勢ですね。

LPさんにご提供する情報に間違いがあれば、大企業の決算に影響を与えかねません。注意をしすぎなくらいで丁度いいと考えています。

──おふたりから見て、どういう人がこの仕事に向いていると思いますか?

柴田:VCについての理解がないと業務のイメージはしにくいと思いますが、最低限必要になることとしては、決算書の作成経験がある、スケジュール管理ができる、コミュニケーションが問題なく取れるというところでしょうか。

齋藤:VCという仕事の理解や、スタートアップへの興味は重要なポイントだと思います。ファンド管理は投資判断には関わらないものの、VCの制約にならないよう一定のクオリティを出す必要のある仕事です。その業務の重要性を理解して、うまく立ち回れる人が向いてますかね。

個人的に会計士や資格勉強者の方には向いている人も多い気がしています。会計知識や請求書や契約書など各種証憑への慣れなども必要であること、そして新しいことを学ぶことが好きなことを前提にすると、これまで出会ってきた会計士や資格勉強者の方にはそういう人が多い印象です。

──ちょうど会社の話が出たのでGBのことについても質問したいんですが、ずばりこの会社で働く醍醐味やメリットってどこにあると思いますか?

柴田:経理の仕事はどこも忙しいので私のように子どもがいる家庭だと難しい場合も多いんですが、その点でGBは非常に働きやすい環境です。マネジメント層も積極的に有給を取るなど家庭を大事にしながら働いていますし、メンバーの家庭も尊重してくれます。私も時短で働かせてもらってますが、ご家族のいる人にとっては働きやすいのではないかなと思いますね。

正直なことを言うと、この仕事は情報セキュリティの観点でリモートワークは難しいんですが、その点はもしかしたらマイナスに思われるかもしれません。ただ、個人的にはそれを超えて働きやすいと感じますし、こういう環境はなかなかないので、今後も続けていきたいと思える職場です。

齋藤:それは本当にそう思います。人柄もいい人が多いですよね。他チームのメンバーも気さくに声をかけてくれますし、風通しもいい環境だと感じます。

それ以外で言うと各ポジションのプロが揃っているところですかね。各領域のテクノロジーに詳しいキャピタリストや、戦略、知財、PRなどの各種支援チームなど、こんなに専門家のいる会社はなかなかありません。いろんな人のいろんな仕事を専門家の観点での話を聞きながら仕事ができ勉強になるという意味でも、いい会社だなと思います。

グローバルへの投資を積極的に行っているGBであるからこそ、ファンド管理業務はグローバルなスタートアップ企業に触れる機会が多数あります。グローバルTOPレベルのVCを目指すGBのバックオフィス組織構築を一緒に検討していくことが可能なので、経理のルーティン業務だけではなくもっといろんなことにチャレンジしたいと考えている人にとっては、とてもいい環境なんじゃないかと思います。

──ありがとうございます。では最後に、今後取り組んでみたいことがあれば教えてください。

齋藤:LPさんや投資先企業への付加価値の提供をもっとやっていけたらと思います。ご質問を受けることも多い会計・管理周りについてのナレッジ提供などで貢献していきたいですし、それぞれの専門性をいろんな所で活かせる機会を作っていきたいです。

柴田:私は経理業務以外でDD(デューデリジェンス:投資対象となる企業の価値やリスクなどを調査すること)も担当しているんですが、そこに関連する知識を深めたいですね。労務や財務などの知識も身につければ、DDにはもちろん、ファンド管理業務にも生きてくるので、そういうところでも貢献できればと考えています。

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