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私の東京。

沖縄で育ったので、東京のイメージといえば
「出版社がいっぱい」「ビルがいっぱい」「東京タワー」。
ありがちといえばありがちだけど、「出版社がいっぱい」というのは
なんだか自分らしいなと思う。

子どもの頃、小学館や集英社といった漫画雑誌やコミックの出版社は当然東京にあったので、東京=出版社というイメージが私の中にはあった。
実際、都心をフラっと歩くと「あの出版社じゃないか!」は結構ある。

東京に引っ越した当初。武蔵野市に住んではいても勤務先は池袋だったので、最初の2年間は割と「自分の中の東京」を追い求めて新宿や日比谷、銀座によく遊びに行っていた(余談だが、池袋や渋谷は好きに慣れずにいた。風水的にも歴史的にもあまり良くないことを知ったのは、上京してすぐ後だった)。コロナ渦になってからは、それまで与えられていた定期券がなくなったので、吉祥寺や三鷹、小金井に行くことが増えた。労働セミナーやキャリアカウンセリングを受けるために国分寺に行ったり、面接を受けるために国立にも行った。そういえば、府中や調布はまだ行ってない。何か都合をつけていきたいなと思うことも考えることが増えた。

私の中の東京のシンボルは、東京タワーから井の頭公園になった。同じ東急百貨店でも吉祥寺店の方が雑貨が多くて楽しい。荻窪や西荻が「杉並区」なのでコンプレックスと優越感を両方感じる。周りに果樹園や畑、小さな本屋さんや魚屋さん、八百屋さんのある武蔵境エリアにほっとする。

「今東京に住んでいる」と沖縄の友人に言うと、彼ら彼女らの中で想像する東京と、私が暮らすリアルな東京には乖離があるのかもしれない。「住まないと見えてこない東京」が自分の中にあるのは、ちょっとだけ優越感もある。最近は、電車で移動中に中野から西に行くと肩の力が抜けたりする感覚も出てきた。「東京」というより「武蔵野・三鷹」、広くいえば「多摩の住民」。そういえば、私が好きなJ-POPグループのNo.1はTM NETWORKだ。こうなる未来が約束されていたのかもと思うと、ちょっと笑える。

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