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【試合観戦記】 5/4ロッテ2-0楽天:未来への授業料。ちょうど1年前を思い出した

開幕戦以来となったスコアレスの展開

7回を終えて0-0の展開は、開幕戦3/29●L1-0E(楽天モバイル)以来の2度目だった。

スコアレスになった理由は下記の4つが考えられる。

①ロッテ打線が7連敗の余波をひきずりイマイチ元気がないこと。

②先発・内星龍が強度のある球を武器に好投を繰り広げたこと。

③前日15安打12得点をあげた味方打線が「大量得点した翌日は点がとれない」の“野球あるある”にどハマリ。

④楽天のオーダーが左腕メルセデス対策になってなかった。

自己最長回に入り、球数も自己最多を記録した8回は、今後の授業料になった。

連打を浴びたわけではないし、かえって僕らファンも割り切ることのできるシーンだったと感じる。

途中出場の和田康士朗に左前へ運ばれ、1死1塁で打席はソト。
韋駄天の足を警戒しながら、右の強打者にも対応しなければならない難しさがあった。

内が同一走者に合計4球も牽制球を投じたのは今季初めてだった。

うまいこと間合いやリズムを変えて和田にスタートをきらせず、ソトを1-2と追い込むことができたが、自分のリズムを維持する点も難しく、ツメの部分で失投してしまったという印象だ。

ちょうど1年前にも

一発を打たれてはならない終盤の競った局面で痛恨被弾をくらったと言えば、ちょうど1年前が思い出される。

昨年5/3●M2-0E(楽天モバイル)だ。

あのときもスコアレスだった。
スコアは0-0のまま延長戦へ突入。
その10回表のことだった。

楽天のマウンドはこの回から内。先頭の井上晴哉にセンター返しで出塁を許すと、1塁代走・小川龍也とバッターボックスのポランコとの二正面作戦を余儀なくされた。

牽制球を投じた直後に投げた初球ストレート。
これがストライクゾーン真ん中に入る失投になった。
真っ直ぐ狙いのポランコが許してくれるはずもなく、決勝2ランをくらった。

ソトの打球が左翼席へ消えていったとき、マウンド上の内は1年前を思い出していたはずだ。

試合展開

ロッテ=1番・荻野(中)、2番・藤岡(二)、3番・角中(右)、4番・ソト(一)、5番・ポランコ(指)、6番・石川慎(左)、7番・佐藤(捕)、8番・中村奨(三)、9番・小川(遊)、先発・メルセデス(左投)

楽天=1番・小郷(右)、2番・村林(遊)、3番・浅村(三)、4番・島内(左)、5番・阿部(指)、6番・鈴木大(一)、7番・辰己(中)、8番・太田(捕)、9番・小深田(二)、先発・内(右投)

両軍のスタメン

傷口は最小限

ある意味、潔い敗戦だった。

これが連打を浴びてボコボコにされての負けだったら、ダメージも残ってしまう。

たとえ勝利しても夏日を記録したデーゲームのなか、長尺の延長12回までもつれた挙げ句、投手陣総動員でかろうじて白星をひろったみたいなフラフラの勝利では、今後への影響も不安視される。

トーナメント戦の高校野球とは違い、NPBは143試合の長丁場を戦うリーグ戦である。目指すのは戦略的勝利であって、戦術的勝利ではない。そういう意味では、内に未体験ゾーンを経験させてさらなる成長を促しながら、ブルペン陣を温存できたこの敗戦は価値があるはずだ。

できれば鈴木翔天も温存したかった。
彼は本戦で今季初めてとなる直近7日間で4登板目のマウンドだった。
出て行く場面がポランコだったから、1軍実績のある鈴木翔が行ったと思うけど、あの場面から弓削隼人投入でも良かったと思う。

ソトへの配球の是非

山本由伸に憧れ、(僕が思うには)ひそかにメジャー志向も胸に秘めていると思われる22歳右腕。
そんな彼の持ち球は・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2024』でどうぞ。

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