新作フォントこはくとうを公開しました
新作フォントこはくとうを公開しました。超極太のポップ系明朝体がほしくて作ったフォントです。三角形のエレメントとループした細いラインの組み合わせが特徴。極太と細い線のコントラストが明快なデザインは、使うだけでインパクト大です。
公開先はBOOTH。HPやSTORESでも販売しています。決済方法多いのでBOOTHオススメ。
コンセプトやフォントの特徴について説明していきます。まず極太の明朝体についてです。各社の一番太い明朝体を一覧にしました。
なんとなく感じたとは思うのですが極太の明朝体は難しいです。とくに「かな」が難しく他のウェイトとの兼ね合いもあるし、理論的に破綻しないデザインが困難だと思います。正直、筑紫明朝Hくらいが美的な意味での限界な気もしています。というわけで私は極太の明朝体の「かな」の試作を始めました。
ところがこれが本当に難しく、私の力量では形にならない気がしてきました。そこで解決策として、POP系のロゴ向けで、極太の明朝体のウェイトに合うフォントを作り始めました。以下は試作画像。
あいうえおの5文字くらいできたら、なんとなく全体のイメージが湧くので、そこから先は割と力業で作り上げていきます。三角形が多用される図形的なフォントが直感的に良い気がしたので、そのイメージを忘れないようにしつつ。
三角形のエレメントとループした細いラインの組み合わせは、POP系明朝体の肝ですね。どちらも流行を意識しつつ、極太明朝体と相性が良いと感じたの。売り物とする以上、自己満足にならずに使っていただけるものが良いなと思っているので。
極太明朝体は細い線の太い線の差が大きく、英語で言うとserif体に当たります。これをモダンな書体に展開できずにいたのが日本語書体の現状でした。2024年になって筑紫RMミンとになロマンという、この方向性の2つのフォントが出ています。
極太と細い線のコントラストが明快なデザインは、使うだけでインパクト大ですので需要はあると思います。欧文だとDidoなどは人気書体でもあるので。
表紙のイラストはhasuimo(https://twitter.com/has_kuma)さんにお願いしました。以前から素敵なイラストが気になっていたので、やっと頼めました。私のイメージを超える素敵なイラストに仕上げていただきました。本当にイラストレーターの方々の魔法のような想像力にいつも助けられています。ここで言うのもなんですが、日本のイラストレーターの料金は安すぎます。単純に仕事の内容的には倍にはなって良いはずです。個人の私が出版社並に払っていても、申し訳ないなと思う位なので。
今回のデザイン見本のお話です。はじめに作ったのがこの2つです。未来的な方向とレトロな方向。両方ともありだと思ってので。
次に作ったのが商品パッケージみたいなのです。毎回作っているのですが、スキなんですよね。ややダジャレっぽいの多いですねいつも…。
その次は写真と組み合わせた例です。いつも使っている大好きなカメラマン(澤村 洋兵)https://www.instagram.com/yohei_sawamura/ の写真です。
最後はX(Twitter)用におまけ的に作ってみました。トランクから荷物が出てくるの作りたかったのです。
こはくとうと他の極太明朝体との混植例です。各社の一番太いウェイトと合わせられる太さに仕上げています。
あと公開記念の半額セール(2024年5月14日現在)をしています。この機会にぜひ、どうぞ!
https://flopdesign.booth.pm/items/5687100
もし、よかったらフォント制作の元気を下さい。新作フォントを頑張って制作します。