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マイニングって何をしているの?環境への影響は?

ニュースを読み流していたところ、こんな記事を見かけました。

個人で6.25BTC(約2400万円)、羨ましいですね。今回の記事では暗号資産を理解する上で重要なマイニングについて解説します。日々のニュースをキャッチアップするためにも大切な項目なので、ぜひ最後までご覧ください!

マイニングとは?採掘?

まず「マイニング」という用語は、暗号資産の世界で採用された用語であり、その由来にはいくつかの理由が考えられます。

1.新しい通貨の生成...マイニングは、新しい暗号資産を「採掘」するという概念を表しています。地下から鉱物や貴金属を掘り出すように、マイニングによって新しい通貨が生成されます。

2.ブロックの追加...マイニングは新しい取引を含むブロックを追加するプロセスでもあります。このため、新しいブロックを「掘り出す」行為として表現されることがあります。

3.ピアツーピアの性質...暗号資産の哲学において、中央集権的な機関に依存せず、ユーザー同士が直接取引や合意を行うことが重要とされています。このピアツーピアの性質から、物理的な鉱山での採掘のように、個々の参加者が自身のリソースで行う活動として「マイニング」という用語が選ばれた可能性があります。

これらの要素が組み合わさって、「マイニング」という用語が暗号資産のコンセンサスアルゴリズムを表す一般的な言葉となったと言われています。

マイニングでは何をしているの?

ビットコインの創始者であるサトシ・ナカモトは、2008年に発表した論文「Bitcoin:Peer-to-Peer Electronic Cash System」において、分散型のデジタル通貨を提案しました。この通貨の取引を確認し、新しい取引をブロックとして追加するために、ネットワーク参加者の協力を得るシステムが必要でした。こうした協力の方法として、PoWが採用されたのです。

PoWでは、ネットワーク参加者(マイナー)が複雑な計算問題を解くことで、新しいトランザクションを含むブロックを生成し、それをブロックチェーンに追加します。この計算問題は故意に難しく設計されており、解くためには多くの計算能力と電力が必要です。マイナーがこの問題を解いた場合、他のネットワーク参加者によってその解が検証され、正しいものとして認められた場合、そのマイナーは報酬として新たに生成された暗号資産(ビットコインなど)を獲得することができます。

この仕組みによって、ネットワーク全体で新しいブロックが追加されることになり、取引の透明性やセキュリティが確保されます。また、計算の難しさから、単純な攻撃や不正行為を行うことは難しくなっています。

ただし、前述のようにPoWは高い計算能力と電力消費が必要とする為、環境問題やエネルギーの浪費などが指摘されています。そのため、近年ではProof of Stake(PoS)などの他のコンセンサスアルゴリズムが提案され、実装されるなど、より持続可能な方法に向けて研究が進められています。

マイニングは環境に悪い?

上で触れたように、マイニングでは大量の電力が消費されるため、多々その環境への悪影響について批判されることがあります。

PoWは、高度な計算能力を必要とするため、専用のマイニングハードウェアが多くの電力を消費します。これにより、エネルギーの浪費や温室効果ガスの排出が問題とされています。特に、大規模なマイニングファームが独自のエネルギー源を持たずに、化石燃料を用いて電力を賄う場合、環境に負担をかける可能性が高まります。ただし前提として、マイニングの環境への影響は、その実行方法や使用されるエネルギー源によって異なります。

しかし、最近では環境への配慮が高まり、次のような取り組みが行われています。

再生可能エネルギーの利用:一部のマイニングファームは、再生可能エネルギー源(太陽光や風力など)を使用することで、環境への負荷を軽減しようとしています。

Proof of Stake(PoS)の採用:PoSはPoWに比べて電力消費が少ないコンセンサスアルゴリズムです。通貨の保有量に基づいて新しいブロックの生成権を決定するため、計算問題を解く必要がなく、結果として消費電力は低く抑えられます。

マイニングの地域制限:一部の国や地域では、マイニング活動に制限を設けることでエネルギー消費の抑制を図る試みが行われています。

結論として、電力を消費しているという観点からは環境に悪いと言えそうです。しかし、再生可能エネルギーの利用や捨てられる電力の活用によってその有用性も考慮するべきであり、当ブログではマイニングそのものの善悪については言及しません。

そして総じて言えることは、マイニングの影響は実行方法や取り組みによって大きく変わるため、環境への悪影響を軽減するために様々な技術的な進化や規制の導入が進められているということです。

マイニングは暗号資産やweb3を支える!

今回の記事では、暗号資産におけるマイニングについて解説しました。マイニングは環境への影響が批判されている一方で暗号資産(特にビットコイン)にとって重要な役割を果たしています。

マイニングに関する議論や法規制や業界に対する影響も大きいと考えられますので、その仕組みや論点をしっかり理解して、日々のニュースをキャッチアップしていきましょう。

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(文:いくら)

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