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橋本奈々未の弟。⑫


〇〇:ん?ここはどこだ?

 

〇〇:けやき坂通りか…にしても人居ないなぁ

(けやき坂通りを下る)

〇〇:グッ…あれ?足が動かない…あ、そっかこの坂下りきったら…ん!!

 

〇〇:また戻ってきたって事は…登るか
(そう呟き登る)

〇〇:ハァハァ…足がすごく重い…動けッ…やべっ…倒れ…

…ガシッ…グッ…
(大勢の何かが〇〇を支える)

〇〇:ん?
(体制を整え振り返るすると)

 

〇〇:こ、ここは…さくら坂…この坂…登りたい…登れば必ず綺麗な景色が見えるかもしれない…欅坂のときより人気はなくなってるかもしれない…周りから「落ちぶれたな」なんて言われるかもしれない…それでも!!…皆が輝ける場所を作りたい…僕何のことを言っているんだ…?ん!!
(〇〇はまた白い光に包まれる)

 

〇〇:ここは日向坂…かなりきついけど…地道に登って行けば必ず結果がついてくる…彼女達のお日様のような笑顔…彼女達なら自力でもっと輝ける…その力がある…このままダメにしてはダメだ…あれ…なんか息苦しく…(目を閉じ息を整え再び目を開けると)

 

〇〇:…平手…てち…友梨奈…平手さん…僕はまだ君の事を知らない…素人していなかったのかもしれない…けどあの時…君が"戻りたい"と言った時君が"唯一私が輝けるの"と言った時…僕は貴方の事を初めて知った…貴方の心の奥底の本心を本音を…貴方はもっと羽ばたける…はずだった…貴方は14歳の頃から周りからのプレッシャーや暴言を言われ押し潰されそうになっても…貴方は輝き続けようとした…だが日に日に羽は落ちていき握手会で片方を折られた…もう飛べやしない…だが…僕達がいるメンバーが居る君が輝ける場所まで僕達が送り届ける…だからもう1人で抱え込むな…僕達の手に捕まれ…

 

〇〇:頼む…(走って平手に近づき手を伸ばす)…届け!!

…ガシッ…グッ…

〇〇:え?
(目を開けると平手に手を掴まれていた)

平手:やっと起きてくれ…グスッ
…遅いよ…うわぁぁん😭😭

〇〇:な"…泣"か"な"い"で…
(声がかすれてる)

〇〇:ん"ん"ッッ…(喉を整え)
…と言うか…なぜ僕の手を掴んでるんですか?

平手:グスッ…あ、あのね…〇〇が急に天井に向かって手を伸ばしたから掴んでみたの…そしたら…起きてくれたの…うわぁぁん😭😭

〇〇:だ、大丈夫だから…ギュ
(平手を優しく抱きしめる)

平手:ギュ…(〇〇の胸に頭を埋め泣く)

〇〇:僕…夢を見てたんです…色んな夢…最初はけやき坂通りで僕下ろうとしたんですけど…これ以上…下ったら…僕この世に戻れない気がして…また登ったんだ…そしたら…さくら坂だったら日向坂…そして気付いたら平手さんが羽が落ちる中背中を向けてたってたんだ…

平手:…(静かに聞いてくれている)

〇〇:だから僕は…言ったんだ平手さんは独りじゃない…僕がいる僕達がいる欅坂のメンバーやひらがな達…秋元先生、今野さん、姉ちゃん…僕…それにファンの皆!!…皆君の味方だ…僕達皆君の事が大好きだ…だから頼ってよ…僕達に平手の弱い所見せてよ…僕達が絶対君が輝ける所まで送り届ける…

平手:本当、〇〇って聞きたかった答え言ってくれないよね…

〇〇:ご、ごめん…

平手:自分が求めてる答えよりも、もっと自分の心の奥底に刺さって…私自身を優しく包んでくれるような答えを出して私に伝えてくれる…私やっぱり〇〇の事が好き!!…けど…〇〇には自分が輝いている所をいつまでも見ていて欲しい…だから…〇〇…私を私が一番輝けるところに…連れて行って!!

〇〇:了解しました😊

平手:ふふっ…好き!!…ギュ

〇〇:ギュ…ヨシヨシ…

…コソッ

奈々未:カシャッ…皆に送っちゃお…クスクスッ

…続く

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