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DeGods ウォレット解析 -2023 Apr

レポート

DeLabsがDeGods及びy00tsをそれぞれEtheriumとPolygonに移行しています。Solanaで最も有名だったプロジェクトの大型移管なので、これを機にウォレット解析をしてみたいと思います。尚、本レポートは無料です。

※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。

保有数分布

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供給は全部で7578枚のようです。現在移行済みのウォレット数は973。後に出てきますが、未移行と思われる数が5883枚あるので、まだまだウォレットの以降は全然進んでいないようです。またこれが原因で平均が変な数字になっています。参考までに未移行の分を除くと、平均は1.7とよくあるレベルに落ち着きます。

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割合で見てみましょう。分布自体は他のプロジェクトと較べても至極平均的で、2枚所有まで合わせると全体の87%を占めています。

上位ウォレット

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このレポートでは毎度おなじみの上位ウォレットの覗き見です。まず第1位は無名アカウントであったものの、常識的に考えて運営のアカウントとみていいでしょう。

そこで、第2位以降でいつも通り面白そうなアカウントがあればピックアップして紹介していきます。

第3位、無名アカウントです。Pudgy PenguinsやRENGAをそれなりに所有しています。

第9位、MetalMarioさんです。Coolcatsを大量保有されていますが、DeadfellazやChromie Squeeglesなどをはじめ幅広く保有しています。

分散化率

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Unique Wallet率は13%と過去平均が46%である事を考えると極端に低いですが、これも移行が進んでいないことが原因です。運営分を除いた実態としては57%でかなり分散化されていました。

またクジラ率は2%と、異常に低い数値に着地しています。DeGodsのクジラ達はまだEtheriumに移行していないのでしょうか。それともこのプロジェクトにはクジラはあまりいないのでしょうか。気になるところです。

尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。

ウォレット作成時期

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このデータを取得した時点(2023年4月3日)での経過月数です。まず分布が見たことのない形となっています。具体的には3ヶ月以内のウォレットが60%と一番大きい一方で2番目が1年以上という両極端な構成です。今回の移行を機に新しいウォレットを作成した人が多いのでしょうか。

新規参入

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1つ前の自分の疑問の答えが一部ここにあります。EtheriumでのDeGodsが最初のNFTであるウォレットがほとんどないようなので、この移行のためにわざわざ新しいウォレットを用意した人はほぼいないという事になります。とするとDeGods自体は古めのプロジェクトなので、なんで60%も3か月以内のウォレットがいるのかよく分かりませんね。謎。

定義はこちらをご確認下さい。

ガチホ状況

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移行開始からまだ数日ですので79%と非常に高いわけですけど、逆に言えば21%の人が既に売ってしまったわけです。早めに移行した人の中にはより大きな市場で早めに売りたい層も一定いたという事でしょう。納得感があります。

ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。

平均購入価格

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Top25%の平均購入価格で大体、そのプロジェクトの購入者層の懐具合が分かります。Top25で1ETHというのは他の有名プロジェクトと比べてかなり低いと言えます。但し、新しいウォレットが多いことを割り引いて考慮した方がいいかもしれません。

Top10プロジェクト

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SolanaチェーンNFTの雄DeGodsのホルダーはEtheriumチェーンではどんなNFTを持ってたの?に答えるランキングです。このランキングはそのプロジェクトを色濃く表す指標ですが、DeGodsに関してはぱっと見た感じバラバラ感が強いですね。ん、y00tsがいないな。。。

メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。

有名プロジェクト比率

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有名プロジェクトの保有率に焦点を絞ります。こうみると全体のたった7%しかありません。結構低い方だと言えるでしょう。

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更に個別に見ていきます。このようにどのプロジェクトも満遍なく低いことが分かります。言い換えるとDeGodsホルダーとこれらのホルダーは被ってない訳です。Solanaマキシの人達が多かったんでしょうか。面白いですね。

国内外比率

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国内ホルダー比率です。イラストがイラストですから国内ホルダーが少ないのは想像の通りです。全体のたった2%という結果でした。これがY00tsだと、きっとだいぶ違うんでしょう。

算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。

プロジェクト比較

比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。

まとめ

最初の第一印象は移行が全然進んでないという事ですね。運営はスムーズな移行のために2つの人参を用意しました。1つは移行の際のガス代負担、2つ目はBitcoin DeGodsのエアドロ抽選券です。

これらは移行を促すには十分な動機のように傍からも見えましたが、もし5883枚が未移行のものであるならば、現実としては成功していないようです。今後どれぐらいの期間を経て移行されていくのか、運営が締切など強硬策を用意するのか、見守っていきたいところです。

ホルダー層に関しては、平均購入価格や他のプロジェクトの保有状況、Top10の保有内訳などを見る限り、今のところEtheriumの有名プロジェクトにみられるようなクジラ達やインフルエンサーがいる訳ではなさそうです。

一方で、まだ全体像が見えてないものの現時点での分散化がプロジェクトの全体像でもあるのならば、非常に分散化されたプロジェクトであるため、価格は安定するのではないかと思います。

現在、移行に伴いフロアが下がり始めているようですけど、移行前のNFTの方が圧倒的に多いことを考えれば、アビトラが働きUSDベースでバランスされるような気がしています。

DeGodsもy00tsもSolanaからEtheriumとPolygonへ、そして更にはBitcoinへと上流に向かっている訳ですが、これは潜在的な市場規模から考えて正しい戦略だと個人的には思っています。まずは移行を完了させる事が当面重要だと思いますが、その先のDeGodsの一手に注目していきたいですね。

y00tsに関しても、また折を見てレポートを作成したいと思います。それでは。



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