エリア代表決定戦を終えて 2019.12.15

るなです。エリア代表決定戦が終わり、次へ活かすために調整録として残そうと思います。調整したメンバーが各々完成次第更新します。デッキ選択の経緯、モチベーション、調整過程、結果など書けたらなと思います。



「エリア戦がLunaの場合」

■はじめに

エリア戦関東ブロックが終わった。
その日は知り合いが本線1回戦まで残っていたため、その時間まで会場には残っていた。その後食事を済ませ帰る。帰宅してから寝るまでは早かった。意識を失ったに近い。4時間もかからずに目を覚ました。悪夢で起きたのだ。色んなものが絡んだ最悪に近い夢。ここ数日のスケジュールで無理が生じていたのかもしれない。疲れが溜まっていた結果であろう。ボーっとした頭でこの一か月を振り返る。折角なので、noteの場を借りて記そうと思う。

自分は準競技プレイヤーとしてデュエルマスターズを活動しているものである。ここで準競技プレイヤーは好きなデッキで勝ちたいプレイヤーと定義する。目的を勝利より悦楽に寄っており、少なからず勝利欲もあるものだ。通称欲張りマン。Csには3連休の祝日に参加することが多く、頻度は月1くらいだ。分かりやすくエンジョイ勢寄りのプレイヤーであるという認識で構わない。今回はエンジョイ勢という言葉で話をすすめていく。

調整というのかエリアを考え始めたのは一か月前の11月中旬からである。このときからエリアへの意識は「勝てたらいいなあ、最低限なことをしよう」程度である。これはすかして保険をかけているわけではない。1位になれるわけないと思っているからである。これは参加しているcsの度に思っていることである。だが、今回のエリアに対して一つ違うことがある。多少なり自我を削ってデッキ構築を選択したことである。年に一度のイベントで好きなデッキではなく”強いデッキ”に比重を置いて選んだ。これは自分にとっての後悔のない選択だった。


■調整録

ここから当日までの1か月間のデッキ選択から調整方法までをかいつまんで記していく。

デッキ選択に色んな方法があるだろうが、優勝するための正解はその週強いデッキを選択することであろう。特に関東エリアは新商品出てから1か月経ち、関東エリアの開催も後ろから2番目であることから、環境が固まってきておりその環境の結論構築としての対決になる。初見殺しも効かなくなってくる。これが競技プレイヤーの選択であるが、自分はエンジョイ勢である。そんなデッキ選択までの過程を前半である。

11月中旬。
まず、エンジョイ勢はどんな基準でデッキを選ぶのか。これに関しては各々の感性、諸事情で決まる。自分の場合は以下の4つある。

① ゲームメイクの選択権が自分にあること
生殺与奪の権を他人に握らせるな、である。運が絡むことが苦手であり、負けるときは自分のプレイによる落ち度でありたい。カードゲームの戦略を楽しみたいタイプだからである。デッキタイプをあげるなら、速攻・ビート系統・受けに寄せまくったデッキが負けるときはトリガーの運が絡むことやキーカードを引けないときであり運の介入要素が高い。赤青覇道、カウンタージョーカーズなどは候補から外れた。

② アンフェアではないこと
今の競技としてのデュエルマスターズを否定しているが、フェアデッキである点がデッキ条件に挙げられる。自分がホビーとしてのデュエルマスターズをしていた時間が長く、未だループデッキや自ターンの処理の多いデッキに慣れない。軽く苛立ちも覚えている。同様にTier1もデッキパワーによる理不尽を押し付けることでアンフェアを強いられるため好まない。これが勝利を目的としない頭悦楽の思考である。この観点から、ミサイル系統・青魔道具・カリヤドネなどは使わないのである。

③ 安価であること
諸事情である。特に学生、中高生では多いだろうが環境デッキを全て作れるものも多くはないだろう。環境を変えることは難しいので、与えられた材料で調理をしなくてはならない。

④ イラストがカッコいいヒーローカードがある
幼稚な理由ではあるがカッコいいカードを使っているのが楽しい。フリーデッキになってしまったが赤黒ドルマゲドンのデッドゾーンで侵略して「上から3てーーーーーーーん!!!!!!!!」とやると幸福度が高い。

以上の理由で自分はデッキを選択していて、所持デッキはフリーデッキのようなものばかりだ。今期は2ブロックのデッキを選ぶのが難しかった。好き嫌いが激しい子供だからだ。

シータミサイル
赤青ジョーカーズミサイル
赤単バルガ
青魔道具
カウンタージョーカーズ
ハンデス系統
赤白系統
オーラ系統
カリヤドネ
赤青覇道

2ブロックの代表デッキの中、候補が赤単バルガとドラガンザークが残った。選んだのはドラガンザークである。11月のデッキの強化も期待されており、元々パーツも持っておりcsでも使うくらいには好きなデッキであった。赤単バルガはバルガだけに依存してなくルートも多くあり練りがいのあるデッキで魅力的であったが、チュチュリスすら持っていなかった。

ドラガンザークの調整が始まる。そこそこ使用感もよく何より楽しい。当時の環境をシータミサイル・赤青Jミサイル・GRハンデス・赤単バルガ・青魔道具の5つを上から多い母数と置いていた。結果から話すとドラガンザークは握らなかった。結構調整した先でシータMに4連敗して最大母数に勝てないと思ってしまったのが決定的理由であった。自分の下振れ、構築の見直しをして考え直してみても良かったかもしれない。他に悪いイメージもあり列挙していく。

・シータMのトップ解決力の高さにより、ハンド枯らしてムカデを立ててもCXとシャッターで返される
・ハンデス対面のテック団が重すぎる
・青魔道具がシンプルにキツイ
・ドラガンザークへの依存度が高すぎる。他のフィニッシャーが欲しい
・墓地に落ちるカードによってドラガンザークのバリューにブレが生じる。キルジャックが落ちていない。
・ぽくたまたまで破産する
・どのデッキに強いとかが特にない

これは10日ほどの調整で出してしまったのは早計ではあった。自分の練度不足もあるがこの段階の環境ではドラガンザークが弱く、ミッドレンジにするかコントロール軸にするかと迷走した結果調整を投げてしまった。同時期に殿堂でドロマーオーラが話題になっていた。青のパワーカードのチュパカル・ザハエルハが採用されており、ミレイムカデのパッケージが強力なデッキである。このときドラガンザークのムカデがあまり強いと思っておらず、ドロマーオーラのムカデが強く上手く2ブロックチューニングできないかと考えていた。ヒーローカードは無いが勝てるデッキの模索が始まる。

11月下旬。
ドロマーオーラの調整が始まる。第二の刃として強力なメメント・スロチェエルハが強いが、2ブロックでは受けに不安が残る。元々ドロマーオーラを用いた使用感として、初動の不安定さ・妨害の少なさが気になっていった。この高速環境でサンドロニアなんて使う余裕があるのか、ブチャラティのようなハンデスは積まなくていいのか。殿堂構築では強力な受けが存在し悠長も許された。そんな中、北海道エリア優勝の構築が流れてきた。NJさんの青黒オーラである。「これだ!」と感嘆した。初動の妨害を入れて、デッキパワーに不安が残る白を抜いて自分が描いていた構築である。完成度も高く、下手にいじると弱くなる恐れもあるくらいに強力なデッキだった。赤青JMやシータMのように雑にデッキパワーで勝てるデッキでは無いが、自分の動きを通す場面か妨害する場面なのか取捨選択するのが面白いデッキだった。アストラセンサー4投もターンパスが許されないこのゲームでは納得の採用であった。ここでドラガンザークから青黒オーラに、好きなデッキから強いデッキに変えた。

ここで調整について軽くだがそれぞれについて触れる。調整の種類を環境考察・デッキ理解・実践練習の3つに分ける。

① 環境考察
エリア代表の結果、関東のcsの予選・決勝トーナメントの分布をExcelに入力してデータの観点から増減傾向を予測する作業。全対面にも勝率80%のデッキは存在しないので、分布を参考にして合計勝率を上げる構築にできる。今期は赤青JMが圧倒的とあり、優勝しにいくならこのデッキを用いた。

② デッキ理解
採用カードの採用枚数まで答えることはできるかという作業。デッキ特有の動きのパターンや特定の対面に意識することを把握する。プレイメモの作成も同等なことがいえる。

③ 実践練習
実際にデッキを回して弱点・強みなどを見つける作業。試行回数を増やし先手後手で回す。トライ&エラー。Csに出るのも一つの方法。

以上のことを勝つためにはどれかを怠ってはいけない。自分は①環境考察と②デッキ理解は好んでやったが、③実践練習をあまりしなかった。冒頭の話で触れたように、エリアへの意識は「勝てたらいいなあ、最低限なことをしよう」と平均点を目指した姿勢であり、当然結果も相応なものがついてくる。愛の薄いデッキとは共に過ごす時間が少なく、別れる手前のカップルのようなものであった。

12月上旬。エリアまでの最終期間。
一通り調整を進めていくうちに致命的な弱点が分かる。時間が足りない対面が生じてくる。シータミサイルと青黒オーラミラーである。特にcsなどの本番では練習のときより制限時間を使う傾向にある。事実として処理の多いシータは制限時間を使い、タイムアップとなってしまったことがある。エリアではタイムアップは両者敗北と聞いていたため、対面が譲ってくれないと黒星がつく。青黒オーラミラーも硬直状態になることも多く、青黒オーラを使うことのデメリットであった。どうしようもないと割り切った中、光明が差す。

12月14日。エリア前日。
関西エリアの結果が流れてくる中、dottoさんのドロマーオーラのレシピも流れてくる。ダイヤモンドカッター4投の構築である。天才だと思った。シータ・青黒オーラ対面の制限時間問題に対する回答でもあり、不利対面の青魔道具にもワンチャンが生まれた。初動の枚数を少なくしているわけではなく納得のいく構築であり、急遽ダイヤモンドカッターを刺すことにした。トリガーの枠を少なくしていたが、ビートの母数はエリア本線best8で20.3%、関東のcs予選で21.0%、関東のcs決勝トーナメントで8.8%である。デッキパワーには問題ないと思ったため、カッターを採用しエリア代表決定戦に臨んだ。

以上、ここまで使用デッキに辿り着くまでの調整録である。続いて、当日の結果を軽く記す。


エリア代表決定戦当日。
ここは本質的なものではないので、対面と軽く状況をパーっと記そうと思う。

1回戦 vs赤青覇道 2nd lose
マンガノキャッスル轟轟轟ブランドで負ける。トリガーも初動もしっかりあって負けた。後手2tダイパ殺デーが無ければ先手3tフレア覇道轟轟轟されていると思うと恐ろしい。

2回戦 vs赤単バルガ 1st lose
初動はあったが、妨害札はなくチュパカル2体しかプレイできずノートリで貫通する。

3回戦 不戦勝
デュエマがしたかった。

4回戦 vsシータミサイル 1st lose
2ターン目パス。初めの2回GR召喚で6ドローされて敗北。

5回戦 vsドラガンザーク 1st win
ポクたまたまがボトム3枚のうちに2枚あったため試合が長引いたが勝利。結果報告を忘れて1-4卓へ。

6回戦 vs赤青ジョーカーズミサイル 2nd lose
3ターン目パス。ラキナン「4」宣言でGRが固定する。おまけのJショッカーで敗北。

2-4

個人2敗スタートしたのは超csⅡ以来である。最終戦だけラストターンでプレイが雑になってしまったのが心残りではあるが、この一か月は楽しかった。


■エリア代表決定戦を終えて

デッキ選択を振り返る。
最終的に青黒オーラを握った。この高速環境でパスを許されない中、初動は引けなかったのは残念だったが、初動は最大枚数入れてはいたので後悔はない。復帰してからコンシードデッキを用いたのは初めてでそういう点で新鮮さもあった。また、前半で調整していたドラガンザークはさらに深く練れたなと思った。環境からテック団も少なくなり、1強の赤青JMに渡りあえ、青黒オーラよりシータMへの勝率は高く、選択肢としてありだった。
去年は青魔道具を使ったが、去年環境最強の赤青覇道に強く青単ムートピアが厳しいデッキである。青黒オーラも最強のデッキに対して渡り合えて、一部のデッキに不利がつく辺り変わってないなあ、とも思った。

エリアの結果を振り返る。
当然の結果であり努力不足であり才能も無かった。関東の応援しているプレイヤーが上位に多く、努力に対する成果が出る大会であったと思う。自分の結果に対して悔しい感情は無かったが、上位プレイヤーに対して羨ましい感情はあった。磨かれたプレイスキル、走り続ける精神力に。エリア代表決定戦が開催されていく内に新しいアーキタイプやチューニングされていくのは、見ていて楽しかった。

最後に。
気持ち競技寄りに挑んだ本大会であったが、根はエンジョイ勢であることを再認識された。調整しているのは趣味である。移り変わるメタゲーム・デッキ特有の戦略を考えた一か月は楽しかった。目指しているものなんてない。ただ楽しんでいる。勝利は手段にも目的にもない。純粋にこの対人ゲームを楽しみたいし、誰よりも好きであろう。

るな(@DM_luminous)

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