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書籍「宇宙に行くことは地球を知ること」を読んだ

矢野顕子さんと野口聡一さんの共著、「宇宙に行くことは地球を知ること」を読んだ。すごく面白い本だった。

二人の対談形式で書かれた本。宇宙飛行士がISSで感じる身体的な感覚や、宇宙からの帰還後に感じる心境の変化など、「宇宙飛行士の、内的な変化」に注目して書かれた本。矢野さんの独特な視点から生まれる質問の数々に、野口さんが丁寧に答える。その内容は、新鮮な発見に満ちていた。

地球周回軌道に浮かぶ、国際宇宙ステーションISS。ISSは、90分で地球の周りを一周するため、45分ごとに昼と夜を繰り返す。昼から夜へ至る瞬間も、徐々に暗くなることなく、急速に真っ暗になる。野口さん曰く「まるで、闇に襲われるような感覚」だそうだ。

他にも、船外活動中、無重力で、あらゆる感覚がシャットダウンされた状況だと、自分の足が曲がっているのか、伸びているのかすら分からなくなる…といった話も興味深い。

宇宙船外に出て、宇宙服の布一枚を挟んだ先にある「死の世界」を、リアルに実感するからこそ至る死生観。宇宙から帰還後に、宇宙飛行士が目標を失い「燃え尽き症候群」のようになってしまうこと、など。宇宙飛行士の、感覚や心にフォーカスして見ると、宇宙と人間の新たな関係性が見えてきて面白い。

また、イーロン・マスクが推し進める宇宙開発事業「スペースX」の、クレバーさも垣間見えるのも楽しかった。

矢野さんは昔から楽曲が大好きで、尊敬してやまないのだが、今回は書籍でも楽しませていただいた。

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