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我が子が学校に馴染んでいないなら(1)

これまでこのnoteでは、子どもの成長を淡々と書く形を取ってきた。それを今回は、同じように困っている人に、何か伝えられるものはないだろうかと思いながら書いている。

無責任なことは言ってはいけないと思いつつも、もし学校等でお子さんが常に叱られ続ける状態にあるのなら、切実に、どうかお子さんに合った別の環境を探してあげてほしい、と思う。

長男が本当に小学校で苦労し、また最終的には小学校に限らず塾でも苦労したことで、そういった環境で翻弄されてはいけないと、寧ろ、「逃がして、生かす」ことを最初から選択肢に入れておけば良かったと思う。

長男は小4で学校生活が崩壊したのだが、その最大の要因は担任と反りが合わないことだった。

塾でも似たような状況に直面したが、長男は基本的に対大人で揉めた。子ども同士では時にいざこざがあったとしても、長期にわたって泥沼と化すことはなかったのである。

また、手強い大人(指導者)を相手に泥沼化した際には、我が家は常に、最初の段階ではその怒りを静める方法として、長男を環境に合わせようと試みてしまったのだが、これは子どもの自尊心にとっては本当に良くなかったと思う。あまりにしんどくて、長男さえ状況に合わせられれば全てが解決するのにと思うような心境にも何度かなってしまっていた。

時間はかかったが、教訓として、子どもを何かに合わせようとするのではなく、原則、子どもに合った環境を見つけるべく行動すべしと思えるようになった(もちろん、子どもが直すべき点は逃がさず)。

環境を変えた知り合い

長男の同級生にも、高学年になるタイミング、あるいは卒業と同時に環境をガラッと変え、海外教育移住、別の都道府県に移ったご家庭がある。両方とも保育園時代からの知り合いで、男の子である。

うち、海外移住したご家庭は、長男と小4の時に同じクラスだったのだが、我が家と同様、例のあの担任から色々言われてまいっていたようだ。

このお子さんは昆虫博士で、週末になると朝から晩まで虫探しに明け暮れ、ご両親もそれをサポートしたり、昆虫を手に入れるために色々なお店や自然のある場所に連れて行っていた。家の中を自由に虫が飛んでいたり、這い回っていたり、カーテンでサナギが羽化したり、という話を聞いている。

我が家の長男のように当時の担任に反発したり挑発することはないお子さんで、しかし授業に関心が持てない等があったらしい。授業中も昆虫のことで頭がいっぱいだったのかも知れない。

ある日の面談で、お母様が「成長とともに変わっていくことを期待してる所です。」と言ったところ、当時の担任から「お母さん!あの子が変わると思いますか!?」と言われたそうだ。

このご家庭の移住先は、珍しい昆虫もたくさんいて、その男の子にとってはパラダイスであると思う。ご両親共働きで、その辺をどう調整したのかなどは聞いていないが、移住から2年経って男の子は現地の学校で元気にやっている。

また別のご家庭で、中学になるタイミングで別の県に移ったケースでも、とにかく先生から叱られたと言っていた。お母様が「こんなに怒られっぱなしで、学校でも家でもずっと怒られてて、何のためにこの子は・・・。」と思ったと言っていた。

我が家もこれは同じで、長男もずっと怒られっぱなしだった。本当にどうかしていたし、申し訳なかったなとも思う。

こちらの男の子は中学受験のための塾にも通っていたが、そこでもこの子が発言すると、「うるさい、お前は黙ってろ」と言われるなど、歓迎されなかったらしい。結局中学受験を断念している。一方、このお子さんには別の特技があり、そこでは認められ、承認要求が満たされる場所があったそうだ。

唯一、そういった場所に居場所を見つけられたことが救いだったと言っていた。そして中学になるタイミングで、真っ新な状態で学校生活をスタートできるように、引っ越しをしている。こちらも共働きであるが、リモートワークがあるため対応が可能だったようだ。

(2)につづく