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カプ厨キモオタクが読み解くロード・エルメロイⅡ世の冒険1巻




推しカプ(ライグレ※1)は今後どうなっていくのか。


推しカプも気になるけれど、他にも応援しているカプや世界線別で存在しているカプはどうなっていくのか。
(たくさんあります。フラスヴィちゃん、Ⅱライちゃん、Ⅱグレちゃん、すべて存在している関係性です)


キャラクター間の関係性も気になるけれど、ストーリーもどーなっちゃうの!?


……以上が冒険を読んでいる自分のモチベーション3点です。

ロード・エルメロイⅡ世の冒険を読む動機として世界で3番目くらいに不純な動機だと思います。事件簿角川版(文庫版)もそろそろ完結…という時からⅡ世の活躍を追いかけている界隈的には新参者ですが、グレイちゃんとライネスさんの関わりがどのように変化してゆき、どこへ向かっていくのかに関してはナメクジのようにムチュムチュムチュムチュ考え続けています。ムチュチュ。

※1)事件簿2巻双貌塔イゼルマでの「私のドレスを……」のくだりを読んだ時から個人的に可能性を模索している関係性。2人がお付き合いをしていたり、将来的に一緒になることがあるかもしれないという想定のもと気持ちの悪い妄想をしています。本記事ではずっとそういう話が続きます。
ライグレという表記でグレイちゃん攻めが好きです。ライネスさんの方がグレイちゃんに対して重くて深い唯一無二の感覚を抱いているのではないか、という想定が根底にあります。なのでライネスさんの基本ポジションは受けです。しかし得意ポジションは攻めだと分かっています。モザイクとグラデーションが2人の関係性の間にあります。

我々が初めて目にしたグレイちゃんは自分に自信がなくて引っ込み思案で卑屈で人生に対して関心が薄くかつ師匠のことを胡散臭い人だと思って信頼もあまりしていない人でした。
ライネスさんは師匠をいじめて楽しむ嗜虐趣味を持つ人で、自分の目的・目標の達成が最重要で他者の人生がどれほど歪もうと我関せずむしろ愉快に感じる古代ローマの困った皇帝※2を感じさせる人でした(図1)。

※2ヘリオガバルス(AC.203-222):ローマ帝国第23代皇帝。出生や生い立ち、生来の性質など様々な話題は尽きませんが、ここでは宴会に招いた客人たちの上から大量の薔薇の花びらを落として窒息死させるのを楽しんだ逸話から。

図1. 事件簿1巻の2人


……それが、こう(図2)

図2-1. 事件簿9巻の2人
図2-2. 事件簿9巻の2人(疑惑)
図2-3. 事件簿9巻の2人(確信)

こういうことですよねぇ!!?!!!?!??!?!?!?!?!?


事件簿は全巻良いのですが、ライグレちゃんをウォッチするなら事件簿1巻から事件簿9巻までの流れが最高です。

ほぼ全巻では?という声も当然あると思いますが、ほぼ全巻通してグレイちゃんとライネスさんの交流と親交の深まりを感じられるのってすごくないですか?
はじめはほとんど仕事上の付き合いという形で一緒にいる2人がね、段々と仲良くなって、信頼し合って、友情を築いてゆく姿を長期的に見られるだけでオタクは泣きます。嬉しいもの。

ロード・エルメロイⅡ世の謎解きと素敵なキャラクー、エピソードの数々、そして2人の関係性が育まれてゆく過程を見守った事件簿。
その続きとなる『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』

もちろん師匠がどんな冒険をするかは大変楽しみです。

そしてカプ厨キモオタクとして、グレイちゃんとライネスさんの関係性の未来が見たい!!


そんな期待の中、ついに発売された冒険1巻。



……めちゃくちゃ面白い!!


シンガポールの湿度の高い暑さ、東南アジアの栄養分豊富な海の様子。
最初から魔術要素全開で嬉しい〜!と思っているところに叩き込まれる"略奪公"!
ヤルグ!?
フラットくんの礼装!?!????
グレイちゃん!?!!!?!?!???
魔力回路を逆流させると迷走神経反射を引き起こすこともできる!?!!!????
遠っ、、、!??
腕!!?!??!????
遠坂さん!!!!!!遠坂さん!!?!!?!??!?!?
赤毛の知り合い、、、、、"""""""";;;;;;;;;;;;;
アトラス院!!!!!!!
大切な友達……""""""""""""""""

グレイちゃんの体が事件簿最終章の一連の出来事で変わってしまって、それから3年経ってまだ解決していないという残酷さ。

世界の時間の流れという大きな潮流から一人だけ取り残されたグレイちゃんの寂しさと、そんな中で力になってくれる存在の大きさ。そしてそういった存在に希望を持つグレイちゃんの心の清さと前向きさがね、グレイちゃんの心の成長を感じさせてくれて嬉しくなりました。グレイちゃんのすべてが止まってしまったわけではなくて、精神や思考はぐんぐん枝葉を伸ばしているのだと思うと嬉しい……。

もりもりの盛りだくさんでオタクはずっとニッコリしていました。ライネスさんがあと数年で大学卒業相当の年齢になるという情報にも笑みが溢れます。ライネスさんがルヴィアさん、フラットくんと仲良くしていることも嬉しいです。

ライネスさんとグレイちゃん、変わってしまった部分はもちろんあるけれど変わらず仲良しで嬉しい"""";;;;;;; そして師匠はグレイちゃんを思って様々な働きをしているというところ……グレイちゃんが素晴らしい上司のもとで働いていて嬉しい。就労環境に感謝。

ライグレちゃん好きには嬉しすぎる描写。感謝。推しが仲良しというだけで世界が輝いて見える。今も一緒にお茶会とかしてるんだろうな。可愛すぎる。そしてふとした瞬間にライネスさんの身長が伸びたことに気づいたりしてるんだ。ライネスさんの身長は結構伸びたのかな。髪だって伸びるし、靴のサイズも変わったのかな。グレイちゃん爪は伸びるのかな。いや伸びるだろうな。体が加齢しないということと体の恒常性が保たれないことは別だろうし。お腹も空くって言ってたし。あれ、体の時間が止まるということは細胞分裂が止まるということではないな。細胞分裂が止まったら生きていけないし。成長の停止ってどうやって判断してるんだろう。女性の身長は10代前半でほとんど決定だし、身長だけで成長停止を判断できない気がする。うーん……


それでも、自分は……(冒険1巻 p.249より)

いやグレイちゃんからライネスさんへの感情でっか!!!!!!


すべて吹き飛んだ。


一緒に????歩んで?????

オタクが見た夢?


エルゴくんとグレイちゃんが良いコミュニケーションをとり、友情を育む過程で突如発生した推し感情ビッグバンで意識が飛びかけました。

こんな時は宝石魔術の収斂進化で意識を取り戻そうと思います(図3)。
収斂進化といえばパンダ、虫の翅と翼を持つ生き物、甲殻類がやがてカニになるカーニゼーション……。

図3. 宝石魔術の収斂進化(イメージ図)


そうこうしている内に1巻も終盤。

海上で行われる大変な戦いにハラハラしつつも、遠坂さんが味方というだけで精神がかなり落ち着きます。我が心は不動。師匠の解体はアトラス院の錬金術までバラバラにしていて、オタクはなるほど〜!と膝を打ちながら謎解きに便乗。

そして現れるコリオリの力を無視するムシキさん!!

圧倒的上位存在!!エルゴくんも遠坂さんも敵わない!!もちろん師匠も(力では)敵わない!!!

このままじゃ海流※3も変わっちゃう!地球はどーなっちゃうの!?

※3)海流は海水の流れなので、風が吹いた方向に移動します。地球で風が吹くと、コリオリの力で北半球では風の流れに対して直角右向きに海水がザザーっと移動します。このように水塊を動かす現象をエクマン輸送といいます。なので、普段台風が発生しないような場所で台風が発生してしまうと、海流までおかしくなってしまって地球はしっちゃかめっちゃかになるのでは?と考えていました。


グレイちゃんやばいよ!グレイちゃん、グレ……

グレイちゃん????

見惚れかけてしまうって何?????というかムシキさんほどの圧倒的上位存在美を前にしても見惚れ”かける”程度で済むんだ?????あれ??この間見惚れてなかった?????この間なんか、ライネスさんに……ライネスさんに…………

見惚れてましたよね!?※4

※4)『そして冒険へ…キャンペーン』を参照ください(クリックでリンク先に飛びます。事件簿文庫版8巻、コミックス6巻の帯にあるパスワードで閲覧可能です)



冒険1巻、最高でしたね。

嵐の後の遠坂さんが遠坂さんしてるところだったり、そこで遠坂さんを感じて笑い合う和やかさだったり。この脱力感がたまりません。大仕事の後っていいですよね。グレイちゃんと姉弟のようなエルゴくんも可愛くて大好きです。そして次の舞台は日本!青崎さん!空の境界の皆さん!空の境界は未履修でしたが、冒険2, 3巻も楽しく読みました。

ストーリーに言及しすぎると初めて読む方の楽しみを減衰させかねないのでストーリーには中々触れませんでしたが、もちろん面白いです!

キモオタクは推しカプにフォーカスが行きがちですが、丹念に織り上げられた物語の中で大好きなキャラクターが活躍する姿が見られるのはオタクの幸福です。キャラクターたちを丁寧に扱ってくださる原作者さまにいつも感謝しています。本当にありがとうございます。

1巻でかなり盛り上がってしまいましたが、2-4巻の感想もライグレちゃんをウォッチしつつ書いていきたいと思っています。

もしロード・エルメロイの事件簿/冒険はまだ、という方がいらっしゃいましたら、この機会にお手にとってみてはいかがでしょうか?

きっと、ご自身にとって最高の関係性を見つけて心の底から大好きになれると思います。


イラスト:芳野こまい さん
いらすとや さん
つづく


以下に事件簿小説、コミカライズ、冒険小説のそれぞれ1巻のAmazonリンクを添付します。

事件簿の小説はTYPE-MOON BOOKSと角川文庫から出ています。
・TYPE-MOON版はAmazonから購入した方が適正価格です。アニメイトなどにも置いてあるようです。
・角川版は他通販サイトでも適正価格で購入可能です。
・TYPE-MOON版と角川版の違いは本のサイズと表紙イラストです。角川はよく見る文庫本サイズですが、TYPE-MOON版はちょっと大判です。表紙イラストが異なります(あとは若干の修正程度ですので、お好みで大丈夫だと思います)

ロード・エルメロイII世の事件簿 1 「case.剥離城アドラ」 (角川文庫) 
・事件簿小説は1~10巻(本リンクは角川文庫版です)
・1巻以外は上下巻、最終章(8~10巻)は上中下巻です。ご購入の際にはご留意ください。

ロード・エルメロイII世の事件簿 (1) (角川コミックス・エース)
・事件簿コミカライズ版は9巻まで発売中。
・現在、魔眼蒐集列車の途中です。

ロード・エルメロイII世の冒険 1 神を喰らった男 (TYPE-MOON BOOKS)  
・冒険は小説のみ。4巻まで発売中。
・冒険は全部Amazonの方が良いかもしれません。楽天はちょっと微妙でした。

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