見出し画像

【やまと証券】なぜNHKニュースで”誤読”が相次ぐのか?アナウンサーへの緊急提言【深刻】

最近、NHKニュースでの誤読が相次いでいます。「おはよう日本」(特に5時台)は言うに及ばず、18時代の各局地域ニュースもノーミスで放送される方が稀です。

特に酷かったのは、2024年5月13日のNHKニュース7でした(初掲載時、5/14と誤記していました)。

このニュースにおいて、アナウンサーが大和証券を「やまとしょうけん」と読んで訂正される一幕がありました。NHKプラスでは、24分45秒ごろから確認できますので、興味のある方は確認してみてください。

「当該アナウンサーの出身地には大和証券が無いから仕方ない」、「ローカルではまともに報道経験が無かったからやむをえない」といった声も私の元に届きましたが、私としては甘やかしてはいけないと思っています。

”誤読”はなぜ起きる?

今回の放送からは、割と自信を持って「やまと証券」と読んだことが伺えます。「あおぞら」に釣られて「やまと」と訓読みしてしまった可能性もありますが、横から入った指摘に対しても、「え!そうなの?」と言わんばかりの反応をしていますので、本当に「やまと証券」と思っていたのでしょう。

しかし、普通は事前に「下読み」をした際に、固有名詞はどんな簡単なものでも念の為読み方を確認した上でルビを振ります。私もPDとして何度か番組出演をしてきましたが、自分が書いたナレーションでさえ基本動作として放送前に改めて確認したものです。

直前に差し込まれたものでも、フェーダーを下げて聞くか、逆プロ(プロンプターの逆で、アナウンサーが書いたメモをカメラで撮って副調整室に伝えるもの)で確認することはできます。

今回で言えば、そもそも1カット目から画面に「DAIWA」と映っているわけですから、複雑なことをしなくても画面をしっかり見れば防げました。

そうした放送の基本が抜け落ちていたからこそ「やまと証券」誤読事件は起きたのです。

固有名詞の”誤読”がもたらす深刻な影響

誤読全般問題なのですが、特に固有名詞の誤読は危険です。その影響範囲が大きいからです。

SNSでネタにされて、週刊誌の見出しに載るくらいなら恥をかくのはアナウンサー当人だけですが、それだけでは済まないものがあります。

今回の件で言えば、大和証券の関係者は、当日からしばらく「やまと証券」といじられることでしょう。無論、「おいしい」とポジティブに捉える人もいるでしょうけど、自社名が間違えられてネタにされたら不快に思う人のほうが多いのは想像に難くありません。

また、ニュースを出稿した記者からしても、取材内容よりも「やまと証券」の方が印象に残ってしまい、伝えるべき情報を伝えられなかったことは悔しいのではないでしょうか?私がいたローカル局では、例えば、【独自】をアナウンサーが誤読したときには、記者が怒り狂い、CA(チーフ・アナウンサー、アナの管理職)が指導不足をニュース反省会で丁重に詫びたものです。

最近のNHKニュースのトチり具合を見るに、反省会も「なあなあ」になっているのではないかと思います。

もしも災害や戦争の報道だったら”誤読”は命にも関わる

NHKニュースの場合、そもそもニュース取材の信頼性にも問題があるわけですが、誤読もまた信頼性を損ねる行為です。はっきり言えば、誤読=誤情報の発信という側面もあるからです。

フェイク対策とかぶちあげているNHKにおいて、基幹ニュースで誤情報の発信が相次ぐなど論外です。

私も、若い頃、何かと偉い人には指摘されましたが、もし災害や戦争の取材だったら、ミスは取り返しがつかない被害を生むリスクもあります。あとからお詫びや訂正をすれば良いという問題ではないのです。

下読みの徹底など「あたりまえ」を軽んじてはいけない

ニュース7でこれということは、全国各地のニュース現場でも下読みの徹底すら出来ていないと考えられます。

それはつまり、正確な情報を届けるというNHK職員として「あたりまえ」の職業倫理が軽視されていることの表れです。現場のアナウンサーがこの程度ということは、上層部に至るまで公共放送を担う者としての自覚が完全に欠如しているのでしょう。

上層部に関しては、何なら、「NHK関係のSNS投稿が増えた」とか、「NHKプラスの再生数が増えた」とはしゃいでいる可能性すらあります。

こんな状態では信頼を獲得することなど不可能です。今回のような愚かな誤読を再び起こさないためにも、「あたりまえ」を徹底して貰いたいものです。

※「武士の情け」で逆SEOとして、アナウンサーの個人名は敢えて伏せました。

もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。