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投資と人生

皆さんあけましておめでとうございます。ヨーロピアンです。

例年この時期はクリプトで資産運用をするにあたって何をやったらいいのよ、を総まとめする記事を出しているのですが、今年は去年分からのアップデート差分が難しく、見送ることにしました。「毎年リライトする予定」と言ったのにね……。

ありがたいことに過去のまとめ記事は僕の想像を遥かに超えるアクセスをいただいていて、色んなところで「共通言語」として機能していると感じられる機会も増えました。
界隈の皆さんのリテラシーを一段階押し上げることに成功したと自負しておりまして、ひとまずの役目は無事果たせたと思っています。

2021年にも新しい潮流は多く登場したものの、GameFiのようなDeFiの延長線・焼き直しだったり、あるいはアートNFTのように「稼ぎ方」と称するのに少々抵抗があるようなものしかなかったです。NFTで「稼ぐ」ってそんなの真面目に考えれば「作って発行する」以上に有利な手段はないだろって話ですし、どちらかといえば投資以外の文脈で広まりつつあることを踏まえればやはりこのテーマに落とし込むのは。。。やはり、あくまでクリエイターとファンの間の活動であってほしい。
あとは……あなたがbotterであれば、去年はオンチェーンでの活動にリソースを振り向けた方が儲かったことに気づいていたかもしれません。差分としてはそれくらいかな。
まとめという形では書きませんが、時間があるときにそれぞれのテーマについて個別記事を出すかもしれません。

ということで今年は何を書こうかと頭を捻った結果。ズバリ100%純粋混じりっけなしのポエムです!テーマは「投資と人生」。
Googleがこれっぽっちも拾ってくれなさそうなタイトルですが。

投資のカジュアル化

これまでも兆候はあったものの、特に2020年以降にSNSを通じてひしひしと感じたのは「投資人口の増加」ですね。これまであまり見られなかったと思われる若い世代や女性にも相当リーチしているようで、まさに猫も杓子も資産運用、世は大投資時代!と言い切っても過言ではないと思います。
僕の観測範囲の問題も当然あると思いますが、それを割り引いても投資だFIREだとbioに書いたTwitterアカウントが爆増しているのはほぼ間違いないと思われます。

そしてその主力はもちろん米国株でしょう。これもここ4〜5年の流行ですが、「S&P500のインデックス買っとけばいいんでしょ?」くらいの割り切った意見が急増したと思います。断言はできませんが、SNS・YouTubeのインフルエンサーの影響ではないかと見ています。

これが一過性なのか不可逆なものなのかは置いておくとして、誰も彼もが余ったお金さえあればいくらでも投信に投げ込んでくるというのはかなり極端ですし、近年になって初めて見られる現象であるはずです。
「投資をしている」と公言しても変な目で見られなくなったのは良いことですね。

再現性は尊い

このような投資ブームの背景として「簡単であること」が理由として大きいはずです。証券口座を開くのも、指数連動型の投信・ETFを買うのも非常に簡単です。全く難しくありません。

話が前後しますが、数年前までのクリプト投資は数十倍・数百倍・数千倍といった華やかなリターンが取り沙汰される一方で、ボラティリティが高いが故に博打のようなものだとばかり喧伝されていました。
もちろん前者のような強烈なリターンについても否定はしませんが、無策で資金を投じるだけでは大きなリスクを伴います。一方であれこれ手と頭を動かすことでリスクだけをかなり軽減でき、相対的に非常に大きなリターンを得ることができる創意工夫の場でもあります。
僕を例年のまとめ記事執筆へと駆り立てたのは、クリプト投資こそが若く聡明な人たちにとっての最適な投資であると信じる強い信念であり、そのための多様な戦略の例示でした。

とはいえ、やったのはあくまで入り口への誘導です。
既にある程度クリプト投資に浸かっている方であれば周知の事実ですが、長期的に利用できてエッジがなかなか消滅しない普遍的な戦略もあれば、賞味期限が短い代わりに上手く立ち回れば膨大な利益を得られるイベントドリブン・トレードもあります。
まとめに具体的に載せやすいのは前者、後者は昨年であればOMG・BOBA、XEM・XYM誕生のフォーク(エアドロップ)などがそれに当たります。

まとめには旬の短い個別具体的な話は盛り込まない方が良いですし、もっと言えば普段のツイートにしても僕のように下手にフォロワーの多いアカウント(※執筆時のフォロワー7.2万人超)が具体的に言及してしまうと一気にエッジが消滅してコッソリ研究していた方たちの恨みを買ったり、あるいは文章が理解できずに誤った売買を行った結果損した方からファンレター(婉曲的表現)がDMで届いたりと、あまり嬉しくない経験がありました。

話を戻しますが、要するに対象者を広くとったエントリであればできる限り易しく、読まれるタイミングを問わず、文字通り「誰でも」再現可能である方が良いのです。これは情報の受け手の立場から見ても最大公約数的にはそうですし、発信者にとってもそうです。
インデックス連動でフィーの安いETFを積み立てるなんてのは最低限の事務能力さえあれば誰にでも可能であり、すなわちTwitterにサインアップすることができる人であれば全員に該当します。つまりそういう話をTwitterで喧伝する人の視点では読者の100%に有効となります。
またこの投資手法にタイミングも賞味期限はありません。まさしく再現性の塊であると言えます。簡単さは偉大。広く推奨されるのはそういった理由からです。

長期投資の現実的なリターン

S&P500のチャートを見ていれば気がつくのですが、ここ10年の値動きはかなり綺麗な右肩上がりとなっていて、仮にこの指数に積立投資を行った場合はかなりの自信と安心感を持って取り組むことができるのがわかります。累積リターンも+273%となっていて好水準と言って良いでしょう。(内+50%弱はこの2年でもたらされており偏りは存在しますが)

S&P500(直近10年)

一方で直近38年間にまで時間軸を広げるとそれなりに山あり谷ありのチャートに変貌し、最悪のタイミングでは2000年のITバブルに一括で資金を投じた場合、プラスに転じるのは12.5年後となり、2022年までの21年間の累積リターンは+216%となります(信託報酬の支払いは無視する)。投資期間は21年間と長いのに、ここ10年で投資を始めた人のリターンを下回ってしまいますね。

S&P500(直近38年間)

もちろん、資金を一括に投じずに積み立てることで投資タイミングの問題はある程度軽減できますが、結局のところ積立は時間軸の分散が可能なだけです。より投資成績が平均化されるだけで、何か追加の利益をもたらす手法ではなく、期待値も変わりません。

若いうちのお金も尊い

また、これらインデックス投資で得られるお金は基本的に「老後への備え」です。
この手の投資を愛好する人々の間でよく言われる言葉に「投資は時間を味方につけろ」というのがあります。長期投資の有効性を端的に表した良い言葉だと思いますが、つまるところ短期的にお金を取り出すようなことをするな、という警告でもあります。
上記に関連して、長期投資は若いときに始めるのがベストだ、と言います。インデックス投資のロジックでは株価指数が右肩上がりで成長していることを前提としているので、投資期間が長ければ長いほど有利になるのは当然の帰結です。

しかし毎月一定のお金を積み立てるということは、毎月一定の可処分所得を削ることと同義です。先程「再現性がある方が良い」と言いましたが、読者ターゲットを広く取るならターゲットの想定所得も平均化して考えなくてはいけません。日本の若年層の平均所得を考えれば、まともに投資として意味のある金額を毎月ひねり出す余裕がある人はそう多くないかもしれません。
一般的には若い時ほどお金が必要になるはずで、結婚・出産・育児・マイホーム購入等のライフイベントは20〜40代に集中します。またファッションアイテムなどの嗜好品・趣味のアイテムの類を好むのも若い時に集中するでしょうし、体力や食欲は加齢によって衰えるため外食や旅行などの体験型消費も老後よりは若い自分の方がより楽しめるはずです。

積立金額の例としてつみたてNISAをとりあげます。限度額は年間40万円ですが、別の視点では毎年40万円分の消費余力を捨てていることになります。仮に30歳から60歳まで30年間の運用で+400%になったとして200万円ですが、(インフレを全く考慮しないとしても)還暦を迎えてから受け取る200万円と、30代の自分が自由に使える40万円はどちらが尊いかは考える余地があります。また、後述しますが税の問題もあります。

クリプト界隈に長いこといると、時たま若者(?)から相談のDMが届くことがあります。大体共通しているのは「早くお金持ちになりたい」願望です。
もちろん現実問題としてあまりに早急にそれを実現しようとするとそれなりのリスクを負うか、あるいはそこそこの努力が必要になります。ネットでDMを交わす程度の関係性ではこちらも相手の能力や事情を量ることが不可能ですから、大抵の場合はやんわり諌めて無難な運用法を紹介することになります。
しかし僕とて「若いうちにお金をたくさん手にいれる」ことに特別な価値があることは理解しています。僕自身クリプト投資に限定的な手法しか存在しなかった2017年頃まではこういった意見に否定的でしたが、今は彼らの気持ちは良くわかるようになりました。

彼らにとって長期投資とは退屈でワクワクすることができず、生活が豊かになるどころか少ない可処分所得をさらに削減してQoLを犠牲にするものであり、人生を好転させるものではないのでしょう。「老後に大金を得て何が楽しいんだ」とはっきり言う人もいます。
一方で短期投資で華やかに成功した人が「人生が一変した」なんて話は枚挙にいとまがなく、どちらに「合理性」があるのかは本人の考え方次第ということになってくるのでしょう。
(関連する話として今はレバレッジ型のNASDAQ100連動投信にお金を投じる「レバナス民」というのがいるそうです。てっとり早く利益を積み上げたいことから長期投資は好まず、しかし怠惰であるためとりあえず勝ち馬に乗れそうなイケイケの指数にレバレッジをかけて勝負するという、絶妙な感情を上手く突いた投資を行っています)

僕自身、20代のうちに投資から多くの利益を得てそれなりに人生は変わったと言えます。元々の所得水準が高めだったのでベースの生活自体はほとんど変えていませんが、経済的理由による行動制限がなくなったことは大きいです。

長期投資は税のコントロールが難しい

一般的に投資は時間軸が長くなるほど不確定な要素が増加します。投資初心者の方だと直感に反するかもしれませんが、長期投資よりも短期投資の方がリスクは小さいのです。債券の残存期間が長いほど金利が高くなるのは誰でも知っていると思いますが、あれがまさしくリスクプレミアムです。
あるいは、優良企業が3年後に生き残っていることには自信を持てたとしても30年後となるとどうか分からない、と言えば伝わりやすいかもしれません。
指数は長期の間に構成する銘柄を入れ替え続けていますから、この問題についてコントロールされているのが優秀な点です。

しかし我々が長期投資するにあたってどうしてもコントロールできないものがあります。それは税制です。

現在の日本では証券投資は申告分離課税で税率はおよそ20%(所得税15% + 地方税5%)ですが、これを30%に引き上げようとか、あるいは一定金額を超えたら総合課税にしてしまおうという議論が直近でありました。

岸田政権が大々的に取り上げて話題を呼んだフレーズの一つに「1億円の壁」というものがあります。

多くの人の間では「なんか良くわからないけど1億円あたりから所得税率が低くなるように設計されているのか!?」と認識されてしまっているような気がしてなりませんが、当然そんなわけがありません。
金融所得以外(給与や役員報酬等)で1億円以上の収入を得ている人が少ないことから1億円以上については金融所得を得ている人の割合が極端に増加し、このようなグラフになるというだけの現象です。

もちろんこれを正しく認識した上でなお「総合課税にしろ」とする言説も存在しますが。

この議論が話題を呼んだ時、一部の企業オーナーが毎年安定して得ている配当所得(インカムゲイン)がこれまで分離課税の対象になってしまっていたかのように認識している人が多くいました。イメージとしてはZOZOTOWN創業者の前澤さんのような方ですね。
ところが現実には「上場株を3%以上保有している人への配当」「未上場株の配当」はとっくに総合課税の対象であり、億を超えるような配当を受け取れるほどの大株主であれば必ず累進で55%まで税率が及びます。

つまり元々この議論でターゲットにされているのはキャピタルゲインなのです。キャピタルゲインは給与所得とは性格が違い、売却時のワンショットの所得で終わりですよね。
一般の人であっても、例えば毎年100万円・30年間コツコツと積み立ててきた長期投資が+500%になれば原資3000万円が1.8億円になりますから、1.5億円の利益を得たということで見事「1億円の壁の向こう側の人」になりますよね。厳しく糾弾される側の仲間入りです。

「なんか想像してたのと違う」と感じたのではないでしょうか。

ほとんどの人は、自分ではないどこかの富裕層にだけ重税が課されることを想像していたと思います。が、それはミスリードにまんまと乗せられた結果であり、ミスリードをしてまで税制変更を世論に浸透させようとしてきた政府には非常に不安を覚えました。
なんにせよ、長期投資を実践する限りはいずれこの議論のターゲットになる可能性は非常に高まるということですね。30年後の税制なんてのは誰にも予想することは不可能です。

もちろん対処法が存在しないわけでもなく、例えば毎年細かく取り崩していけば年度毎に確定する利益自体は小さく抑えられますから、仮に出口戦略として「毎年400万円までしか現金化しない」と決めるなどすれば税率は抑えられそうです。
しかしそれでは結局一度に大量のキャッシュは手に入らないので高級老人ホームの入居一時金(数千万円)も払えません。よくできていますね。笑

つみたてNISAについても同様で、非課税期間は20年間です。これは流石に守られるとしても、非課税期間が終了した20年後の税制については未知数です。将来的に総合課税に変更し、ごっそり持っていかれない保証はどこにもありません。

今の世界では、多くの国で「一度に大きく利益を出す」よりも「毎年少しずつ利益を出す」方が税率が低くなるように設計されています(総合課税の場合)。また、そうすることで毎年存在する税控除も最大限活用できます。
しかし長期に渡って含み益を積み上げ複利の力を最大限に享受しようとする長期投資は、基本的にこの設計に逆行してしまうことになります。よって将来の出口の部分に総合課税が待ち受けた場合に大幅な不利益を強いられるのです。
もちろん利益の中から税金を取られるだけなのでそれによって死んだり損することはありませんが、若いときに我慢をした見返りがそれでは人生設計が狂ったと感じる可能性はあるでしょう。

ちなみに税制変更が予告されたタイミングでさっさと利益確定すれば助かるのでは?と考える人もいると思いますが、直近のバイデン政権の税制改革案のように遡及的に適用されるパターンもあります。

他方、キャピタルゲインに対する通常所得での課税は、「発表日より後(after the date of announcement)に認識される譲渡益」に対しても遡及的に適用を行うこととされており、政権関係者によると、当該発表日とは2021年4月28日(キャピタルゲイン増税を含む提案(米国家族計画)の発表日)を示すものとされています。

米国バイデン政権が税制改革案の一部詳細を含む予算教書を発表

なぜクリプトの投資が良いのか

さてようやく本題です。

ここに至るまで一見長期投資をsageるようなことを言っておいてなんですが、当然クリプトでも長期的な投資を行っている人はたくさんいますし、僕もその一人です。「将来に向けてビットコインをホールドする・積み立てる」なんてまさに長期的な資産形成ですからね。
税制は既に総合課税なので将来の税制変更の懸念はなく、むしろ毎年利益を取ることで税率を低くしよう・控除を最大限に活かそう、あるいはいっそ法人化しよう、などなど株式投資と比べて細かな違いこそありますが、ベースの考え方は同じです。投資の王道は、投資金額を徐々に大きくしていく雪だるま式の資産形成です。

僕が例年のまとめ記事で紹介しているように、クリプト投資で良いところは「運用の自由度が非常に高い」ことと、その上で既存の投資に比べればどれも高水準の利回りが落ちていること、その上で時々「極端にリスクが低くリターンだけが大きい」イベントに出会えることです。

既にクリプトで運用をしている方は理解していると思いますが、例えばDeFiまで食指を伸ばせば年10〜20%程度の利回りを価格変動リスクなしに取りに行くことは全く難しくありません。このような状況がいつまで続くかはともかく、この部分には明確に再現性があります。
そして24時間365日いつでも自由に売買することができます。オンチェーンでは国境がないため、国内外で資金を動かすことも思うがままです。(本来国内外という概念もありませんが便宜上の表現)

それゆえに自らの裁量でリスクをコントロールしやすく、様々な選択肢の目利きを厭わない方は大きなリターンを出すことができます。

こちらは界隈で数年続いている #仮想通貨年次報告というハッシュタグのまとめです。

見ていただければすぐにわかりますが、実際のところここ数年ではコンスタントに数千万〜数億円のリターンを出している人もそこまで珍しくはありません。去年は現役高校生です、なんて方も見かけました。当然高校生に最初から莫大な原資があったはずもありませんから、資金力にモノを言わせたわけではないことは誰の目にも明らかです。
このハッシュタグ自体も所詮はネット上での自己申告なので、年齢も利益も話半分で……というのが正しい反応だと思いますが、少なくとも上記エントリに挙げられている方の大半は"ガチ"なのではないかなと。2021年については自分の年次の比べても全然違和感ないので

僕自身も近頃はできる限り低リスクな運用に寄せていて、価格変動リスクはBTCとETHの現物以外ではほとんど取っていません。USD建てのステーブルコインを大量に抱え、それを供給して流動性提供の報酬をもらったり、あるいは裁定取引を行ったり、自前のbotを使って高頻度取引(HFT)を行ったりしています。
そして時々非常に大きい(美味しい)イベントや価格の歪みが見つかるので、ここに一気に資金を投じることで利益を回収するスタイルを取っています。

全くリスクがないとか、一度投資したらほったらかしにして後は枕を高くして寝られる話ではありませんし、誰でもすぐに簡単に「億り人」になれるというのも嘘です。(※そういう発信をする人には近寄らないでください)
ただしある程度の運が絡んでそうなれる人も出てくるのは事実であり、ここ数年のクリプトはそんな事例の宝庫でもありました。今後もきっとたくさん出てくるでしょう。

繰り返しになりますが、昨今流行りの株式インデックス投資は本当に退屈で時間もかかるが、再現性が高く万人に向きます。一方で、情報発信主体都合の「再現性」に強く縛られているが故に「ほんの少し調べる」「努力する」ができる人にとっての最大リターンではないという事実を伝えておきたいです。
よく「インデックス投資を超えるのは大変」と言いますが、これは相手を選ばないメッセージです。熱意があり優秀な人物に向けたものではありません。

クリプト投資が向いている人

まず一定程度のリスクを許容し、好む人でしょうか。
僕自身、投資ではある程度のリスクテイクを好みますが、ことクリプト投資ではリスク量も調整しやすいのが好ましく自分に合っていると感じます。
どのみち人生は選択の連続であり、多くの決断には多かれ少なかれリスクが伴います。その上で「ちょうど良いリスク」を取れる場は貴重です。投資は身体を半分預ける程度のリスクで、人生ごと変わる可能性のあるリターンを手にできるフィールドです。例えばサラリーマンを辞めて芸人を目指す、のも同じリスクテイクには違いありませんが結果があまりにもゼロ百すぎます。退路が残されていません。

次に「好奇心があって、お金を動かすことが好きで、情報のキャッチアップが苦にならない」人ですね。適切にリスクをコントロールし、高い利回りを求めて資金を寄せるためにはやはり知識が必要です。相場に張り付く必要性は一切ありませんが、ある程度の情報は常にキャッチアップする姿勢が求められます。
総じて怠惰な人、無気力な人には向いていません。(もちろん、プログラマーの三大美徳である方の怠惰であれば歓迎ですが)

そして最後に、これは今まで敢えて発信してこなかったことですが、「若いうちにさっさと資産を蓄えてしまいたい人」も結局のところ入ってくると思います。最適な手段を用意しても、目的がなければ続きません。
いやあ、これを言うだけで急に厭らしい感じのエントリになってしまいましたね。なんだこれは。

最後に。
このエントリでは対象読者を広く取り、できるだけ平易に物事を伝えることを目標にしているのですが、スナフキンさんが素晴らしいエントリを書かれていたので補完資料として紹介させてください。

botter向けに執筆されているため特に選好関係の知識がないと少々読みづらいかもしれませんが、理解できる範囲で無理なく読むだけでも示唆に富む良エントリだと思います。
僕もこれを読んでから自らを俯瞰した結果……トレード行為そのもので幸福を感じ、約定履歴に爪痕を残すことにも幸福を感じ、資産の増加にも幸福を感じ、プログラムを書くことにも幸福を感じ、得られた経済的自由を無視して日々の労働に励むことにも幸福を感じる、非常にトレードに向いている知的好奇心が壊れたワーカホリック異常男性であることが分かったのでとても良かったです。


それでは皆さん、今年も頑張ってトレードしていきましょう!


2020年からのBTC/USD・NASDAQ100・S&P500のチャート。オレンジがBTC/USD、水色がNASDAQ100、青色がS&P500

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